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ラジオ好きの想いが込められた「LISMO WAVE」について聞いてみた

2011/02/20 23:00
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プロフィール

土屋夏彦

radikoが有料で全国が聴けるようになり、いよいよ聴き逃しサービス「タイムフリー」も始まるかと思いきや、2016年になってしまいましたが、AMが在京3局も含め順次ワイドFM化を始め、TOKYOFMグループのi-dioもいよいよこの3月から始まるようで、今年の地殻変動はかなり大きいかも!
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昨年春より開始したIPサイマルラジオサービス「radiko.jp」は、約9カ月の試験配信期間を経て、2010年12月1日より本配信を開始。現在、関東1都6県と関西2府4県でサービスを利用できるようになった。そして、2月3日の発表では、今春以降、現在聴取可能な13の放送局に加えて、関東および関西の周辺局、名古屋、北海道、福岡の放送局へとサービスを拡大するという。さらに、パナソニックが3月に発売を予定する薄型テレビ「ビエラ」のネット接続機能「テレビでネット」でも、radiko.jpを利用できるようになる予定とのことだ。

本格的な、ラジオメディアのインターネット受信が始まる中、驚きのサービスがまた登場した。それが「LISMO WAVE」だ。KDDIと沖縄セルラーが、いつでも手軽に音楽をお楽しみいただける、音楽ストリーミングサービス「LISMO WAVE」の提供を、2011年1月26日 (水) より開始すると発表したのだ。なんとこのサービス、「ラジオチャンネル」というサービスがあり「全国民放52局のFMラジオ放送を、放送エリアに制限されることなく、聞くことができるサービス」でこの種の提供は、携帯電話事業者で初めてのことだと言う。



(写真:2011/01/25 cnet Japanの記事より抜粋)

radiko.jpは地上波ラジオと同じように、聴取エリアが、基本的には、放送局の免許の許諾範囲でしか聴けないサービスだ。例えばT-FMは東京近郊、FM大阪は関西圏内という聴取エリアが限定されているのだ。(細かくは、地上波のサービスエリアとは若干違うのだが)この聴取エリアの制約に文句を言うリスナーも少なくなかったのだが、「LISMO WAVE」は、その制約に囚われることなく、全国どこでも52局のFM放送を好きな時間に好きな場所で聴けることを実現させてしまった。



(写真:2011/01/25 cnet Japanの記事より抜粋)

リスナーにとっては、聴取できる選択肢が広がるため、とても良いことなのだが、放送局にとっては、コンテンツ(番組)の良し悪しで聴取率が左右されることになるため、番組制作の能力のない局にとっては、広告収入も減るため、各エリアで放送局がきちんと運営できるようにするためにも、なかなか実現が難しかったのだ。それをなんなくやってしまった「LISMO WAVE」にその真意を伺うことが出来た。

日時:2011年2月15日(火)15時〜17時:飯田橋KDDI本社会議室

相手:KDDI(株)新規ビジネス推進本部メディアビジネス部
   ビジネス企画グループ 課長補佐 座間 正実さん
   広報部企画報道グループ 課長 関根 香世さん


◎「LISMO WAVE」は全国民放52局のFMラジオ放送、放送エリアに制限されることなく、全国どこでも聴けるとのことですが、FMラジオは、電波法などの法律で、聴取エリアが限定されていますが、どうして放送エリアに制限なく放送できるんでしょうか?

A)コンテンツは地上波だが、LISMOという通信サービスで配信しているため、エリア限定がない。権利者団体やFM各局に好感を持っていただいて承認が得らたのが功を奏している

現在ラジオの広告収入は下げ止まりが収まらないと聞いている。また、高層ビルなどによる難視聴地域拡大のさらなるカバーも重要である。そんな中、各権利者の方々からもラジオがんばれという空気があった。音楽業界からも、これまでのauとしてのサポート(MEET THE MUSICキャンペーン)が評価され、LISMO WAVEのサービスを喜んで受け入れていただけた。それで、短期間で、エリア制限なしの配信許諾ををいただけたのだと思う。


◎ラジオをエリア制限なく聴けるという新サービスの実現は、ラジオ局側の理解と協力が欠かせないものだったが、同社はこれまでFMチューナ搭載端末を95機種/約3,500万台販売してきたことや、全国民放52局が同時に生放送する音楽ライブ番組「Meet The Music Live」で強いパートナーシップを持っていることを説明したということですが、各局の調整にはどのくらい時間がかかった?

A)構想は3年位前からあった。

1年位前にようやく、ストリーミングサービスがモバイルでストレスなくできる目処がたったので、ストリーミングサービスを利用したFMラジオサイマル配信を実現させることが具体化した。

権利関係などもこの1年でFM局と共にすべて承認をもらった。1年前くらいからスマートフォンの人気が上昇したので、アプリの形にしようと考えた。

過去を振り返ると、2007年には、auケータイの全機種にFMチューナーを付けていた。その後、ケータイのコンパクト化に伴い、チューナーチップを小さくすることを検討していたが、途中で開発が中止になった。FMアンテナもどうコンパクト化するのかも問題になった。

当時はイヤホンの線の部分をアンテナ代わりにしていたが、その後、イヤホンはBlueToothなどのワイヤレス受信イヤホンに変わって行ってしまった。デザイン的にこれ以上大きなチップは埋め込めないということでFMチューナー内蔵ケータイは全機種搭載では無くなって、一部の機種のみ搭載となったが、それを違った形で提供させたのが今回のアプリ型受信である。

ただ、これは有料で考えているので、無料で聴けるFMチューナー受信の方式も今後続けてゆく準備がある。


◎「LISMO WAVE」は「放送」?「インターネット配信」?

A)地上波FM放送をコンテンツとしたインターネットラジオである


◎エリアを制限しないということは、52局がすべて同一レベルで選べてしまうわけですが、となると、地味で制作費がない地方局はおのづと聴かれなくなるおそれがありますが、その辺の対応策はあるのでしょうか?

A)なんとなく考えたことはあるが、そこまで深刻だとは思っていなかった。逆に、地方局は、他のエリアでも聞いてもらえるので喜ばれていると聞いている。なので、全52局全部を応援できると考えている。そういった声が出てきたときに、対策を練ろうと考えている。


◎料金は月額315円(パケット料金は別)ということですが、各放送局の出演者や制作者への還元はあるのでしょうか?

A)このために各局や番組出演者の方々に手間や労力をおかけしているので、月額情報料の配分があることを各局にお伝えしている。


◎同社調査では、2010年12月時点で全国民放FMの52局において1,508番組が放送され、パーソナリティは1,570人に及ぶという。そんな中「LISMO WAVEを利用することで、1日に出会える楽曲数は約7,800曲。『リスナーへの想いを込めて音楽を届けたい』というパーソナリティの導きで、思いがけない音楽と出会える」と、ラジオの魅力をアピールしたとのことですが、52局の放送は24時間すべてが流れるのでしょうか?

 □トーク □音楽 □CM □交通情報 □ニュース、天気予報 □スポーツ中継

A)トーク、音楽、CM、交通情報、ニュース、天気予報は、基本そのまま流れる。一部の番組とCMについては各局の判断で配信されない場合もある。スポーツ中継についてはまだシーズンオフのため、これから各局の判断で検討していただく。

どのコンテンツを流して、どれは流さないという判断は各局に任せている。auとしては、あくまで最もビビッドな音楽コンテンツとしてFMラジオ配信を位置づけているので、音楽以外については、各局にお任せした。


◎地上波FMラジオの同時再送信サービスとは言えないのでしょうか?

A)一部の番組やCMが配信されない場合があるが、同時再送信だと考えている 。


◎ラジオの難聴取地域をカバーさせるというような役割は担っているのでしょうか?

A)重要な任務のひとつである


◎現在LISMO WAVEは、携帯ではauのT006、スマートフォンでは、IS03、REGZA Phone IS04、IS05のみのサービスとなっていますが、2月現在、どのような聴取数となっていますか?

A)1月24日の決算で公表したものによれば、IS03が、機種変更あわせて第3Qで31万台を販売している。T006、IS04は、まだ発売したばかりなので数字としては反映されていない。IS05は、3月下旬以降に発売の予定。


◎今後サービスを拡大して、どのくらいの規模を目指していますか?

A)利用者100万人を目指したいとか言いたいところだが、どこまで同時利用に耐えうるシステムかどうか、完全に検証できていないため、はっきりした目標はない。しかし、音声のみのストリーミング配信は、思ったほどサーバーに付加がかからないため、auの技術を駆使すれば、相当数のリスナーが受信しても、ストレスを感じないサービスを提供できると考えている。


◎インターネット配信の場合、同時聴取者が増えると、遅延が頻発するなど、電波のようには快適に聴取できなくなるおそれがありますが、その対応策などはあるのでしょうか?

A)移動体のため、切れずに聴ける対策をしている。そのため最大5分の遅延をリスナーに了解いただいている。これは常時、ケータイアプリ側のバッファに音声を溜め込む設計になっているためだ。

radikoはこのバッファリング時間を選べる機能があるが、これは現在のLISMO WAVEにはないため、ぜひ検討したいと思っている。


◎これまでの地上波ラジオではできなかったような「LISMO WAVE」独自のラジオ聴取の形をいくつかお教えください

□番組レコメンド機能 / □映像配信機能(U−Streamなどとの連携)/ □楽曲レコメンド機能 / □各局からのお知らせ機能 / □LISMO WAVE独自のCM配信機能 / □FacebookやTwitterとの連携機能

A)番組レコメンド機能は以前の「うたとも」の時代からある便利な機能を引き継いでいる。現時点ではU-Streamとの連携は考えていない。Twitterとはすでに連携されている。

5月からは音楽映像チャンネルが立ち上がって、独自の映像音楽番組が見られるようになる。まずはレーベルゲート社が制作したオリジナル音楽番組が始まる。LISMO独自でCM営業も動いてゆこうという動きもあり、地上波のさらなるお役に立てればと考えている。


◎ラジオ局の「チャンネル一覧」メニュー(Android端末のみ)から選んで、現在放送中の番組が聴けるほか、番組表から選んで聴取予約することも可能とのことですが、番組ジャンルなどで選べるような機能はつけられるでしょうか?おまかせ録音のような機能を付ける予定はありますか?

A)録音、録画機能はない。番組開始前のお知らせ機能はある。録音・録画についてはチャンレンジしてゆきたいと考えている。


◎連続して聴取した場合、フル充電でどのくらい続けて聞けるのでしょう?

A)検証中である

地上波FMは音楽ファンには最大のコンテンツだと考えている。その理由は、耳だけしか奪われないこと。これがネットとの親和性を生み出している。長く続けられるサービスにしてゆくために、FM各局との協業が円滑にできるよう最大限努力するつもりである。

5月までは無料で聴取できる(その後、月額315円(税込)の予定)ので、その間にぜひLISMO WAVEの感触を楽しんでいただいて、末永くお使いいただければと考えている。


今日はありがとうございました。

なんと、エリア制限なしに全国のFM局がどこでも聴けるサービスの実現は、担当者の、ラジオに関しての並々ならぬ思いが込められていたのだと実感した。

実際は、各局によって、一部の出演者の許諾が得られない番組などは、流れないものもあると言うが、大枠、全国どこでも好きな52チャンネルのFM放送が聴ける「LISMO WAVE」は、ラジオの全く新しい時代を創りだす可能性があると感じた。そして最後に、auの担当者が、素晴らしい発言をしてくれた。

「このサービスがリスナーのみなさんに受け入れていただけた暁には、ぜひ、auだけのサービスとしてではなく、他のキャリアでのサービスも検討していただければと考えています。」

ラジオを愛するものが、ラジオを成長させる。そこに「方便」や「八百長」は存在しないと確信した。


Link

◎radiko.jp、今春以降にエリアを拡大--名古屋や北海道、福岡でも聴取可能に(2011/02/04 11:30)

◎音楽ストリーミングサービス「LISMO WAVE」の提供開始について

◎LISMO

◎LISMO WAVE

◎MEET THE MUSIC

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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