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ラジオの進化の方向が見えてきた・・・:第5回トンコネJAM(part2)

2012/11/24 09:30
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プロフィール

土屋夏彦

radikoが有料で全国が聴けるようになり、いよいよ聴き逃しサービス「タイムフリー」も始まるかと思いきや、2016年になってしまいましたが、AMが在京3局も含め順次ワイドFM化を始め、TOKYOFMグループのi-dioもいよいよこの3月から始まるようで、今年の地殻変動はかなり大きいかも!
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■世の中を変えるラジオ

前回に引き続き、11月6日に都内で行われた「第5回トンコネJAM」の模様をお伝えする。

IT使いのスペシャリストでラジオパーソナリティの吉田尚記氏、音のQRコード「トーンコネクト」社CEO加畑健志氏と共に、最近気になるネットの近未来をトークセッションする会「トンコネJAM」。

10月からの吉田氏がパーソナリティを務める新番組「BUZZニッポン」に出演中の現役女子大生Rubyアイドル・池澤あやかさんのホンモノ性が明らかになったところで、吉田さんから番組コンセプトについてアピールが始まりました。


BUZZニッポンの面々

今回の「BUZZニッポン」でどうしてもやりたかったテーマがあったんです。それが「世界を変えるラジオ」というものです。聞いているリスナーのみなさんも様々な意味で期待してラジオを聴いていると思うのですが、発信する側の我々は、その期待に応えたい、世界を変えたいと思っているわけです。

この時点で世界を変えるとは吉田さんにとってどういう意味なのか突っ込みたかったところですが、その後の話を総合すれば、彼が言いかった「世の中を変える」とは、例えばウォークマンが登場して音楽を聴くという行為が全く変わってしまったり、ツイッターやフェイスブックが世の中に登場して、我々の日常生活におけるコミュニケーション手段が全く変わってしまったような、我々のライフスタイルやものの考え方を変えてしまうようなことをラジオから仕掛けられないか、仕掛けたいという意味のようでした。

もちろん音のQRコード「トーンコネクト」もある意味、世の中を変えるしくみのひとつだと思うのですが、僕はまず、これまでのラジオが、パーソナリティからリスナーに音声を届けるためのしくみだとすれば、そこから変えてしまいたいと思ったんです。

そこで思いついたのが「ラジオをリスナーと共有する」ということなんです。ラジオ放送そのものはある意味常にリスナーと共有されているわけですが、その共有感をもっと強烈に感じれることはないかと思ったんです。

■Google Driveでラジオの遊び方が変わった!

この話を聞いて、私も昔の現役時代を思い出した。いわゆる深夜放送でパーソナリティがリスナーに呼びかけるのだ。「ラジオを聴いているみんな、いまから懐中電灯を用意してください。そして自分の家の窓を開けて、外に向けて懐中電灯をぐるぐると回してみてください。回している合間に、窓の外をよく目を凝らして見てみてください。ほかの家の窓にも懐中電灯の光がぐるぐる回っているのが見えませんか・・?」

私は実際自分でも窓から懐中電灯を回したことがあるが、見事に遠くのアパートや家の窓でも懐中電灯の小さな光がくるくる回っているのを見れた経験がある。そのときの感動は格別なものだった。

それを見るまでは自分がラジオを一人孤独で聴いていると思っているわけだ。ところが近所の家の窓々に灯りが回ってることをはっきり見ることで、同じ時間にこんなにたくさんも、それも身近な場所に、同じ思いを巡らせる人たちがいたんだという「共有感」。あれは確かに強烈だったな・・・。

BUZZニッポンでは、その共有感を「Google Drive」というソーシャルサービスを利用して実現させました。その名も「大人のバカ添付ファイル!コーナー」。リスナーとリアルタイムで「Google Drive」を使って企画書を共同制作してしまおうというものです。

そしてその盛り上がりを見せたのが「浦島太郎と行く!竜宮城ツアーの手引き」企画書なんです。架空の旅行ツアー企画をリスナーのみんなが想像でどんどん書き加えてもらったのですが、なんと25ページにも及ぶ一大企画書に仕上がりました。


浦島太郎と行く!竜宮城ツアーの手引き(クリックでgoogleへ)

「Google Drive」は、書き加えたり修正したりする様子も見られるので、とにかく背筋がゾクゾクするくらい強烈な共有感が得られます。ラジオから発信されたミッションをもくもくと実行している人の姿が自分の目の前のパソコン画面でリアルタイムで見られるんですから・・・。これぞ究極の生放送。

■"アイデアの交換"が世の中を変える!?

「浦島太郎と行く!竜宮城ツアーの手引き」を見て驚いた。架空の旅行ツアー企画とは言え、数百人のリスナーが手分けして「参加資格」だの「必要経費」だの「前回参加者の声」など思い思いの項目を加えて、それらしい内容を書き込んでいる。まさに究極の共同作業になっているのです。

先日NHKで放送された「スーパープレゼンテーション」で紹介された「マット・リドリー」の「When ideas have sex「アイデアが交わるとき」」(10月29日放送)を見られた方はいらっしゃるでしょうか。

サイエンス・ライターのリドリー氏は、単一の部品からなる斧を作った原始人から、複数の部品からなるパソコンのマウスを作りあげた現代人に至る進化の系譜を例に、これを成し得るためには、物々交換やアイデアの交換が何度も行われていることを強調し、こういった行為は地球上のどんな生き物の中でもできるのは人間だけだと言っていました。

得意な分野を受け持って、出来たものを互いに交換することによって、一人では出来ない様々な複雑なものが短期間で生み出され、それによって、すべての生き物の中で人間の進化が加速されたというわけです。

ラジオを進化させるには、まさしくアイデアの交換をリスナーと一緒になってしていくことなのかもしれません。アイデアの交換は「専門性」の進化を加速させると言います。まさしくBUZZニッポンで試されている「Google Drive」を使ったリスナー同士の「アイデアの交換」行為は、ラジオの進化を加速させること間違いなし。

■ネットサービスあらし!?

そこで吉田氏、加畑氏がアイデアを畳み掛けます。

そうなんです、ラジオを進化させることこそ「世の中を変えるラジオ」だと思います。つまりリスナーのみんなとアイデアの交換をやりまくる!! いまのところ共同作業は「Google Drive」でしかやっていなかったんですが、共有の場をもっとさまざまな「ソーシャルメディアサービス」に広げていったらどうでしょう。

「NAVER まとめ」を使って、ラジオの放送時間中になにかのまとめをリスナー全員で作り上げてしまうとか、「ニコニコ動画」に架空の超人気動画をみんなででっち上げるとか、「でっち上げ」パターンは結構面白いんじゃないかな・・・。すがやみつるさんの名作の名を借りて、題して「ネットサービスあらし」はいかがでしょう?

うむ「世界を変える」にしては少々胡散臭くなってきましたが笑、BUZZニッポンでの「ネットサービスあらし」企画でラジオの未来がちょっとずつ見えてきたかな・・・。次回もお楽しみに。


(参考資料)

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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