■緊急事態宣言解除、、、
5月25日の政府対策本部において、ついに5都道府県(北海道、埼玉県、千葉県、東京都及び神奈川県)に対する緊急事態宣言が解除されました。そして今日は解除後初の東京の週末。そんな中、北九州や東京の病院では再びクラスター感染が起き、感染第二波になってしまうのか落ち着かない状況は続いています。
でも人々は解除後の生活「ニューノーマル」が何なのかよくわからないまま、もとの生活に戻ろうとしている。解除後のツイートの中で「感染症状のない人からの感染はあり得ない。」と何の根拠もなく叫んでいる人がおられましたが、全くわかっていない。感染症状があったらそもそも街中を歩いたり食事したりしないし、本人が気が付かなくても周囲の人たちが近づかないでしょう。感染症状がないので自分でもわからないまま街中を歩き回っている保菌者が、未だウイルスを撒き散らしているから第二波、第三波が来るんだ言うことがまだよく伝わっていないのです。
■パチンコ屋さんは果たして三密か、、、
パチンコ屋さんは三密だとか、週末の海岸も三密の恐れがあると思っている人が多いように思いますが、基本的に新型コロナウイルスは空気感染はまれであって、事の多くは飛沫感染であることがわかっています。それは「おしゃべり」が最も感染する可能性があるということです。パチンコ屋さんで誰一人として「おしゃべり」をしなければ、つまり唾を飛ばすことがなければ、もともとパチンコ屋さんの屋内にウイルスがないと仮定すれば、その中にいるだけで感染するリスクはかなり低いと考えられます。
海岸でもそうです。週末の湘南海岸、人々はサーフィンを楽しみに海に出る。ただそれだけなら感染しないということです。岸に戻ってお友達とぺちゃくちゃと「今日は波がどうのこうの」とか話さなければ伝染りません。まあ専門家でもない私が言いはることでもないですが、海で遊んでるだけならまずウイルスは人間の細胞に入り込むことはないと考えられます。海から出て、近くのカフェとかでおしゃべりすることがすべての感染源になるのです。
なのでここ数日の東京の感染者が2桁になった原因も夜の社交場だと小池都知事が言っておられるではないですが。夜の社交場ほど飛沫感染が横行する場所はないわけです。いくらマスクをしていてもつばを飛ばし合う状況ではほとんど役に立たないと言っても良いでしょう。唾を飛ばす側(保菌者)がよっぽど小声でしゃべるのであれば別ですが、大声出せばマスクの横から唾は飛びまくります。それを受ける側はまったくマスクの効果はありません。ウイルスはマスクを通してしまうので、マスクの内側の口や鼻のまわりにウイルスが付きまくったまま家に帰ります。家に帰って最初に顔をよく洗えば、もしかするとウイルスも洗い流されるかもしれませんが、先に手を洗いうがいをして最後に顔を拭くという順番の方は顔についたウイルスを完全にあなたの粘膜に刷り込んでしまいます。
■三密では言葉足らず、、、
こうして考えていくと、宣言解除後の「ニューノーマル」な生活が自ずと見えてきます。これからワクチンが全人類に行き届くまで、ウイルスはほぼなくなりません。なくなるまで=根絶されるまではずっと「ニューノーマル」です。ちなみに新型コロナウイルスの「ワクチン」と「治療薬」はまったく用途が違うということも意外と知られていません。「ワクチン」は予防薬なので感染していない人が使えば感染するリスクを抑えられます。「治療薬」は感染してしまった人が使用して健康を取り戻すためのものです。いまのところ「治療薬」はレムデシビルやアビガンなどの既存薬の転用を始め専用の治療薬の開発も進んでいます。でも「ワクチン」はまだ当分できません。「ワクチン」が出来上がって全人類に行き渡るまでは、感染してしまって抗体を作るか、ウイルスから逃げ回るか2者択一しかありません。
■ウイルスから逃げ回りながらの経済活動
つまり「ニューノーマル」な生活とは、感染しない限りウイルスから逃げ回るための生活なんです。先日の「緊急事態宣言解除」の知らせは「さあこれからはみなさん経済をできる限り回してください、ただしウイルスからは逃げ回ってください。」という宣言の始まりでもあるのです。ウイルスから逃げ回りながらの経済活動を余儀なくもれなく日本全国民に課した政府。日本はすごい国だと思います。