■ずさんな感染者データ&検査データ・・・
5月6日までの予定だった緊急事態宣言の5月31日までの全国延長を安倍総理が発表(5月4日)し、東京や千葉など13の特定警戒都道府県は依然として外出自粛が続いています。ただ気になるのは延長の理由。(1)現時点では、いまだかなりの数の新規感染者数があり、(2)感染者の減少も十分なレベルとはいえない。(3)引き続き医療提供体制がひっ迫している地域も見られる。この3点があげられましたが、どれも医療専門家の意見というだけで基準となる数値はまったく提示されていない。その上、専門家が可能と判断すれば5月31日を待たず宣言を解除すると言う。
こんないいかげんな発表を黙って見守りつつ開店しているパチンコ店を見つけて客が押し寄せる。文句を言わず世間の波に身を任せ最低限の自己実現は自分で守る。日本は個人が社会の構成員だという自覚を持ちたがらない国なんだなと感じます。まあそれはいつものことで、親や先輩から第二次世界大戦で敗北し、全世界に迷惑をかけたとの汚名を背負っていることを引き継がされ、でもそれがいまの平和を生み出していて、何も言わぬほうが平和が続くのだという間違った偏見を生んでいるからなのかもしれません。
IT関係の仕事を長くしてきた私にとって、今回の新型コロナウイルス対策における国や自治体のITリテラシーの欠如には少々恥ずかしい思いを隠せません。もっと真剣に日本人の力を結集すれば、韓国や中国、台湾以上のIT技術を駆使して新型コロナ対策ができるのではないか。そう思ってやみません。
■PCR検査数を増やすだけではなくデジタル化が重要・・・
なぜPCR検査データをデジタル化できないのか。PCR検査自体の処理数が少ない少ないとマスコミが叫びますが、それよりもっと重要なことは検査データがデジタル化されていないことです。デジタル化できていないから日々のデータの集計があいまい。小池知事なども「週末の申請もあってこの数字が何日前の数字かわかりませんが・・・」みたいなことばかりいいます。
また陽性と判断された人やその周辺の人の関係データのデジタル化もたぶんほとんどされていない。だから一旦陽性になった人がいまはどうなっているのかとかどこの病院の病床を専有しているのか、さらにはそこから感染した人の経路を検索するなどができない状態。これらがわかればもっと日本の新型コロナの全貌が見えてくるはずなんです。
またPCR検査は不特定多数の人を検査すべきもので、感染したのではと疑われた人だけを検査すべきものではないわけです。そうしないとその地域にどれくらいの感染者がいるかの予測もできない。予測ができないから病床をどのくらい準備すればいいかもお医者さんや検査員や検査機をどのくらい準備すればいいかもわからない。
さらには感染者の話だけではなく、今回の外出自粛を受けて収入が減っている人はどのくらいいるのか、人口全体を把握できなくても、各地域ごとにある程度の人たちのデジタルデータが揃っていれば予測することができる。それが全くできていない。だから目分量で給付金をばらまくしかない。その上、それぞれの企業や業種は毎年確定申告して開業しているわけだからいちいち給付金や貸付を申し出るたびに申請用紙に同じようなことを記入する必要などありえないはずなのに、改めて全部記入してくださいとなる。
すべてはデジタルデータ化ができていないからにほかなりません。ここをもっと声を大にして叫ぶべきだと思うのです。今回のことを良い機会と考えて世界に追いつき追い越すデジタルデータ化=DX(デジタルトランスフォーメーション化)を推進して欲しいです。
■家のデジタル化、リモートワーク・・・
そんな話ばかりしていると気が滅入ってくるので、楽しい話もしたいと思います。それは仕事のテレワーク化=リモートワーク化についてです。私もついに毎週のラジオ出演はテレワークになっています。毎週パソコンをネットにつなぎ、パソコン画面からスタジオの様子を覗きながら生放送でおしゃべりしています。パソコン教室の業務も一部テレワーク化されており、希望する生徒さんは教室に来れなくても自宅からリモートワークで我々講師とつながって講習を受け始めています。
よく放送でインタビューされると「私はテレワークでは出来ない仕事なので」という人がいますが、突き詰めていけば「対面」でなければできない仕事って意外と少ないことに気づきます。自分の命を賭けてまで対面しないとできない仕事はほとんどない、対面ビジネスは極力減らすことができる。このことを知る良い機会だと思います。
逆に「テレワーク」があたりまえになりつつある方にとっては、気持ちよく「テレワーク」できる環境の整備が急務となってきています。マイクロソフトが提供するビデオ会議ツールの「Teams(チームズ)」では先日、1日あたりのアクティブ利用者数(DAU)が4400万人を突破するなど盛り上がりを見せているそうなんですが、そうなればなるほど改善してほしい要望も多くなってきているようです。
中でも「テレワーク」中に各々が作業する「タイピング音」など家庭の雑音がオンラインに乗ってしまうのは要望の1番目に挙げられているようです。そこで「Teams(チームズ)」は独自のノイズキャンセリング機能を向上させることに成功。マイクロソフトが新たに開発したAI(人工知能)のフィルタリング機能により、会議中のノイズがリアルタイムで除去可能になったそうです。
これによってキーボードのタイピング音やドアの開閉音、掃除機の騒音(これBayFMのスタジオでも〜副調ですが〜よくありますね笑)そして飼い犬の吠え声までもシャットアウトできるようになったということです。現在はまだ実装されていませんがまもなく実装予定ということです。
■楽しいDXを推進させよう!!
ちなみに同じくテレワークに欠かせない背景画像ですが、ドラマ「半沢直樹」(TBS系)では、劇中に出てきた「東京中央銀行」の会議室などの背景画像が「Zoom」などの「バーチャル背景機能」に対応したと発表しています。テレワークサービスがどんどん便利になっています。
私はZOOMではなくGoogle Meetを使ってリモートワークすることが多いのですが、Google Meetには背景を変えたりする機能がありません。でもそんなときは「Snap Camera」というツールを使うと背景を変えることができます。また自分自身の衣装やメイクなどのエフェクトをかけることもできます。顔をゴルフボールみたいにしちゃうことだってできます。めちゃくちゃ楽しいです。先日は背景をハワイの海岸にしてアロハシャツを着てリモートワークさせていただきました。
さらにはネットショップでは映像&音声配信するPCやタブレット端末なども「テレワークに最適!」とかキャプションつけて見つけやすくなっていますし、音質を高めるためにPC用のコンデンサマイクを用意すれば、まるで自宅がスタジオのように見えてきます。これもデジタル化=DX(デジタルトランスフォーメーション)のひとつ。ここから「リモート飲み」や「リモートデート」などがどんどん進んでいければ、DX体験者が増えて、国のITリテラシーも少しは前に進むのではないかと思います。
(出典)
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■Microsoft Teams の新機能:ノイズキャンセリング機能