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ディープラーニング洗濯機はニューロファジーを超えられるか?::第46回トンコネ・ジャム

2016/09/30 13:00
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土屋夏彦

radikoが有料で全国が聴けるようになり、いよいよ聴き逃しサービス「タイムフリー」も始まるかと思いきや、2016年になってしまいましたが、AMが在京3局も含め順次ワイドFM化を始め、TOKYOFMグループのi-dioもいよいよこの3月から始まるようで、今年の地殻変動はかなり大きいかも!
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ニッポン放送がクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」で支援者を募集していた画期的なラジオ「Hint(ヒント)」は、9月21日を以って資金総額30,455,500円に達し、「CAMPFIRE」での歴代1位の収集金額にもなるほどのフィーバーぶりとなりました。

テレビやyoutubeなどの動画メディアが主流のいま、こうした音声メディアのガジェットでも、アイデアさえあれば、まだまだ興味を持ってくれる人がたくさんいることの証明にもなったといえます。

そんな中、今週は「radiko.jp」から新たなサービスの発表がありました。過去1週間分の放送をさかのぼって聞くことができる新機能「タイムフリー聴取機能」を10月11日からスタートさせるというもの。これでラジオが新たなパラダイムを巻き起こす予感。

今週はさらに音楽ストリーミングサービスの黒船とも呼ばれていた「スポッティファイ」がついに日本サービススタートしたとのニュースも舞い込みました。ラジオ・音声メディアがいつになく騒がしい今日このごろ。

メディアの今を語り合う座談会「トーンコネクトジャム(略してトンコネジャム)」の今回は、先月に続いて人工知能、ディープラーニングの行方について引き続き座談会しています。

メンバーはいつものとおり、ラジオアナウンサーでIT使いのスペシャリストの吉田尚記さん、「吉田ルーム」の大番頭さん・益子和隆さん、吉田さんも共同参画する株式会社トーンコネクト社長CEOの加畑健志さん、さらにスーパー大学生のTehuさん、同じくスーパー大学生の矢倉大夢さんのフルメンバーでお送りします。

■どうなるディープラーニング搭載家電!?

>今回は前回に続き、これからのディープラーニングの行方について議論していきたいと思うのですが・・・。

(加畑)これまでの人工知能といえば、ニューロファジーなどと言って、洗濯機でもとりあえずニューロファジーと言っとけばいいだろうくらいの感じで落ち着いて、それでも一世を風靡して、その後みんな誰も気にしなくなったという歴史があります・・・。

いまこれを覆すくらいのなにかスゴイものかなと思うと、もう一回ディープラーニング洗濯機とか出そうな感じもしますね、だんだん覚えてくれるとか・・・。

>だんだん覚えてくれる機械っていまはまだないかもしれませんね笑。

(加畑)いまはだんだん覚えさせたデータを使ってもう一度やると、今までより賢くなるよっていうことで、洗濯機だったら洗い物の量に応じて何か学習して、何か最適化するという感じ。

これでも少しすると、誰も気にしなくなるんですよ。差別化にならなくなる。みんな覚えちゃったら、新しい洗濯機にするたびに、もう一回覚えさせるのかとなる・・・。ユーザーからしたらもうどうでも良いやとなるかもしれないわけです。

>やっぱ怖いですよね、例えば学習する冷蔵庫とか学習する洗濯機が出来たら、本当はこういう風にしてもらいたくなくても、勝手に学習して、今日はめちゃくちゃ洗いすぎになったりとかする・・・。

(加畑)いつもはずっと家に引きこもりだった人が、たまにマラソンに行ったら汗だくになって、それもいつものつもりで洗っちゃうから汗臭いままとかね笑・・・。

(矢倉)賞味期限が1日切れているものが残ってて、やばいなとすぐに飲んだら、冷蔵庫がこの人は賞味期限が切れたものを食べる人なんだと学習しちゃったりして笑・・・。

(加畑)これをクラウドでデータ共有とかし始めると、バカな2チャンネラーみたいな人が、過学習をさせるような変なライフサイクルを食わせたりするかもしれない・・・。


左から矢倉さん、加畑さん、Tehuさん、益子さん、吉田さん

>この3月に、MicrosoftのAI「Tay」がTwitterで不適切発言を連発したっていうニュースもありましたよね。

(益子)ということで、AI搭載とかディープラーニング搭載の家電を買うとき、必ず同意が必要になってくるんですよ。パソコンはソフトをインストールするとき普通にあるじゃないですか。必ずこうした同意承認が出てきますよね。問題に対しては保証しませんみたいな・・・。

(加畑)それで言うとスゴイ大きな問題が出てきます。さっきのオレのデータを消してくれっていうのが出来ない問題。おれは今日からやめるので、ネットワークにたまったオレのデータを消してくれないかというのがもう不可能なんですよ。

>ネットワークのどこにあるかもわからない・・・。

(加畑)もやもやっとあるだけなので、それをなかったことにすることが出来ない。

(矢倉)昨日あげた食べものを、いまやお前の細胞になっているんだけど、返してくれないかというのと同じですね笑。

>細胞になっちゃっているわけですね・・・。

(加畑)どこにあるかさえも誰もわからない・・・。

(益子)個人が特定できなかったらもうしょうがないってことになっちゃう・・・ネットのサーバー上に散らばっちゃって・・・。

(加畑)個人が特定できないっていうときにある特定のデータを抽出するという情報があったとき、オレを識別できないようにしろとうのがもの凄く難しい。それはオレか? オレじゃない、を繰り返していくなんてできないわけですよ、実際は笑。

(益子)オレだって認識してるスイッチをオフにするだけみたいに感じますけどね・・・。

(加畑)繰り返し、この人は違う、この人は違うって言い続ける無限ループ・・・。

>まさにMicrosoftのAI「Tay」の話題ですね。

(加畑)だから忘れられる権利が保証できないんです。

>ディープラーニングの普及にはまだ問題が山積しているんでしょうか・・・。

(益子)実は私の父親が商社で半導体の営業をしていたんですが、いわゆる4ビットマイコンくらいの時代に、家電メーカーにマイコンを付けたら良いのではと売り込んだそうなんですが、何言ってるんだって門前払いをくらったそうなんです。

ところがその後すぐに炊飯器にマイコンが入るようになったことを考えると、どっかの需要と価格とかのカーブが交わるあたりで、ディープラーニングもとたんに活用され始めるんでしょうね・・・。

(加畑)さっきのディープラーニング(強化)洗濯機ですよ笑。強化洗濯機になると一気にマーケットは広がるけど、最初は商品の差別化としてのディープラーニングだったのにコモディティ化していってしまう・・・。

(益子)入ってないんですかってなるってこと?

(加畑)入ってるか入ってないかも別にどうでも良くなる・・・。

(矢倉)マイナスイオンと同じ言葉にディープラーニングがなっていきますね笑・・・。

(加畑)とりあえず「学習します」マークがついてるとか笑・・・。

(益子)ディープラーニング炊飯器、めちゃめちゃ人気出そうですけどね笑。気温と湿度込みで炊き具合を調整してくれるとか・・・。

(矢倉)実はディープラーニングじゃなくても機械学習だけで出来ますけどね笑・・・。

■ディープラーニングを音楽に応用!?

>もともとビッグデータを活用したほうが良いものと、別に統計的に、ラジオやテレビのレーティングと同じで、600人取れば1万人とっても同じ結果ですみたいなのが確率論。だからそれくらいのレベルのものだったらいっぱいデータを取ったからと言っても統計的にかわらない結果になるって話になってきましたね。

(益子)アルファGOじゃないですが、ディープラーニングを使ったことによって、いままで考えつかなかったことが出て来るということに期待したいですよね。

>自分でやるってことですよね。アルファGOが全然違うのは、人間のデータを食わせているわけじゃなくて、自分を食っていくみたいな、自分から打つってことですよね。

(矢倉)自分で強化していくわけです。

(吉田)あれスゴイと思ったんですよ。ディープラーニングで元になった画像にそっくりな画像を作れってやつ。それを見分けろってやると、両方のレベルが必ず上っていくわけじゃないですか。このやり方を思いついたのがスゴイですよね。これって(人工知能が)自分で思いついたことなの?

(矢倉)去年くらいから話題になってきた手法ですね。

(吉田)何かをやるときにこの方法で行くといいって・・・。

(矢倉)画像生成するときに戦わせていけば、どんどん精度が高くなっていくんです。もともとアイデアはあったんですが、古くから。でも全然注目されていなかった手法。これがディープラーニングにちょっとくつつけると驚くべき効果を発揮したというわけですね。

(吉田)実はもう一個僕が考えている企画があるんです。ポニーキャニオンが大量の楽曲データを持っているじゃないですか。それと同時にどれが何万枚売れたとか、これがどれくらいのチャートアクションしたかというデータも持っているわけです。つまり入口と出口のデータが揃っているので、こういう音楽を作ればこれくらいは売れるんじゃないかというのをディープラーニングさせれば、売れる曲が作れるんじゃないかという企画。ここにいまの戦わせるノウハウで言えば、どんな戦いを持ち込むと精度が上がるのかとか・・・。

(加畑)出来た曲が元の曲と同じかどうか、見破れないとヤバイですよね。どっかで聞いたような曲が出来てしまう・・・。

>画像の場合、戦わせるっていうのは、どっちがいいとか悪いというのは基準があるということなんでしょうか?

(矢倉)書く方は元々与えられた画像と作った画像が違うっていうことを見破られない方が良いとなって、やるほうは、その違いを見つけてやったほうが、得点が多くなるとか・・・。

>画像の場合は、見本のゴッホの絵とか、なんか元があるわけだ・・・。

(矢倉)それと見破られないゴッホ笑。

(加畑)それで違いないよね、とかともっとあるじゃんチームを戦わせる・・・。

(益子)すごい発想だな・・・。

>それをやると、ぜんぜん違うものが生成されるってことなんですか?

(矢倉)まあだから、特徴は似ているけど、もともとがけっこうランダム生成を元に作って、元とかぶらない物ができるというわけです。

>ということは、これを音楽に応用すれば、音楽の元の一番良い、例えばバッハのなんとかという曲があって、それにそっくりに作ったものがあり、両方聞いて、見破られない見破られるで判断するわけですね・・・。

(益子)そっくりだけどわからない笑・・・。

>全然違った音楽とかも出てきますね・・・。

(矢倉)有りえますね。ただなんか、見破るほうが変な方向に成長して・・・例えばドラグのところだけで見破っちゃうとかができちゃうと、それは人間に聞いたとき、何言ってんだコイツみたいになるので・・・。

(加畑)今の問題が、これは最近出来上がった画像を良いか悪いかっていうのを判定しているわけではない
ということろがミソなんです。さっき観たときに僕らが観て、これってご飯っぽいね、っていうのを僕らは思ってて、こいつらは思ってない。だからどのくらいだと収束するのか、どのくらいの学習が適正なのかは僕らが見るってよくわかんない構造なんです。

■ディープラーニングで戦わせる!!・・・

(吉田)最終的には、僕もそのでディープラーニングで、論理的に音楽を作っていき、ギリギリのところまで提案してくれるものがいいですよね。最後にどのパッケージでリリースするかは人間が決断せざるを得ない・・・。

ぼくら、モーツアルトと同じ音楽ではなくて、モーツアルトと同じくらい気持ちい音楽が欲しいわけです。。。そのためには使えると思うんです。

なんだかわかんないけど、料理に近いゼロから生成された画像は良いという価値観を、コンピュータの中に持ち込んでいるだけですから・・・。

(矢倉)ゼロから生成された料理画像に似ているやつは特典がもらえるってこと・・・。

(吉田)だってサッカーだって、あの2本の棒の間をボールが通ったことを良しとする、謎の条件を元にみんなが延々最適化を繰り返すゲームってことでしょ?

(益子)でも使っちゃいけないね、という発想。お前が決めたわけじゃないじゃん・・・。

(吉田)なんで? どうして? ってことはそこには必要ないわけで、最適化ですよね。ディープラーニングは最適化の技術なんですね。

(益子)そのルールの最適化を考えるのは人間のセンスに懸かっている・・・。

(矢倉)そうですね、ルールをどうしておくかですね。

>でもそのルールすらもロボットが決めるようになってくると、もう本当にわけの分かんないものなる可能性があるってことですね。

(吉田)でもある程度以上見えていることもあるわけです。

例えば、基本的人権というと、誰かが誰かを殴っちゃわない世界が良いというのは、人間の歴史がずっとあって、どうやらそれが良いらしいと最適化して、民主主義が出来てきたわけですよ。民主主義が実現すべき価値ってなんだろうって言われていないようで、なんか高福祉社会とか、ある程度人間の欲望のマクロなところ、細かくないところは見えてきちゃっているので、細かくないところは全部電子政府を持ち込んだほうがおそらく効率的なんだろうと思うわけです。

そうするとまずは民間企業で全部うちの会社は経営もディープラーニングです。そういう経営してますんで、という経営者が現れた会社のほうが、おそらく経済効率は良いわけです。

その会社のほうが先に行くんですよ。すると、あの会社はディープラーニングが経営をしているからスゲー儲かるんだよと言われ、そういう会社に務めると給料が良くなる。それこそバランスシートとかで経営状態を画像化できる。画像認識が出来たら最適化すればいいだけ。バランスシートがこのようになるような判断をどんどん下すようなことをやっていけばいい。

>ま、画像でなくても出来ると思いますけど笑。

(益子)ソフトバンクの後継者問題もそれで解決ですね笑・・・。

>ディープラーニングを使っての音楽制作の話に戻ると、これまでも優秀な作詞家や作曲家は、人間自身がデータ収集をしてマーケティングして売れる音楽、大衆に認められる音楽を作ってきた歴史があるわけですが、これが、ディープラーニングになることによって、それぞれの特徴を持ったロボット作曲家同士が戦ってどっちの曲のほうがより良いかを決めていくことになるっていうのが面白いですね。

(矢倉)だからそれをいっぱい何でもかんでも順列組み合わせで作ってあって、戦わせて、より良いものを残していくというのはありですね。

(吉田)それすごくやってみたいですね。

>ディープラーニングによる音楽制作はぜひ実現させて欲しいですね。ということで、今日はここまで。お疲れ様でした。


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※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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