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「つながらないコミュニティ」が今年は来る!?:スマホ向け匿名掲示板「doyo(どーよ?)」

2015/01/16 12:00
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プロフィール

土屋夏彦

radikoが有料で全国が聴けるようになり、いよいよ聴き逃しサービス「タイムフリー」も始まるかと思いきや、2016年になってしまいましたが、AMが在京3局も含め順次ワイドFM化を始め、TOKYOFMグループのi-dioもいよいよこの3月から始まるようで、今年の地殻変動はかなり大きいかも!
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■今まさに「つながらない」・・・

「漫画風製作所」や「動くマカンコウカメラ」などの写真や動画向けのスマホアプリでかなりのヒットを飛ばしているSODA株式会社が先月、全く新しいコンセプトの掲示板アプリをリリースしました。

このcnetジャパンのリリース記事でも取り上げられてましたが、「doyo(どーよ?)」というアプリ型サービス。2ちゃんねるの“まとめブログ”が好きな人や、若年層をターゲットとした、スマホ向け匿名掲示板。

フェイスブックやLINEなど、もはやネットコミュニケーションは実名の時代にある中、あえて匿名でのソーシャルコミュニケーションを選んだところに注目が集まっています。

cnetジャパンの記事によれば、「ゲーム」や「芸能」など9つのカテゴリにさまざまな話題のボード(スレッド)を立てて「つながらないコミュニティ」を実現させるもの、とあります。

この「つながらないコミュニティ」にピンと来ました。まさに昨年末から我々が議論してきた「ゆるいつながり・弱いつながり」ではないでしょうか。今年は「ゆるいつながり・弱いつながり」に進む傾向にあると思ってた矢先にそれを形にしている人が現れました。これは取材せねば・・・。

ということで、リリース記事では語りきれなかった「つながらないコミュニティ」の真相を、SODA代表取締役の本名耕氏に伺ってまいりました。


SODA代表取締役の本名耕氏

■おもしろ写真サービスは放っておくとガイジン化する・・・

>12月16日から匿名掲示板「doyo(どーよ?)」を始められて、まだ1週間くらいですが、手応えとしてはいかがでしょう。

(本名)cnetジャパンさんにもリリースニュースとして取り上げていただいたおかげで、かなりのユーザーが登録いただけました。現在(12月25日)までで投稿数が3万、ユーザーの平均滞在時間も8分程度、アクティブ率も高いですし、アプリのダウンロード数も上昇していて好調なスタートを切らせて頂いています。

>iOS用のアプリをリリースされたということですが、パソコンでも見られませんでしたっけ?

(本名)パソコンからは(現在のところ)閲覧は出来るんですが投稿は出来ないんです。あくまでスマートフォン用のサービスとして立ち上げましたので、投稿はスマホから、閲覧はスマホでもPCでもツイッターなどでサイトを拡散してもらって盛り上げて行ければと思います。

元々は掲示板なのでユーザーに拡散するということは基本的にしなかったわけで、こういう形になっています。

>サイトのデザインはかなりいい感じですよね、流行りのニュースキュレーションサービスのようなレイアウトですし、メディア的な見栄えは確かに良く出来たと思いますね。

(本名)ありがとうございます。バイラルで広げることと掲示板の相性が良いのかまだわかりませんが・・・。ちょっと実験段階。ニュースピックの「くだらない話版」みたいなことがうまくいくかどうかなんですが・・・笑。

そもそも始めたきっかけは、2ちゃんまとめリーダーやツイッターまとめなどを利用している人が意外と2ちゃんなどに書き込まない、なぜなら2ちゃんはPCの世界だから、最近の若者はみんなスマホだからだと思ったわけです。

そもそも2ちゃんにアプリで書き込めるものがないですし、今や書き込む文化はスマホ世代に移ってきているのではないか、だったら彼らがちゃんと書き込めて、見て面白いサービスがあったらどうなるのかなと思ったわけです。

>今のお話だと、いまの若者は2ちゃんまとめリーダーはよく見ているが投稿はしないというなら、そもそも投稿しない人が多くなったということなのでは?

(本名)投稿しない人が増えたということもありますが、いろいろ(若者に)ヒアリングしてみると、まとめを見てそれをツイッターに貼り付けて友達と会話する人は多かった、それが流行りのスタイルだったんです。なので実際書きたい欲求はあるんじゃないかというのが私の仮説です。

書いて(貼り付けて)喋りたい、でもスマホには手頃なものがない・・・。だったらそれをやってみようと思ったわけです。

元々弊社は写真の加工や投稿サービスだけでやっていたんですが、テキストってけっこう大事だと思い始めていたわけです。FunPicty(ファンピクティ)はおもしろ写真をどんどん上げていくだけのコンセプトだったんですが・・・。

>つまりおもしろ写真さえあればテキストはいらないと思っていたところが、写真をネタに全く別の話題で友達とコミュニケーションを取ってる人が現れた・・・。これってyoutubeからニコ動が生まれた過程に似てますね・・・。

(本名)(おもしろ写真を上げるだけだと)だんだんと海外の人しかアップしなくなって行くわけです。

日本人は写真だけでは満足できないうえ、写真の見た目もインスタグラムみたいに綺麗じゃないとだめ・・・。でもおもしろ写真だと(インスタグラムで加工もせず)ちょっとグロくなるじゃないですか。

PVが伸びない。結果海外の写真だけになっていく・・・。そこからやっぱりテキストを中心に動画や写真を貼り付けるもののほうが日本人には適しているのかなと思い始め、今回の「doyo(どーよ?)」を作り始めたわけです。

>いつごろから作り始めたんですか?

(本名)製作期間は、チャットシステムも作ったので半年くらいかかったかな・・・。LINEレベルくらいのリアルタイムチャットシステムは作ろうとプログラマも燃えました。

>まさに2ちゃんのようにスレッドを立てて、それぞれのところでチャットができる感じですね。

(本名)スレッドはとにかく簡単に立てられることに集中しました。ニュースもウェブから引用してくるときはそのURLをコピーしてスレッドに貼り付け、これで「doyo(どーよ?)」とすぐできるようにしました。

あとウェブのほか、動画もその場で検索できて引用できるようにしました。スレができればそこで人が会話を始める・・・、言うなればLINEと2ちゃんを合わせたスマホアプリってイメージです。

1週間経って、思ったよりもアップされていたので手応えを感じました。まとめをやりたかったわけですが、ちゃんとユーザーがまとめもしてくれてて、お互いエコシステムも機能してくれました。


「doyo(どーよ?)」の画面

>匿名の人の会話が飛び交うメディアとなると、やっぱりそのまとめ方で、「doyo(どーよ?)」だったらどうやるのかというところが重要ですね。

(本名)基本、面白い、くだらないネタを、僕らラジオっ子なので、リスナーが投稿したネタを元にパーソナリティが会話していく感じ。当時ラジオで取り上げてくれることにドキドキしたんですね。

>深夜ラジオのワクワク感を再現したいと・・・

(本名)とにかく笑い飛ばせるネタで会話ができるのがいいですね。2ちゃんもそれで成り立って。でもそれはスマホではさほど進んでないんじゃないかと思うんです。出会い系はあると思いますが、ネタで会話してお互い楽しんでいって、お互い特に(深く)つながらない・・・。

>まさにオモシロイと思ったのが「つながらないコミュニティ」というキャッチコピー。あえて今、匿名掲示板だというのもユニークですね。

(本名)先ほどの話にあった、フェスブック、ツイッターは実名(に近い)。自分はというと、最初は2ちゃんねる。ラジオリスナーとしてもラジオネーム。普段とは違う人格で面白いこと言いたい・・・そんな文化が(まだ日本には)あるんじゃないかと・・・。

■「街で見かけたゆるいつながり」が来る!?

>となると最近はフェイスブックもツイッターも匿名性はなくなっているので、ここで拡散させることを前提に考えると匿名性が保持されないのでは・・・。

(本名)そこがジレンマですね。掲示板って拡散しないサービス、閉じこもってるから面白い、しかしそのままだと新規流入を促進できない。

あるとすれば、SEOでウェブでユーザーを引っ張ってくること。ウェブ上で検索させて来てもらう方法を強化する必要がありますね。

>そもそもフェイスブックだってそこから始まっていますしね・・・。ツイッターは匿名の方も多いので、主にツイッターで拡散と考えればいいのかもしれないですね。

(本名)実際、今の「doyo(どーよ?)」はツイッターのみの連携になっています。

>ところでその「つながらないコミュニティ」についてもう少し聞かせていただけますか。

(本名)掲示板でコミュニケーションを取るもののほとんどは出会い系だと思うんです。そもそもが掲示板は1対1でつながらないというか、(多対多で)ゆるい会話を楽しむ場所・・・。通常は直接個人にメッセージは送れない、ゆるいつながりというか、まさにつながらないコミュニティ。

LINEやフェイスブックは「強いつながり」。それに疲れた人はこういうものを求めている気がしたので、あえてつながらないということを強調してみたわけです。

>まさに私が2015年に掲げているテーマ「ゆるいつながり」「弱いつながり」ですよ。

「みんなものすごく強いつながりに(ここ数年)踊らされている。それがどういう結果を生んでいるかというと、AKB48の◎◎さんのファンは、となりで踊ってる別のメンバーに全く興味が無い。一人ひとりが全く別のコミュニティ=たこつぼのように分かれてしまった。横のつながりもない。インターネットってそもそも横のつながりがあるから思わぬものやことに出会えて面白かった。それがソーシャルになったがゆえにインターネットがタコツボ化し思わぬ出会いはなくなった・・・。」

「そんな強いつながりから開放されるきっかけは「街」に出ること。渋谷とか新宿とか・・・。街は「出会いのごった煮」である。そこから自分を探すためには誰かに尋ねるしかない。それがゆるいつながりを形成する・・・。」

>そこにあえて「doyo(どーよ?)」はネットで弱いつながりを形にしようとしているところが面白いですね。

(本名)「街」というのは凄いヒントですね。「doyo(どーよ?)」の中にも街のごちゃごちゃを詰め込んで、そこからユーザーは新しいもの、面白いものを見つけていく・・・。

元々カテゴリはいっぱい増やして行こうと思ってました。でも、コアなカテゴリをいっぱい作ろうとは思っていたんですが・・・。

>コアなものとあまり考えずに、もっと「ゆるいもの」でカテゴライズするほうが良いのかも・・・。

(本名)そのとおりですね。ゆるいカテゴリ、例えば「コーヒーショップ」とか「美味しい」とか、形容詞もありますね。ゆるさは本当に大切だと思います。

>「街で見かけたいろんなもの」と謳ってしまうのもありかと思いますね。

(本名)街で見かけた面白いものを投稿しよう的な・・・。

>英語版もあるといいですね、外国人もそれを見てCOOL JAPANを感じる・・・。絶対それアリです。2020年の東京オリンピックに向けてガイジンに向けて街の「doyo(どーよ?)」を問う・・・。

(本名)そうですね、たとえばロリータ・ファッションなども今盛り上がってるんですが、今は日本人の間だけですが、ガイジンに向ければさらに盛り上がりますね笑。まずは匿名文化って日本だけだということがあったので、国内と考えてましたが、見せるという意味では海外でも十分需要(可能性)があるということですね。

>「doyo(どーよ?)」という言葉も外国で流行する!!海外の人も日本来たら、どんどん「doyo(どーよ?)」と思う場面をアップしてもらう。コメントを自動翻訳機能も付ける・・・。すごい狭い場所に駐車した車の写真とか、ガイジン同士で見るとすげーCOOLとなるものがワンサカある・・・。トリップアドバイザーとかガイジンが使ってるサイトからも引っ張ってこれるようにするのもいいかも・・・。

(本名)やらなきゃいけないことがいっぱい増えました笑。

■「つながらないコミュニティ」は可能性あり!

>最後に、当面の目標など・・・

(本名)まずはより多くの人に使ってもらうこと。始めてまだ1週間ですが、ここに住んでくれてる人が確実にいると実感します。あとは人を増やすための施策を進めること。そして1万人、10万人のコミュニティにしていく。今の10倍にすることが当面の目標ですね。

>ビジネスとしてはどういうところを考えているんでしょうか。

(本名)基本的には広告やネイティブアドですが、1年くらいは広告は出さずとにかく気に入ってくださる利用者を増やすことですね。そしてコミュニティとしてだけではなく、メディアとして世の中に発信できるものにしていきたいです。

>「つながらないコミュニティ」に可能性ありですね、今日はありがとうございました。


(参考リンク)

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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