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サルでもわかる世紀の発明・ブロックチェーン!世の中が変わる!ネットが変わる!

2017/05/28 10:00
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土屋夏彦

radikoが有料で全国が聴けるようになり、いよいよ聴き逃しサービス「タイムフリー」も始まるかと思いきや、2016年になってしまいましたが、AMが在京3局も含め順次ワイドFM化を始め、TOKYOFMグループのi-dioもいよいよこの3月から始まるようで、今年の地殻変動はかなり大きいかも!
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最近Amazonマーケットプレイスで怪しい出品が横行しているという。極端に安い価格、もしくは通常よりも安い価格で販売しているものを見つけたら購入しないようにと呼びかけているそうです。原因は出品者のAmazonアカウント乗っ取りが横行しているから。購入させてモノは送らないでお金だけ盗むという手口なのだそうだ。

Amazonですらこんなことになるのだから、ネットにつながっている限りこうした詐欺行為は永遠に続くのか!?そんな疑問を払拭させてくれそうな話題が今回の「ブロックチェーン」です。

例によって先日ラジオ番組で紹介した「ブロックチェーン」特集を元に現時点での状況をまとめておこうと思います。

■ネット時代になって不便になったこと・・・

いきなりですが、同居している両親の1日を考えてみます。父は93歳、母は85歳、朝起きると父は駅前まで新聞買いに行きます。母は8時になるとテレビつけて、連ドラ見ます。その間、父は朝食食べて、テレビでニュース見て、たまにラジオつけて、散歩がてらにまた買物行って、家戻ったらご飯食べて、寝る・・・。両親はそんな生活の繰り返しです。ポイントはこの生活の中に、インターネットはほとんど出て来ないこと。たまに、母が買い置きの化粧品がなくなったから補充したいというので、ネットショッピングで注文してあげるのが唯一、インターネットとの接点。

それ対して我々世代の生活はというと、朝起きてまずスマホでニュースやメールを閲覧。朝はテレビは画面だけつけていて、音はもっぱらラジコでラジオを鳴らしています。そのあとも、パソコンやスマホでメールやSNSのやりとりをして、仕事もほどんどパソコンで資料や原稿を作成するものばかりで、クラウドに上げて複数の人と共有して、生活雑貨はほとんどネットショッピング、日々の食料品だけ近くのスーパーに買いに行きます。即ちネットが無くなったら何も出来ない状態なのが我々の生活です。

この2つの生活状況違いはどこにあるのかを考えると見えてくるものがあります。それは両親の生活に比べて、我々の生活のほうが、より遠方とのやりとりが出来ること。両親の活動範囲は、もよりの駅前程度なのに対して、我々は朝から全世界が活動範囲になっています。わずかこの10数年の間にネットによってめちゃくちゃ活動範囲が広がり、それが便利の元になっているわけです。

その反面、我々は日々ネットを通じて危険にさらされています。メールを見知らぬ人に盗まれてしまうかもしれない、クレジットカードの番号を盗まれてしまうかもしれない、パソコンで作成した機密情報も盗まれる危険は常にあります。

インターネットにつながっている以上、情報は盗まれます。セキュリティをいくら厳重にしても、つながっている以上盗まれてしまう。例え鍵は開かなかったとしても金庫ごと盗まれてしまう危険もあります。

こうした状況はネットにつながっている以上どうしようもないのでしょうか。それを解決してくれるのが「ブロックチェーン」と呼ばれるテクノロジーだと考えられています。

■ブロックチェーンですべて解決!?・・・

もともとブロックチェーンは仮想通貨のビットコインをネット上で安全に自由に取引ができるようにするために発明されたもの。今だに謎の人物になっていますが「ナカモトサトシ」という人がブロックチェーンの基礎技術を公開してくれたので、今ではそこからさらに工夫が凝らされたブロックチェーン技術が多数生まれています。

例えばネット上でお金をある場所からある場所に移動させたいと思ったとき、ある場所からは10円減って、ある場所には10円増えたことを正しく行うためには、銀行のような中心になる場所にどこから10円減ってどこに10円増えたかを記録しておく必要があります。

通常はこの記録台帳が銀行のデータベースなどの1ヶ所だけにあるため、その台帳を盗んだり改ざんが容易にできます。

これが「ブロックチェーン」という技術を使うと、取引された記録台帳がブロックと呼ばれる場所に暗号化されて埋め込まれ、ネット全体に無数にコピーされ、くさりのようにつながります。「ブロックチェーン」はいわば「取引記録のくさりのひも」。くさりのように固い上にどこか1ヶ所に記録があるわけではないので、どこを盗めばいいのかどこを改ざんすれば良いのか検討もつきません。

さらにその「取引記録のひも」はマイニング(採掘)と呼ばれる作業をする多数の人によって、常に間違いがないかを確かめられています。マイニングに参加すると報酬があって、それで生活している人がすでにたくさんいます。盗む技術があるくらいならマイニングしたほうが断然得するというしくみまで出来上がっています。

これによってネット上の重要な記録はほぼ100%盗まれたり改ざんされたりしなくなるとわかってきたことで、ある専門家によれば、ブロックチェーンは20兆ドル(約2130兆円)ほどの市場価値があると言われています。これは現在の世界のGDP約80兆ドル(9000兆円)の4分の1くらいのインパクトがあるものだと言うわけです。(2015年:セレント イノベーション&インサイト・デー東京でのシニア・アナリストのジョン・ドゥワイヤー氏談)

■ブロックチェーンを活用しようとしている主な分野

「ブロックチェーン」によってネットでの取引のすべてをサーバーなどの媒介をかわさずに直接「P2P」でできるようになる。だから盗聴すると直ぐにバレる。この画期的なテクノロジーの発明は、元々はビットコインを安全に取引できるようにするために開発された技術ですが、ネット上にあるさまざまな情報データを保護する技術として、あらゆる分野に応用することができることがわかってきています。現在すでに準備が進められている、ブロックチェーンの技術が活用できそうな幾つかの分野をピックアップしてみます。

◎金融サービス

仮想通貨を安全に取引できるようにするためにブロックチェーンが発明されたので、この分野は、猛烈に進化しています。さまざまなブロックチェーンの進化系が開発されて、さまざまな金融サービスに応用され始めています。

ブロックチェーンが使われることで、お金の取引が瞬時に出来るようになります。これまではバックアップされている取引台帳と照らし合わせたりして何日もかかっていたものが、一瞬で全世界のどことでもやりとりができるようになります。

◎サプライチェーン・マネジメント:ものづくりの自動化

さまざまなものづくりを行う過程で、どの部品が最適なのか、どこの会社と取引したほうが安く出来るかを人間が判断してきましたが、数が多くなったために人間では時間がかかりすぎるためAI人工知能などで自動化されています。それぞれの情報がわかってしまうと、談合されたり、虚偽の取引が起きたりするため、ブロックチェーンを応用することで安全に自動化ができると、多数の企業が参入を始めているようです。

◎不動産売買、中古車売買など

ものづくりとほとんど同じ理屈で、土地を必要とする人と、そのニーズに合った土地を提供する人をつなぐためには、さまざまなビッグデータのマッチングが必要になりますが、その情報が改ざんされたりすることなく提供できるようになれば、情報を管理する手間がなくなるため、とてもスピーディにものごとをすすめることができるようになります。

不動産を始め、中古車の取引や、古着やアンティーク、骨董品、絵画などの売買もブロックチェーンがあれば、直接取引が可能になります。

ちなみに冒頭で紹介したアマゾンでの詐欺事件も、ブロックチェーンが活用できれば、同一商品に別の価格を付けることができなくなります。

◎音楽著作権、知的財産管理

インターネットで音楽を聞くことがあたりまえになってきたことで、オリジナルの音源がコピー出来ないようにしておくことが必要になりました。現在は、それぞれの音源にDRM(デジタル著作権管理)タグを付けることで、それぞれの著作権を保護していますが、ブロックチェーンはまさにそれを一歩すすめる著作権管理技術として注目されています。

ブロックチェーンを活用することで、著作権や知的財産権全般を一元管理する必要がなくなるので、権利者は管理料を支払う必要がなくなり直接利用者から瞬時に利用料を徴収できるようになります。

これで音楽ストリーミングはもとより、ゲームやアプリのダウンロード、動画やアニメのオンデマンド視聴やライブストリーミングなども、すべて誰かに申請して預かってもらったりする手間や費用が軽減されるようになります。

■ブロックチェーンは万能なのか?

ここまで話してきて、まさにブロックチェーンは神のツールのように聞こえてきますが、果たしてどうなんでしょうか?

まず間違えてはいけないのは、ブロックチェーンはデジタルデータのコピーを阻止するものではないということ。例えば音楽データをブロックチェーンに載せることで、だれがいつ何回ダウンロードしたかが瞬時にしてわかるようにはなりますが、そのダウンロードしたデータからDRMを外しコピーしてしまえば、全く別のデータとして流通させることもできます。あくまでブロックチェーンは情報やデータを安全に流通させるしくみなだけです。

また、ブロックチェーンの技術に何らかのセキュリティホールを意図的に作っておくような、悪意のあるサービスを提供するような業者も現れるかもしれません。

そしてブロックチェーンの技術は公開されているため、誰でも開発が可能なので、これから雨後の竹の子のように数多くのサービスが現れた場合、低価格競争になって果たしてビジネスが成り立つのか、誰もやらなくなってしまう可能性もあります。

でも間違いなく現時点では、ブロックチェーンは、人工知能や自動運転と並んで、これからの社会の発展には無くてはならないテクノロジーであることは間違いありません。

(ブロックチェーン参考リンク)

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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