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PMPへの道のり(その6) - PMPを取る意義 -

2009/06/27 14:31
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プロフィール

山田ひさのり

私がプロジェクトマネジメントを実践したり学習したりしていく中で、ためになった考え方やノウハウを紹介していこうと始めましたが、その後ケータイ/ソーシャルビジネスを中心の情報発信に変化しました。暫くの間更新が滞っていましたが、私の転職をきっかけにグロースハック/ハッカーの情報を発信するグログとして投稿を再開しました。
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前回はPMBOK勉強会の締めくくりとして行った、「PMP模擬試験」について紹介しましました。今回は私がPMP試験を受ける決意をした経緯について紹介したいと思います。

PMBOKは実務に適用可能なのか?

PMBOKの勉強会は終わったもののその後も継続してPMBOKの勉強は続けていました。そしてPMBOKの勉強をすればするほど、私はその統合された知識体系のすばらしさを痛感していきました。そもそも「プロジェクトマネジメント」は簡単に言うと、「何かを取りまとめて進めること」です。

以前の記事でも書きましたが、普通そういう類の知識は経験によって学ぶものとされており、分野を超えた知識体系の確立など普通はできないとされていました。ところがPMBOKの場合分野を超えて適用でき、しかもその個々のプロセスにはかなりの納得感があります。

もしかしたらこの「何かを取りまとめて進めること」は会社組織で言えば、「労働そのもの」と言えるのかも知れません。私たちはまさにこの「何かを取りまとめて進めること」をいろんなレベルで継続的に反復しているだけのような気もします。しかしその中にあって、「何かを取りまとめて進めること」に長けた人はそれほど多くありません。その理由はおそらく上述したように、「それは経験によって学ぶもの」という思い込みがあり、そもそもそのような学問があることすら知らないからだと思います。

「この知識体系を身につければ私と会社の将来のためにきっと役に立つ!」と感じた私は、「PMBOKを実際の職務に適用してみたい」と考え始めました。運よく「開発部でインターンとして大学生を受け入れる」という活動があり、そのまとめ役を任されたのでためにしPMBOKのプロセスを適用してみることにしました。具体的には同活動をプロジェクトとして位置づけ、

  • 目的は何か?(プロジェクト憲章作成)
  • その活動のスコープは? (プロジェクトスコープ・マネジメント)
  • その活動についての報告をいつ誰に行う必要性があるのか?(プロジェクトコミュニケーション・マネジメント) 
  • その活動に必要な人物は? (プロジェクト人的資源管理)
  • その活動のスケジュールは? (プロジェクトスケジュール・マネジメント)
  • そのスケジュールのコストは?(プロジェクトコスト・マネジメント)
  • その活動で調達すべきものはあるのか?(プロジェクト調達マネジメント)

などを明確に規定することから始めました。もちろん上記はPMBOKの知識体系から抜粋したプロセスです。これまでインターンシップを行う場合は、まず計画だけざっくり決めてしまって、「まあとりあえずこんな感じでいきましょう。毎週ミーティングを設定するから問題があるときはその都度軌道修正しましょう。」というケースが多く、最終段階になって漏れや抜けに気づくことも多かったのですが、PMBOKのプロセスを取り入れたおかげで5HW1Hがハッキリと決定され、今まであいまいであった点を明確にすることができました。結果としてインターンシップを無事に終わらせることができ、私はPMBOKの強力さを実証することがに成功しました。そしてこの経験によって私はPMPの受験を決意したのです。

資格所得の意義

ここでは「資格がないとその職業に付けない」ケースは除外して議論します。 

資格所得の目的は人によって様々ですが、資格の原点を考えた場合その目的は、「人にアピールするため」に集約されると思います。おそらくこれ以外の理由はないと言っても過言ではないでしょう。

私は合気道の二段を持っています。武道や(日本的な)お稽古事の場合、たいていはその過程において段や級を取得しますが、私も特に疑問に思わず稽古の過程でそれらを取得してきました。考えてみるとそもそも段や級は何のため取るのでしょうか?

  • 自分の実力を客観的に知るため?
  • 自分の頑張りを形として認めてほしいから?

普通に考えるときちんと実力が身についていれば段や級を取る必要ありません。これまで積み重ねた稽古がそのままその人の血肉となって体に残っているからです。にも関わらず人は段や級を取ることに疑問を抱きません。それはおそらく段や級が「その人の実力を客観的に計るバロメータ」だからでしょう。合気道にあまり詳しくない人のために説明すると二段を取得するにはおおよそ4〜5年の稽古を必要とします。通常初段に達するのは2年ぐらいなので学生時代にやっていれば、高校か大学の在籍中に初段に達することができます。しかし二段となると5年以上の継続した稽古が必要なためそこそこ真剣に継続しないと取得することができません。私は合気道が大好きだったので「どうしても二段がほしい」と強く思ったことを覚えています。この平和な日本で「なんのために二段を取るの?」と言われたらそれは「人に認めてもらいたかった、人に言いたかったから」に他ならないと思います。つまり私は「アピールしたかった」のです。

PMPの試験を取るときも同じようなことを考えました。私はもともとアンチ資格派だったので資格そのものについて否定的で、「その人の実力はその人の仕事ぶりによってのみアピールすべし」という考えの持ち主でした。加えてPMPはその資格の取得に15〜20万程度の投資が必要なのです。これは「人にアピールしたい」という単純な欲求を満たす割には高い投資です。 しかもその資格を取得したところで本当に自分の役に立つのかは誰にもわかりません。そもそも職務の役に立てたいだけなら別に資格を取得する必要はなく、自分で勝手に勉強して職務に生かせば済むだけの話です。ここには大いに悩みました。

結果私はPMPの試験を受ける決意をしました。その理由は以下の2つです。

  1. 一人前のプロマネであることを主張したかった
  2. PMBOKの知識をきちんと身に付けていることを証明してほしかった

最大の受験理由は1.で、やはり合気道と同じくアピールしたかったのです。日本ではまだプロジェクト・マネージャという職業があまり定着していません。でも私は「今後はプロマネとしてご飯を食べて行きたい」と考えていたので、自分が実力のあるプロマネだということを皆にアピールしたかったのです。「プロマネという確立された職業があり、私はそのプロフェッショナルです」ということを自信を持って言いたかったのだと思います。

2. は 1. に関係しますが、「1人前のプロマネ」が自称ではなく客観性をもって認められていることを証明したかったのだと思います。もっと簡単に言うと、「私はPMBOKの知識を正しく身に着けていますよ」と言いたかったのです。よく「資格試験は受験勉強自体に意味がある」と言われますがこれには私も賛成です。今振り返るとPMPの受験勉強自体が現在の職務の中で確実に生かされていることを実感しているからです。では受験勉強に意味があるとした場合、「意味があるレベルで勉強した」というのはどのレベルなのでしょうか? それはおそらく「PMPに合格するレベル」に他なりません。つまり、「意味があるレベルで勉強した」≒「PMPに合格した」ではないでしょうか。

しかし1,2どちらを見ても結局は「他人へのアピール」です。実は私の中で資格を取得する意義はこれしかありません。しかしその意義は私にとって非常に価値のあることだと気づいたたため、もうPMP受験に対する迷いはありませんでした。

次回予告

PMP受験のために必要な様々な情報を紹介したいと思います。ここまで読んで下さった方々に感謝します。 

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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