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ベクレルやシーベルトを勉強して少し安心しよう

2011/03/27 23:30
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土屋夏彦

radikoが有料で全国が聴けるようになり、いよいよ聴き逃しサービス「タイムフリー」も始まるかと思いきや、2016年になってしまいましたが、AMが在京3局も含め順次ワイドFM化を始め、TOKYOFMグループのi-dioもいよいよこの3月から始まるようで、今年の地殻変動はかなり大きいかも!
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◎正直な気持ちを伝えたい。

3月11日に東日本大震災が起きてから約2週間。日々のテレビやラジオ、新聞・雑誌に目を通しながら、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアを読みながら、また、一部のメディアに出演もしながら、不安は増すばかりである。

そして今朝、福島第一原発の放水口付近の海水で高濃度の放射性ヨウ素131が1ミリリットルあたり50ベクレルが検出されたという。これは原子炉等規制法で定める濃度基準値の約1250倍の濃度だったという。1250倍!!とんでもない倍率!にもかかわらず、その場に長時間いない限り、我々の生活圏ですぐに人体への影響はないと言う・・・。

この不安を募る報道はなんとかして欲しいものだが、そんな中、私もなにかできないかと思い、丁度趣味でアンドロイドアプリの制作を勉強中だったこともあって、これらが実際、どのくらい身体に影響があるのか算出できるアプリを作成してみることにした。


◎ベクレルとシーベルト

いろいろ調べてみると、ベクレル値というのは「放射性物質が放射線を出す能力」で、シーベルト値というのは「放射線による人体への影響度合い」だという。つまり、発表されるベクレル値は、あくまで、その場にある放射性物質の能力。それがどのくらい人体に影響するかどうかは、シーベルト値に直さないとわからないわけだ。

例えば先程の「1ミリリットルあたり50ベクレルが検出」から身体に与える影響を算出してみよう。

「緊急被ばく医療研修のホームページ」の「内部被ばくに関する線量換算係数」ページによれば、ヨウ素131(I-131)は経口摂取によるシーベルト:ベクレル(Sv/Bq)の係数は「2.2×10-8」だそうだ。つまり、

(50ベクレル/ミリリットル) × (2.2×10-8) = 1.1 mSv(ミリシーベルト)/リットル

つまり、50ベクレルの放射性物質が入った海水を1キログラム(1リットル)飲む(経口摂取)と1.1ミリシーベルトの被曝の可能性があるということになる。

◎放射線技師はどのくらい被曝するのか

医療法施行規則によれば、放射線技師の年間(全身)の最大許容被曝線量が50ミリシーベルトとなっていることから、1回で1.1ミリシーベルトだからこれを毎日1年間飲み続けて(365倍すると)401.5ミリシーベルト、すなわち50ミリシーベルトという基準値の8倍強にはなる値だ。しかし実際は、1.1ミリシーベルトの海水を毎日1リットル飲み続けるわけもないし、放射線量も減衰してゆくわけだから、そんな状況が起きる可能性はゼロに近いわけだ。(そもそも報道された1250倍という数字もどこから出てきたものなのか不明である)

◎ベクレルコンバーターアプリ

こんなことを紙の上で計算していても始まらないと考えたのがこの「ベクレルコンバーター」アプリである。あくまで安心材料のひとつとしての数値なので、必ずしもこの結果が絶対ではないのだが、こうやって計算してみると少しは安心できるのではないか・・・。

アプリを立ち上げて、まずは、報道された50ベクレルという数字を入れる。放射性物質は「ヨウ素131」を選ぶ。急いで作ったので、選べるのは現在、ヨウ素131と、セシウム134,セシウム137のみだ。ただし、摂取する量は1キログラム単位でしか入れられないようにしてしまったので、摂取量1キロと入れて、さきほどの50ベクレルを50000ベクレルと修正する。これで摂取方法を「経口」と設定して、換算ボタンを押せば、先程の「1.1ミリシーベルト」という答えがすぐに出る。

◎いろいろ遊んで少し安心したい・・・


こうやっていろいろ計算してみると、1リットルあたり(ミリリットルではない)数万ベクレルが検出、となると、少し気にしなければならなさそうだ・・とかわかってくる。また基準値も、放射線技師の年間許容量が50ミリシーベルトという値や、普通の人が普通に生活していて、世界平均で年間2.4ミリシーベルト被曝しているという値もあり、そんなことを覚えておけば、この1.1ミリシーベルトが健康被害からは相当低い値であることが分かってくると思う。


気休めかもしれないが、アンドロイドアプリが見られる方は、私の初心者マーク入りアプリを使ってみていただいて、いろいろご意見をいただければ幸いである。我々も少し賢くならないと、この誰もが初めて体験する大惨事に呑み込まれてしまう・・・。

※広島の原爆による放射線被曝について
ウィキペディアの「広島市への原子爆弾投下」によれば『爆心地における放射線量は、103シーベルト(ガンマ線)、141シーベルト(中性子線)、また爆心地500メートル地点では、28シーベルト(ガンマ線)、31.5シーベルト(中性子線)と推定されている。』とある。ミリシーベルトではなくてシーベルト(ミリシーベルトの千倍)だったわけだから、それは今回の原発どころの話ではないということが伺える。不謹慎は承知のうえだが、安心せずにはいられない・・・。


参考リンク

内部被ばくに関する線量換算係数
http://www.remnet.jp/lecture/b05_01/4_1.html

放射線被曝量と安全基準
http://shimonagaya.com/radiation.htm

広島市への原子爆弾投下 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%83%E5%B3%B6%E5%B8%82%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%AD%90%E7%88%86%E5%BC%BE%E6%8A%95%E4%B8%8B

ベクレルコンバーター
http://t.co/H9lwZfT

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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