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人間には「心の準備期間」が必要です

2008/11/16 21:51
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プロフィール

山田ひさのり

私がプロジェクトマネジメントを実践したり学習したりしていく中で、ためになった考え方やノウハウを紹介していこうと始めましたが、その後ケータイ/ソーシャルビジネスを中心の情報発信に変化しました。暫くの間更新が滞っていましたが、私の転職をきっかけにグロースハック/ハッカーの情報を発信するグログとして投稿を再開しました。
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暫くプロジェクトが忙しかったこともあってブログをお休みしていました、すみません。今日は私がプロジェクトメンバにお仕事を依頼する際に注意していることについて書きたいと思います。

「プロジェクトメンバにタスクを依頼する」、これはプロジェクトのみならず仕事ではありふれた出来事ですが、このタスク依頼のしかた1つでも、ちょっとしたことに注意するだけでメンバとの関係を良好に保ち、チームのパフォーマンスを向上させることが可能です。

人は事前に聞いていない話を不快に思う

「そんな話は聞いていません!」、上司と部下(あるいはマネージャとメンバ)の間でたまにやり取りされる会話ですが、人間は心の準備ができていないことを目の当たりにすると拒否反応を示す傾向があります。しかしよく考えてみれば、あるタスクの打診を早めにされたり、そのタスクの内容を事前に知らされていようがいまいが、そのタスクをやらなければいけないという事実は変わりません。「タスクを前もって知らされていればいろいろと準備ができるのでは?」という反論もありそうですがだとしたら準備期間を事後に与えた場合はどうでしょう。本質的にはだいぶ変わらなくなってきます。

もちろん事前に話し合うことでそのタスクの進め方をいろいろと改善できるなど、事前に共有することで多くのメリットを享受できることは承知しています。ここで私が注目したいのは人間は予想外のことを突如依頼されると拒否反応を起こしやすいという心理特性です。

私は私が仕事を依頼される立場であった頃から、事前に説明がないことに大して拒否反応を示すことはあまりありませんでした。しかしチームメンバと仕事をしていると、そのような考えを持った人が少なからずいました。その度に私は「どうせやらなきゃいけないんだから別に今聞こうが事前に聞こうが変わらないのでは?」と思ったものです。

しかしその経験からか、自分が仕事を依頼する立場になると私は少しでもチームメンバの仕事を円滑に進めたいと言う理由から、なるべく前もって情報を共有するように勤めました。しかしたまにコミュニケーションロスが発生することで、「聞いていない!」と主張する人が現れます。もちろんコミュニケーションロスを減らす努力は別途行いましたが、私は同時にその拒否反応の原因を考え始めました。

人間には心の準備期間が必要

辿り着いた答えが、「人間には心の準備期間が必要」という理由でした。「なーんだ、そんなの当たり前じゃん」、と思われる方もいらっしゃると思いますがこれは私にとっては非常に大きな気付きでした。私がこの答えに辿り着いてから意識的に行ったのは、「タスクを依頼する前に心の準備期間を設ける」というものでした。例えばあるタスクがあった場合、それを依頼する前に「次はこのお仕事をお願いしたいと思っているので、心の準備をしておいて下さい」と言うだけです。これはどんな小さいタスクであっても行います。そしてこの言葉を伝えるタイミングは(タスクボリュームにもよりますが)、実際にタスクを依頼する1日程度前です。これはつまりタスクのスタートが1日遅れるのみであり、しかも私が以前意図的に行っていた事前情報共有となんら変わりはありません。しかし私が最も重要だと考えるのは、「心の準備をしておいて下さい」の1フレーズです。この言葉を何度か繰り返し伝えてるうちに、この一言がタスクを依頼される側にとって多大なる効果をもたらすことに気付きました。

経験を積んだサラリーマンや開発者はたいていのタスクであれば経験によって大した準備などしなくてもできてしまうものです。もちろん自身にとって未経験で答えの見えづらいタスクは別ですが、そうでない場合はその依頼を1日前に聞こうが直前で聞こうが、やれば同じく1時間で完了するということはありがちな話です。なのになぜ人は心の準備期間を必要とするのでしょうか。私が辿り着いた答えは「心のペースを乱されることに対する嫌悪感」でした。人間はいちいち口にはしませんが誰しも自分の心のペースを持っています。その人がタスクを多く抱えていようとなかろうと、無意識下でそのペースを守りたいと考えています。そのため突発的な自体が発生するとそこにストレスを感じてしまうようです。多分この意識は合理的に考えると非常に無駄です。なぜなら事前にそのタスクのことを知っていようといまいと、(経験を積んだ人であれば)結果的にはたいして変わりがないにも関わらず、心的ペースを保てる場合と保てない場合では明らかにその人のモチベーションが異なるからです。これはひいてはパフォーマンスにも影響します。

その人の心のペースを大事にする

そのことを理解した私はタスクを依頼するちょっと前に「心の準備をしておいて下さい」と伝えるようにしました。すると皆それだけで自分の心のペースを乱すことが無くなり、モチベーションとパフォーマンスを維持できるようになり、その上「あの人は理解あるマネージャだ」とさえ言われるようになったのです。これは人間が如何に「心のペースを乱されることを嫌うか」ということを如実に表していると言えます。またその傾向は経験を重ねた人間ほど強いということもわかりました。

たった一言「心の準備をしておいて下さい」というだけでそんなに違いが出るものなのか? と思われる方もいらっしゃると思いますが本当に出るのです。伝え方は人によって様々なので私の言うとおりに伝える必要はありません。要は人は自分の心的ペースを乱されることにストレスを感じるので、心の準備期間を与えてやればよいということなのです。皆さんも機会があったらいろいろと試されては如何でしょうか。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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