■物理エンジン大ブーム!
先日の「R―1ぐらんぷり 2018」では、生まれつき全盲に近い弱視という「濱田祐太郎」さんが優勝して茶の間を賑わしておりますが、昨年のR-1優勝者「アキラ100%」さんのお盆芸がネットで話題になっているという話。
コンピュータプログラミングの世界には「物理エンジン」というものがあります。これは例えばりんごが木から落ちるときに1メートルの風が横に吹いていたら落ちる場所は真下からどのくらいずれるのかとか、そういった物理現象をコンピュータ上でシミュレーションすることができる計算プログラム(エンジン)なんです。
これを使うと実際にはあり得ないことも計算できます。例えばドラえもんのタケコプターを物理エンジンでシミュレーションした動画などが有名なんですが、これはドラえもんのかっこうしたCGモデルの頭の上にタケコプターをつけたとき、本当に飛べるのかを物理エンジンで計算して、動画CGで動かしてみたものです。
【物理エンジン】タケコプターは飛べるのか、検証【ドラえもん①】
https://www.youtube.com/watch?v=fUsJlq6bOZY
■さまざまなあり得ない実験がCGで再現・・・
再生回数164万回を記録している「チャンネル人工知能」さんの動画CGによれば、ドラえもんの場合は理想的な飛び方をするのですが、同じものをのび太の頭に付けるとすぐにバランスを崩して地べたで回転し続ける結果になるようです。それはのび太の方がドラえもんに比べて左右の対称性が悪く、体の関節も多いため1本のタケコプターだけではうまく飛び上がれないことがわかったそうです。
ユーチューブにはこんな「物理エンジン」を使ったさまざまなあり得ない実験がCGで再現されていて、知る人ぞ知る人気動画になっているんですが、今回はあの人気芸人の「アキラ100%」さんが股間の前でお盆をさっと回転させる早業ネタを「物理エンジン」を使ってシミュレーションしてみたCG動画が話題になっているというわけです。
【物理エンジン】アキラ100%さんのお盆の速さを検証した
https://www.youtube.com/watch?v=wBeJUKOrY0E
■絶対見えているはずのものが見えないのは何故?
「こーじ」さんによれば、お盆の回転速度を、2秒で1回転、1秒で1回転、0.5秒で1回転、0.25秒で1回転のそれぞれについて試してみました。すると、0.5秒で1回転まではなんとなく見えちゃうらしいんですが、0.25秒で1回転になると見えないような気がしてくるということがわかったそうなんです。でも実際はいくら早くても見える瞬間は絶対あるはずなのに、なぜ早くなると見えなくなるのかと調べたところ、その原因がわかりました。
「こーじ」さんのコメント
「一般的なテレビに使われているビデオカメラは30fps(フレーム/秒)らしく、1秒間に30コマの映像が写ります。
1秒間に30コマなので、1コマ0.0333...秒、その間にお盆が大体30°くらい回転すればコマ送りでも映らなさそうです
0.03333..秒で30° → 1秒で900° 秒速900°くらいでokかもしれませんね。60fps(フレーム/秒)だった場合、秒速1800°くらいかな?」
■バカバカしさの追求・・・
つまり、テレビは1秒間に30フレーム(コマ)しかないため、それ以上の速さで回せば動画のフレームに映らないというわけなんです。その速さがまさに約0.25秒で1回転する速さ。これだと見える瞬間がフレームに映らないということのようです。
こんなばかばかしいことを真剣にシミュレーションしてみる「物理エンジン」動画。みなさんもぜひこんなことを試して欲しいなどリクエストしてみてはいかがでしょうか?