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再考「ソーシャルメディアマーケティング」-kazu ( @ogawakazuhiro )

2010/09/01 22:45
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僕らの著書「ソーシャルメディアマーケティング」が出版されてから、早いもので7ヶ月ほどが経ちました。実際に書いていたのは昨年の冬なので、この間のソーシャルメディアを巡る環境変化もたくさんあり、また僕らも様々な体験を積み重ねてきました。この本自体も6月には韓国語版、そしてちょうど本日より電子書籍版アゴラブックス)が発売となり、同じく変化を享受しています。

さて、この時点で「ソーシャルメディアマーケティング」について軽く再考してみようと思います。

まずはこの間、「ソーシャルメディアマーケティング(SMM)」という言葉自体を聞く頻度が単純に多くなりました。Googleなどで検索してみても、ヒット数が当時よりだいぶ増加しています(書名をそのものズバリ「ソーシャルメディアマーケティング」としたこともあり、現時点のGoogleにおいては最上位に僕らの著書がヒットします)。

僕らはこの本の中で、ソーシャルメディアを「インターネットを介して世界中に広がる社会的な会話の場」、それを用いたマーケティングすなわちソーシャルメディアマーケティングを「企業等がソーシャルテクノロジーを通じてソーシャルメディアに参加することから始まる、新しい形のマーケティング手法」と位置づけています。そして、マーケティングにおいてソーシャルメディアを素通りすることが出来なくなったとはしつつも、それには弱み(マス広告的なアテンション奪取力等)もあるし、ソーシャルメディアマーケティングで全てが完結する訳ではないということを述べています。だからこそ、それぞれの立ち位置(市場リーダー、2,3番手、中小企業、新規事業やベンチャー等) における他のマーケティング手法との相互補完の必要性と戦略戦術を提唱しています。書名は「ソーシャルメディアマーケティング」であっても、むしろソーシャルメディアをマーケティングに用いない選択すらありだという考えです。ソーシャルメディアを意識すべき時代にはなったけれど、無意味にソーシャルメディアマーケティングを行うべきでもない。つまりソーシャルメディアマーケティングありきではなく、ゴールに有効に辿り着くために必要であればそれを用いるということになります。企業がTwitterにアカウントを設置して投稿すること自体がソーシャルメディアマーケティングだという短絡的な話でもありません。 

事例自体はやがて古びますが、ここにおける原理原則はいまもなお、そしてこれからも普遍的であると思っています。

最近では、Twitterなどと絡めて割引クーポンを時限的に共同購入方式で販売するサービスが「ソーシャルコマース(はたまたフラッシュマーケティング)」などと一様に称されていますが、疑問を覚えることが多々あります(その辺りはまたあらためて)。日本に同様のサービスが生まれる昨年以前からこのモデルを研究してきましたが、全てのものを「ソーシャルコマース」と呼ぶには玉石混淆な現状ではないでしょうか。

ソーシャルメディアを用いるマーケティングは、Twitterの急成長と時を重ねてクローズアップされた側面もあるので、それらを操る術かのような誤解を持たれたりしているうちに、実はもっと大きなうねりの中でその意味を増しているのです。 それは検索(ページランク)の対抗軸となり、トラフィックの新しい誘導手段として巨大な検索マーケットにただならぬ影響を与え始めようとしています(それ自体はどちらかというと、ソーシャルメディアマーケティングというよりはソーシャルメディア最適化[SMO]ということになろうかと思いますが)。

ソーシャルメディアマーケティングは、後で振り返れば今はまだ序章にも至っていないのかもしれませんが、着々とその存在感を増幅させているというのが再考しての実感です。

-kazu 

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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