9月15日(水)〜19日(日)の日程で中国・上海に出張し、話題の上海万博に行ってきた。5年前に一度行ったことのあるこの地で、万博も含め上海のこの数年での変貌に驚かさせること続出!前回の「上海に見るIT事情」に続き、今回は、話題の上海万博についてレポートする。まずは会場での雑感から・・・。
(写真:上海万博公式ガイド:25元(約350円))
■上海万博とは
正式名称を「中国2010上海万国博覧会」(日本呼称)、中国では「中国2010年上海世界博覧会」(上海世博:シャンハイ・シーボーと発音するらしい)、これは国際博覧会条約に基づく登録博覧会で、前回は2005年の「愛知万博・愛・地球博」、今年の5月1日から来月10月31日までの184日間の開催。今回の万博のテーマは「より良い都市、より良い生活」。現在日々約50万人の入場者(8月のピーク時は約100万人)現在のべ約5500万人超(9月初旬時)。大阪万博がこれまでの史上最高入場者数6422万人を記録したことを受けて、上海万博の目標入場者数は7000万人。現時点で開催者側では、会期中に大幅に越す見込みの1億人突破の予想をしているという。
(写真:会場の地図)
参加パビリオンは国と国際機関合わせて246(公式ガイドでは242となている)とこれも歴代最多。会場の入場料は160元(約2300円)、各パビリオンは見たい放題だが、1時間待ち、2時間待ちはあたりまえ。ピークを過ぎたいまでも1日約50万人が訪れいているということだ。とにかくとてっつもなく巨大な会場に、中国各省から大量の観光客が訪れているというのが第一印象だ。
(写真:上海万博入場券:通常日普通券160元(約2300円))
■中国人はとにかく歩く!彼らに負けないよう行く前に足腰を鍛えておこう!!
上海の中心部から見ると南側に位置する、浦東(プートン)地区と浦西(プーシャー)地区をまたいで広がった広大な敷地に会場は鎮座する。真ん中に黄浦江(こうほこう)という川が流れていて、各々の会場には無料のフェリーで行き来する。敷地全長約5キロ、総面積が528ヘクタールというから、東京ドーム(4.7ヘクタール)112個分、東京ディズニーランド(51ヘクタール)約10個分、地図で見た感じは浦安市全部くらいあるという感じだ。これもまさに史上最大級の博覧会となっている。私は3日間この会場を歩き回って3日間で10万歩(約60キロ)を完歩。もちろん会場内には無料の専用バスなどもあるのだが、中国人はとにかく歩く!
(写真:会場内を行き来するフェリー)
■1時間待ち2時間待ちは当たり前、サウジ館は未だに8時間待ち!!
今回の参加は「246」の国と国際機関。そんなにパビリオンがあるにもかかわらず、誰もが知ってる国のパビリオンは、まず待ち時間が1時間以上。私は日本館に3時間40分並んで入ったが、この3時間40分、想像以上に長い!現地の中国人は、それを見越して万全の体勢で来ている!!大きなトートバッグに「りんご」と「デニッシュパン」を山盛り入れて持ち込んでいる家族を何人も見かけた。入場を待つ間は、おしゃべりと腹を満たすことで、なんらストレスを持たない中国人の方々には完敗!あと必須は、小型の折りたたみ椅子(会場内で10元で入手できるらしい)。レゴブロックで出来たようなカラフルな折りたたみ椅子をみんな所持しているのも素晴らしい!これでどこでも座って入場できるまでじっと待つ。
(写真:3D映像で人気のサウジアラビア館)
(写真:3時間40分待って入場した日本館(奥)、手前は韓国館)
(写真:会場で人気の折りたたみ椅子)
■タバコを吸う人はライターを持って行くべからず!!
今回の会場への入場は、海外旅行で飛行機に乗るときと同じようなボディーチェック、持ち物チェックが厳しい!飲み物を持って入ると、必ず「飲んでみろ!」といわれるし、ライターは完全没収!!、10月1日のタバコの値上げで、日本でも禁煙ブーム真っ盛りだが、僕らのスタッフのヘビースモーカーは行くたびに没収されてしまっていた。じゃあ、喫煙家の人たちはどうするか・・・・なんと、喫煙所に電気式のライターが用意されている!!ひとつは自動車の中にあるような押し込むとポチッと言って出てくるあのシガーライター、もうひとつがすごい!顔と同じくらいの高さにタバコよりも少々大きい穴が開いたボードが設置されていて、そこにタバコを口でくわえたまま挿入・・・・すると顔が近づくとスイッチが入って中の電熱器が赤くなる!これが相当恥ずかしい・・・。
(写真:立ちながらタバコに火をつけるマシン)
さて、話は尽きない上海万博レポート。次回はちょっと不思議な万博での謎を紹介しようと思う。