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(緊急座談会)初の18歳選挙権で投票率を上げる方法・・・:第43回トンコネ・ジャム

2016/06/27 10:00
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土屋夏彦

radikoが有料で全国が聴けるようになり、いよいよ聴き逃しサービス「タイムフリー」も始まるかと思いきや、2016年になってしまいましたが、AMが在京3局も含め順次ワイドFM化を始め、TOKYOFMグループのi-dioもいよいよこの3月から始まるようで、今年の地殻変動はかなり大きいかも!
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いよいよ7月10日(日)に18歳から参加できる初の国政選挙(参院選)が行われます。それを目前にさまざまな情報が飛び交っています。

読売新聞社の6月に行った全国世論調査では、参院選の投票に「必ず行く」と答えた人は55%で、「なるべく行く」が33%だったそうで、両方合わせると88% 投票率が期待できるわけですが、実際の過去3回の参院選挙では、07年が58.64%、10年が57.92%、13年が52.61%と、せいぜい50%台。なぜ行こうとは思ってる人が行かなくなってしまうのか。それが大きな課題。

一方、今回は18歳から投票ができるようになるということで、18歳、19歳の有権者数約240万人が加わったということで、全有権者数は過去最多の1億660万人余りだといいます。つまり投票率は、18歳、19歳の若者が積極的に投票すれば投票率もあがるが、彼らが投票を渋ったうえ、年寄りの投票率があまり変わらないと、全体の投票率が激減する恐れもあるというわけです。

なので、信州大では学生たちが期日前投票所を設置して投票への参加を促したり、千葉大では教養科目に「若者の政治参加を考える」という講義が新設されるなど、各地で若者に向けた投票に行こうキャンペーンが展開されているようです。

しかしながら、こうした活動で、若者たち、ひいては有権者すべてについても投票をしにいくきっかけをつかめるんでしょうか?

いま、選挙に投票に行くことにおいて、何が起きていて、何がネックになっているのか・・・。トンコネJAMが考える「選挙のありかた」について、かなり期待が持てる結論が導き出されたのでご報告したいと思います。

■吉田さん、アルファ碁引っさげて立候補か!?

>今回は18歳選挙権がスタートする7月の参院選直前ということで、せっかく選挙に初参加する若者もいることなので、選挙についていろいろ話してみたいと思います。

(吉田)矢倉くんいくつだっけ?

(矢倉)19歳です。

(吉田)選挙行くかですね。僕は7月10日の選挙特番に参加することになったので、18歳19歳選挙権について、いろいろ考えているんですよ。

(矢倉)ぼくが手伝っている会社では、選挙の日が1日合宿の日なので、期日前投票しなきゃと思っていたところです。ちょうど今日会社の方と話してました。

>矢倉さんは、結論としては、選挙に行きますか、行きませんか?

(矢倉)行きます。あと、18歳選挙が始まるにあたって、いろんな大学で学内投票所を作り始めていますね。学内(筑波大学)に選挙の看板が立ってました。

(Tehu)学内に立ってるんだ! うち(慶応大学)はまだ見かけてない。

>学校側としても参加するよう働きかけているんでしょうかね。

(加畑)大学の判断としてはそういう政治活動系は取り扱いがセンシティブなはずですよね。

(矢倉)そういう意味では、学生主体のプロジェクトという形で活動していますね。あくまで学生が先頭に立って届け出を出して学校側が受け入れて選挙に行こう活動をするみたいな・・・。

(Tehu)ところで都知事選もそのあとすぐだよね。

(矢倉)都知事選も前向きに投票したいですね笑。まだ候補が出揃ってませんから、出揃ってからよく考えたいです。

(加畑)アルファ碁も出馬して欲しいですよね。

(吉田)アルファ碁が出馬したら投票したいですよね笑。

(加畑)なんの問題もないような気がしますよね。

(吉田)都の計画とかは基本的に実地が済んだもののみ実行に移すわけですから、つまり新しいことを考える必要がない、創発性の必要がないから人工知能に判断してもらうのがとても合理的。

(Tehu)どっちかというと、議会が人工知能のほうがいいかもしれない。

(矢倉)なるほど、知事は市民とのコミュニケーションが必要だから人間で、意思決定となる議会を人工知能に委ねる・・・。

(Tehu)議会にアルファ碁200台、議員分!

(矢倉)議員のランダムなパラメータ200個を1台に搭載するのでもできそうです。

(Tehu)意見の多様性をアルファ碁の中に作る・・・。

(吉田)そう考えると、例えば僕がアルファ碁を持ってるとすれば、公約に「すべてアルファ碁の判断に従います」と言って出馬するのでもいいんですよ。


左から吉田さん、加畑さん、矢倉さん、tehuさん

(Tehu)それクソ面白い!!

(吉田)本気でアルファ碁を引っさげて立候補したら、世界的にもニュースになりますよね。

(Tehu)オレはニューラルネットワークを駆使して政治をやるとかね・・・。

(吉田)変な話ですけど、都知事選、僕がそれで出てみるってのはどうかな、例えば笑。

>めちゃくちゃおかしいですね、選挙の勉強にもなる笑。

(吉田)クラウドファンディングで供託金を集めちゃいけないんでしたっけ?

(加畑)確かそれも前回問題になりましたね。

>都知事選は、推薦人とかも必要なかったですよね。だったら立候補するべきですよ笑。

(吉田)ま、実際に出馬するとなると、会社やめなきゃなんなくなりますけど笑。

>選挙に出るのに会社員ではだめなんだ?

(吉田)あくまで会社側の規定の問題です笑。

■選挙とは悪いものを通さないためかすぐやるかどっちかを決めるもの・・・

(吉田)改めて2人に聞きたい、選挙に行きたいですか?

(矢倉)行きたいですね。

(吉田)それはなぜ?

(矢倉)けっこう特別かもしれませんが、ホッブズとかロックとかルソーによる「社会契約説」を体験できる機会を失うのはもったいないなと思うわけです。

(吉田)使命感にあふれているね笑、人類の先輩に対する敬意・・・。

(Tehu)彼らが争ってようやく出てきたものですからね・・・。

>投票しないのに文句言うのは卑怯だという人もいますが・・・。

(吉田)みんなそう言いますけど、なんかそれがそもそも違うんじゃないかと思うんです。最近予防医学者の石川善樹さんと「結婚について」を話していて、結婚は「結婚しよう」と決めた人以外はしないんですって。

どういうことかというと、「いい人がいたら結婚しよう」と思ってるだけの人は、絶対結婚できない(しない)。人間の心理的なことらしいです。

結婚をしようと決意することは、すべての結婚において妥協の産物なんだそうです。この人でいいや、この結婚でいいという行為が先になければならない。だれかいい人を見つけて条件が満たされてするわけじゃない。まず結婚しようという行為の必要条件として相手を選ぶことになるんだそうです。

>この人がいい、だから結婚する、じゃないわけですか・・・。

(吉田)結婚する、このひとでいいや、なんです。こういう考えと、さっきの投票するしないと何か似てるところを感じたんです。いい人がいたら投票しようと思うことが大間違い・・・。

>なるほど、それだから、良い候補が見つからないから投票に行かなくなる・・・。

(吉田)そう、どの候補もいいと思わないから投票しないんです。そうではなく、まず投票すると決めて、その中で、マシな選択肢を選ぶなり、こいつは絶対当選させたくないを外すというやりかたにしなければいけない。これができると投票率が上がるんです。

(矢倉)いい人がいるかどうかを探すのと、なんか微妙な中からどれがいいかを頑張って決めるってぜんぜん思考のしかたが違うと思うんです。後者のほうが絶対めんどくさいし難しい。

>ではどうしたら投票に行くようになるのか?

(矢倉)ある有権者が投票によって主張できることって、いまだと、与党を勝たせたいか勝たせたくないかしか主張することができないんです。その与党がなにを代議してくれるのかも不確定じゃないですか。1票のそもそもの情報量(重み)があいまいなんですよ。

>矢倉くんのようにいろんなデータを収集して分析できる人なら、データ野球のように、選挙ももっと詳しく分析できるんじゃないのかな。1票の重みしかり、そういうデータを国民にわかりやすく詳しく出してあげれば投票したくなるのでは?

(吉田)野球で言うところの「セイバーメトリクス」ですね、まさに。全然できますよね、例えば参議院議員だったら、現職で今までの閣議でこういう交渉行動をしてきたとか、全部出せますね。

(tehu)一部「NPO法人 万年野党」(会長:田原総一朗)がやっていますね。

(吉田)そもそも選挙というのは、自分の意志を表明するものなのか、自分の意見を代理してくれるものなのか。そこからして違ってきているのではないかと思うんです。

選挙で社会が動くかどうかって、自分の主義主張だけで世の中が動くことなんていまやほとんどありえないじゃないですか。だからそれを投票という行動で、自分の意志を表明したところで、されたのかどうかはあいまいになってしまう。

選挙制度が始まった頃なら、それに参加しているという感覚だけでテンションが上がっていた。いまだって選挙が一番盛り上がるのは僅差のときの選挙・・・。

たぶんイギリスのEU離脱に関しても、投票率80%以上になるのは、自分の一票で変わるかもしれないからじゃないですか。つまりこういった「シングルイシュー」においての意思表示ならいいけれど、いまの日本の選挙は「シングルイシュー」には成り得ない。

>候補者が当選しても、公約が実現するかどうかもわからない・・・。

(吉田)その複数のからみあった複雑な「コンプレックスイシュー」の場合、どういう投票の仕方をすればいいのか、自分の利益、国の利益、それぞれの選挙の作法が考えつくされていないので、多くは自分に投票しろにしかなっていないんです。

>選挙の作法が全く進化していない、ひいては、現実に即していないということですね。

(加畑)地盤、看板、かばん・・・あれは本当らしいじゃないですか笑。

(吉田)いや、21世紀ですよ、未だに街頭に立って演説するなんて、正しく市民に声が伝わるんですか、てことですよ。意味分かんない。

(矢倉)選挙って政策を選ぶものではなくて、政策を実行するエンジンになる人を選ぶシステムと考えたほうがいいですね。

(加畑)いかに長く回るエンジンかどうかだよね。

(矢倉)政策については、選挙は頭の悪い手段、重複した政策については、全然主義主張が違う人に投票しなければならなくなるし、そうなったときに政策について別に考える何かを作らなければ解決しない。

(吉田)自分たちの意見なんて、実はどうでもいいんですよ。民主主義でおそらく大切なことは、本気でNGの人をみんなで叩き落とせるかどうかなんですよ。夢と希望で選挙に行くのではなく、現実を最悪にしないようにするために選挙に行く。まずい人を選ばない、これが重要なポイント。

>自分が投票に行かないと、まずい人が選ばれてしまう可能性が1票増えてしまうってことですね。

(矢倉)すなわち、議会制民主主義と選挙って、フェーズセーフ能力、悪いものを通さない能力と、スピード感という2つのバランスを取るためのシステムなんです。

ある程度安定した政権運営ができているときはスピード感重視になり、みんなフェーズセーフ能力を低くするために、与党に対して競合をたくさん増やす。一方、政権が危うくなると、フェーズセーフ能力がより重視するために、野党に票をたくさん入れる、そういう単なるバランシングシステムなんです。

(吉田)そうだね、そうすると、いま選挙で1人区の人に投票するとすれば、現状維持ORノット。

(矢倉)監査能力をあげるほうに入れてスピードを落としてもいいか、大丈夫だからスピードに入れるか・・・。

(吉田)今回の選挙の本質はまさしくこれですね。1人区にしてくれたおかげでそれがさらにわかりやすくなりました。それでしかないですね。

■あなたは税金で投票権を買っているという認識・・・

>つまり、政策を実現させるためのエンジンをどう作るか、そこにNGの機能をいかに入れないか、それが選挙なんですね。

(矢倉)あと、選挙って税金を取り立てるための手段なのかもしれません。選挙制度ができるまでは、武力で取り立てていたわけですから・・・。

(吉田)なるほど、票を買わわせているんだ。選挙権って「選挙券」を買ってるんだよってことだね。

(矢倉)武力で徴収する世界を終わりにしようということで、議会制民主主義にして社会に参加しているよね、ほら「投票券」もってるんだからお金(税金)払いましょう、ということなんですよ。

(吉田)あなたの「投票券」はお金にするとその年のあなたの公共に払っているお金全部(税金)なんですよみたいな・・・。

>これは説得力がありますね。

(吉田)税金を払った対価は、公共サービスと投票権なんですね(ただし日本国民の場合)。だからこそ、公共サービスに対してクレームが言える、その権利がある。

>だったらもはや人を選ぶのではなくて、公共サービスの必要性で選んで、その実現性のもっとも高い候補者を人工知能などで選ぶのがいいのでは?

(吉田)すしざんまいのオーダー票に「オレはイクラ」とかやるみたいに、政策別投票で丸つけて、候補者はその政策の重み順に自動的に選ばれていく、その代わり、これは候補者にとって義務となり、出来なかった場合は、次回に出馬できなくなるとか笑・・・。

(加畑)候補者がいなくなるでしょうね笑。

(tehu)でもそれがデータで判断が可能になれば、出来るかもしれませんね。

>いやはや、これからの選挙のあり方について、かなりの核心に迫れたのではないでしょうか。これをどう実現させていくかは、まだまだ道のりが長いかもしれませんが、この議論を決して無駄にしたくないですね。みなさん今日はありがとうございました。


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※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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