ITジャーナリストの林信行(Nobi)さんと三回目の共著となる『アップルVS.グーグル』がソフトバンククリエイティブから発売されます。すでにアマゾンでは予約可能ですが、7月20日頃には店頭に並ぶと思います。
本書は、いまやIT業界やインターネット業界という枠を超えて、リアルなさまざまな産業を巻き込む、現代のデジタル社会全体に大きな影響を与える存在となったAppleとGoogleの二社に焦点を当てることによって、今後の我々の生活がどう変わっていくのか、なぜそうなるのか、そして日本の企業はどうしたら彼らに対抗できるのかを考察した本です。
ちょっと面白い試みとしては、
- Google Docsを使って共同作業をしている
- (僕は)iPadを使って全部書いた(エディターはPages)
- 校正も Nobiさんも僕も、もちろん編集者であるソフトバンククリエイティブの織茂さんも、iPadのiAnnotate PDFを使用
というやりかたで書いています。
また、今回は、僕のパートとNobiさんのパートが章ごとに完全に分かれており、二人のそれぞれの独自の視点から同じテーマを切り分けながら書いています。大筋として二人の意見が割れることはないのですが、いろいろな見方があるのだな、と感じてもらえるのではないでしょうか。ジャーナリストとしてのNobiさんの目とアントレプレナーとしての僕の目のつけどころの小さな違いを読み取っていただくと、また別の楽しみを持っていただけるのではないかと思います。
今回の執筆を終えてみて、思うことは、Appleの勢いはとにかく凄まじい、それに対して、若干Googleの神通力には陰りが見えてているのではないかということです。つまり、現時点では両者のパワーは均衡しているようにも見えますが、リードしている、あるいは世界の流れを、先んじて 動かしているのはAppleのほうだという思いを抱いています。
本書は、7月中旬の発売開始というのに、実に日本国内におけるiPhone4発売の新たな衝撃までをおさえています。まるで雑誌なみに、最新情報を詰め込んでいるのです。ただし、1年や2年後でも読み応えがあるように、記事ではなく、評論でなく、あくまで両者のパワーの源の分析書であり、革新的な事業を興すための秘訣に迫るレポートであるように書いたつもりです。
ぜひご一読いただき、感想をTwitterやBlogなどを介してお寄せいただければと思います。
ハッシュタグは #avg2010 です。
- hiro