前回は我々がPMBOKの勉強会を盛り上げるために勉強会の最後に練習問題を導入したことについて紹介しました。今回は更にその後のお話です。
勉強会後半戦
練習問題の導入で勉強会はにわかに盛り上がりを見せました。しかし勉強会が業務の一環でないことも手伝い、回を重ねる毎に参加者が減少していく状況はあまり変わりませんでした。
少し脱線しますがここで勉強会と参加者数の関係について私の見解を書きたいと思います。これまで私は何回かの勉強会を主催してきましたが、強制参加でない聴講形式の勉強会の場合、参加者が減少していくのは避けられないということが分かりました。参加者数減少の理由は様々ですが大体の理由は以下に分類されます。
- 業務の多忙化
- 勉強会テーマへの興味の喪失(「学習メリットに欠ける」も含む)
- 勉強会自体が盛り上がりに欠ける
1,2は私からすると外的要因に含まれるためどうにもできない場合が多かったです。今回私はせめて3が発生しないように勤めました。しかしながらどちらかと言うと不参加の理由は1,2の場合が多く、減少は避けられない傾向にありました。今回のPMBOKの勉強会では以下のようなデータが得られました。
- 10回の開催において、16人→8人への減少傾向があった
- 従って、単純に計算すると、 8人/10回→0.8人/回
- つまり1回の講義で0.8人の割合で減少する傾向があった
勉強会の前半数回は参加者の人数を記録していませんでしたので少し正確性に欠けます。またサンプル数が1つなのであまり確定的なことは言えませんが、私の過去の経験に照らし合わせても「おおむね外していないかな」という印象です。
PMBOK模擬試験の開催
勉強会も残り数回となったある日、私は勉強会の世話役の方に「PMPの模擬試験をやってみないか」と打診しました。その頃から私はPMP試験に興味を持ち始めており、PMBOKという汎用的な知識体系の理解度を測るPMP試験をいつかは受けたいと思っていました。幸いにも世話役の人も私の意見に同意してくれ、「是非やりましょう」ということになり準備に取り掛かりました。この世話役の人は非常に優秀な方で、私が少しだけ与えた指示に基づいて勉強会の開催方法や採点方法、更に開催告知や参加者の募集までの一切の原案を考えてくれました。以下にその原案を記載しますが今でもその完成度には感心しています。
「あなたのPM力試しませんか?」
これまで行ってきたPMBOK勉強会の総決算として以下のとおりPMP模擬試験を開催したいと思います。これまでPMBOK勉強会に参加されていない方でも受験できますので、ご希望の方はふるってご参加下さい。
開催日時・場所
- 2 月 23 日 (月) 11 時 15 分 〜 12 時 15 分
- 本社大3会議室
参加資格
- 「試してみたい!」という気持ちになられた方はどなたでも!
- (プロマネ部に限りません)
参加申し込み方法
- メール: xxx@xxx.jp
- jabber: xxx@jabber.jp
- まで、その旨お知らせください。
試験方法
- 35問を50分で解答 (解答は、用意されたExcelシートに入力)
- ※ 実際の試験では、200問を4時間かけ解答します
問題・解答用紙
- 問題用紙: 模擬試験問題(PDF) http://xxx.xxx.xxx/cgi-bin/wiki.cgi
- 解答用紙: こちらからダウンロード http://xxx.xxx.xx.xx/cgi-bin/wiki.cgi
用意するもの
- Excelへの解答入力、提出とさせていただきますので、ノートPCなどのご用意をお願いいたします
採点について
- 正解数と解答提出時間より得点を算出します。
- より早く、より正確に解答できることが、高得点のカギです!
- 採点後、上位 3 名に PMBOK第3版 をもれなく進呈!
- 詳細は→ http://www.amazon.co.jp/dp/1930699751/
試験上の注意
- 上記、解答用紙内の「試験上の注意」をお読みください
上述の文章はPMP模擬試験の詳細として書かれたものです。最も苦労したのはこの模擬試験の開催アナウンスで、「この模擬試験が如何に有意義で魅力のあるものとしてアピールできるか?」ということでした。「物事の見せ方」の大切さはこれまでの職業人生で理解しているつもりでしたが予想通りその困難さに直面することとなりました。アナウンスは全社内に大々的に行いましたが社内のPMPの認知度は低く、結果としては希望者6人という非常に寂しい開催となりました(^^;;
しかしながら同取り組みは私の中で非常に大きな出来事でした。自分が良いと信じることを公開し、他者に理解されるように勤め、それ自体の完成度を研磨していく活動を経験したことは私の今後の人生において非常に有効に寄与すると今でも信じています。
ただし今振り返ってみると様々な反省はあります。それは私の様々なレベルが向上したのだと信じたいです。
私は模擬試験の問題選定に参加していなかったので、模擬試験は私も受験してみました。試験が終わってみると予想どおりというか意外にもというか、模擬試験の成績TOPはこの私でした。周りの反応は(なんとなく)「ほお〜」という感じでしたが、実は私の中ではこれは非常に驚きでした。なぜなら試験勉強に相当することは全くしていなかったにも関わらず高得点を出していたからです。これは勉強会を盛り上げようとPMBOKの理解に勤めていた行動がいつの間にかPMBOKの学習に繋がっていためと思われます。この結果は私に「PMPを取得しよう」という気持ちを更に後押ししてくれました。
次回予告
私がPMPの受験を決意するに至った経緯を紹介したいと思います。ここまで読んで下さった方々に感謝します。