僕はインターネット・IT業界には、もうかれこれ15年ほどいることになります。だいぶ長いですね(苦笑)
インターネットの黎明期から現在まで、さまざまなトレンドが生まれては消え、さまざまなテクノロジーが世の中を少しずつ変えてきました。そうした変化の歴史を、たまには順々に思い返し、なぜ今につながっているのかを考えることは重要です。それが未来を予測する唯一の方法であると僕は思います。
そこで、今回は僕が影響を受けたいくつかの企業または製品を紹介させてください。 このエントリーでは軽い紹介にとどめ、またの機会に一つ一つのアイテムを解説することにしたいと思います。
順不同でいきます。
■ Netscape
Netscapeは世界で初めて、Webの閲覧を普通の人(学者や専門家などではない一般の人達)の手の届く体験にしてくれた企業です。ネットスケープナビゲーターというブラウザーはIEとの戦いに敗れましたが、いまでのその残り火がFirefoxの中に息づいています。
Microsoftに真正面から立ち向かったことによってインターネットの歴史から消えていってしまいましたが、ベンチャーとは冒険であり、若者の無謀な挑戦こそクールだということを体現してくれた企業です。まさしくRockな感じを持ったNetscapeは、今でも僕の憧れです。
■ Napster
2000年前後に世界を揺るがした音楽ファイル共有サービスです。Napsterは、法的に言えば違法であったのでしょうが、世界中のネットユーザーと音楽アーカイブを共有し、会話を楽しめるという体験は、多くの人々にネットの驚異的な可能性を感じさせたはずです。
結局はその違法性を問われて、牙を抜かれ、やはり歴史から消えていくはかない運命にありましたが、彼らもまた、非常にクールな存在でした。映画「さらば青春の光」のモッズたちのように、破壊的なエネルギーの中に強い輝きがありました。NetscapeがRockなら Napsterはパンクです。
■ Palm
最近HPに買収されましたが、Palmもまた悲劇のベンチャーです。PDA、そしてスマートフォンをいち早く世の中に生み出し、世界を変えましたが、商業的な成功は短期的なものでした。それでも禅に例えられたほど、シンプルさを追求したモノ作りの姿勢は美しかった。彼らを音楽で例えるなら、R&Bかな。まあ、Palmに関してはこじつけです(笑)
彼らの苦闘を描いた書籍『シンプリー・パーム』は今でも僕の必携の書です。
起業を志す人なら、ぜひ一読をおススメします。
ちょっと長くなりました。GoogleやAppleについてももちろん書きたかったし、また他のベンチャーについても書きたいので、このテーマで次回以降、何点かエントリーをしようと思います。
では、今回はここで。