11月3日(日本時間の4日朝)アメリカ大統領選挙の投票が行われ、現時点(11月5日)でトランプVSバイデン両候補にまだ決着がつかない状態が続いています。注目のペンシルベニア州においては、たとえ現時点でトランプ氏優勢でも、その後の郵便投票の開票でバイデン氏が追い上げた場合(到着が3日の消印であれば最悪1週間後まで有効=その後6日午後5時までに修正)大混乱に陥る可能性もあってまだまだ先は見えない状態。
ただ素人に言わせれば、ここまで接戦となるならば、アメリカ全土を2人で分けて別々に統治すればいいんじゃないかと思ってしまいます。そうすれば数年後にどっちが本当に良きアメリカになっているかリアルに比較できるじゃないですか。これこそが民主主義なんじゃないかと思ってしまいます。
そんな中今月も宇宙の話題をご紹介します。ちょっと前まではAI人工知能の話題ばかりかと思ってたら宇宙の話題がそれを超えてきました。
■ボーイングが新型宇宙船「スターライナー」で民間宇宙事業を推進、、、
イーロン・マスクさん率いる「スペースX社」はいまやアメリカの民間宇宙企業の大スター。彼らは6月には独自の宇宙飛行船「クルードラゴン」で国際宇宙ステーションの往復を難なくやってのけました。しかしそのスペースX社だけが民間宇宙企業かというとそうでもないんです。ほかにもアマゾンのジェフ・ベゾスさん率いる「ブルー・オリジン」もありますし、イギリスのブランソンさん率いる「バージンギャラクティック」も準備万端でNASAを支えようとしています。
そんな中、民間宇宙会社の本命が動き出しています。それは全世界の空に飛ぶ約2万機の航空機のうち過半数を占める企業、「ボーイング社」です。ボーイング社はこれまでもNASAの技術サポートをずっと行ってきた企業なんです。
NASAとボーイング社は8月末に独自の宇宙飛行船「スターライナー」の有人飛行試験を2021年6月に実施すると発表。それに向けて着々と準備が進められています。ただ昨年12月に予定されていたスターライナーのISSとのドッキングは実現できずそのまま地球に帰還したということもあって、スペースX社に一歩譲っている状態。何が何でも来年6月の有人飛行を成功させるべく次回12月の無人での軌道飛行試験の準備が架橋に入っています。
■日本人初の月面着陸、10年以内に実現か、、、
ちなみに日本時間11月15日午前9時49分(現地時間11月14日午後7時49分)に打ち上げが決まったスペースX社のクルードラゴンには、2005年と2009~2010年の長期滞在に次いで3回目となる日本の野口聡一宇宙飛行士がキャプテンとして乗り込み国際宇宙ステーション(ISS)へ向かい半年間滞在する予定なのですが、日米両政府はこれに先立って7月10日、日本人宇宙飛行士が初の月面着陸を行うことを盛り込んだ月探査協力に関する共同宣言を発表しました。
まずアメリカがアポロ計画以来、約半世紀ぶりの2024年に有人月面着陸「アルテミス計画」を実行することを宣言。このときに拠点となるのが月の上空を周回する月周回宇宙ステーション「ゲートウェイ」。この周回基地の建設における電源機器を提供したり、トヨタとJAXAで月面探査車を共同開発するなど、さまざまな日本の技術協力が盛り込まれています。
JAXAを所管する萩生田光一文部科学大臣は「宇宙というフロンティアへの挑戦を科学技術力の発展や人材育成に大いに役立たせたい」と話しました。
■そして日本人宇宙飛行士を募集、、、
こうした状況を受けて、さらに文部科学省が10月23日、アメリカ主導で建設予定の月周回宇宙ステーション「ゲートウェイ」への搭乗や月面着陸することを前提に、2021年秋ごろから若干名の日本人宇宙飛行士を募集すると発表しました。国を挙げて日本人宇宙飛行士を募集するのは2008年以来13年ぶりとなります。
募集の詳細については21年秋頃を予定しているということですが、なんとコミック誌に連載中の漫画「宇宙兄弟」も募集要項が発表されるのが21年で、日本人として初めて月面へ降り立つ弟の南波日々人(なんばひびと)が宇宙飛行士に認定される年も21年。漫画ではこれを機に5年ごとに日本の宇宙飛行士を募集していくことになるということで、いよいよ日本でも月面探査が日々のお茶の間のニュースを賑わす日がやってきそうです。
■宇宙で商売!?NASAが月面採掘プロジェクトをスタート、、、
日本では野口聡一宇宙飛行士のクルードラゴン打ち上げの際に「焼きそばUFO」が宇宙食としてISS国際宇宙ステーションに持ち込まれると話題になっていますが、アメリカではもっと高レベルの話題でもちきりです。なんとそれは「月面を削って宇宙資源を販売したい企業の募集」なんです。
これは、NASAが月の岩石や鉱石を持ち帰ってさまざまな研究をするために、民間に自主的に月まで行ってもらって採掘して鉱石を持ち帰ってきてくれれば、15,000~25,000ドル(約260万円)の報酬を提供しようというものなんです。報酬は大したことありませんが、NASAのお墨付きで月での採掘が出来て、持ち帰ったものは自分たちで売って良いというわけです。焼きそばUFOが宇宙に持ち込まれるなんて話とは比べ物にならないレベルの話。発表によれば、自力で月まで行く必要はありますが、月面であればどこを掘ってもいいし、サンプルは収集したままの状態での納品でもOK、量も50〜500グラム程度でOK、サンプルさえ地球に届けば地球に戻って来なくてもOKだそうです。
まさに19世紀にアメリカ・カリフォルニアで起きたゴールドラッシュのように、一攫千金を賭けて月での採掘作業でゴールドラッシュならぬ「未知の資源」ラッシュとなり得るのか、もう宇宙事業はこんな身近なレベルにまできているんです。
(出典)
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■ボーイング社スターライナー
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■NASA長官が日米月探査協力に関する共同宣言に署名
https://www.mext.go.jp/b_menu/activity/detail/2020/20200710.html
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■宇宙飛行士募集に関する発表について
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■NASAの月面採掘企業募集