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CNET Japan ブログ

ソニーのマーケティング部門の人に提案

2006/09/23 00:57
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中島聡

Microsoftでチーフアーキテクトを務めた経験を持つUIEvolution CEOの中島聡氏が、「Web 2.0」と呼ばれる新しいネット時代のサービスのあり方や、ライフスタイルの変化について考察します。
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 「ブロガーを巻き込んだマーケティングが今の時代には大切」などという分かりきったことを今さら私が書く必要もないとは思っていたのだが、今回、あまりにもその重要さを鮮明に際立たせる例があったのでここで紹介する。

 昨日のCNETの記事で、ソニーの久夛良木氏が東京ゲームショーで基調講演をしたことを知った私は、「これは絶好のタイミングだ。AppleのiTV任天堂のWiiに関してエントリーを書いたばかりだし、久夛良木さんの講演を聞いて私なりの評価を書こう」と思ったのである。当然、ジョブズのプレゼン岩田氏のプレゼンも見ただろう久夛良木氏が、それに対抗して「ソニーのリビング・ルーム戦略」をどう語るのか、私なりの視点で解説を加えてみたかったのである。

 ところがである、肝心の基調講演がネットで見つからないのである(ひょっとしたらどこかに存在するのかも知れないが、私が探した限りでは無い)。これでは何も書けない。ゲームショーの主催者としては、入場料収入のこともあるし無料では公開したくないのかも知れないが、ソニーにとってはこれは致命的だ。

 私のようなブロガー達が、久夛良木氏のメッセージを直に受けとり、それに自分なりの解釈を加えながら紹介し、それがさざなみの様にネット上に広がることによってこそ、今の時代のマーケティングである。私のブログを読んでいる人は既に気が付いているかも知れないが、私はジョブズや岩田氏の講演がネットで公開されるたびに、それに関するブログエントリーを書いている。しかしそれは、決してAppleや任天堂から頼まれて書いているわけではなく、彼らのメッセージに感銘を受け、どうしても何か書きたくなるから書いているのだ。

 久夛良木氏の講演を見たからと言って、私がそれについて書くとは必ずしも保証しないが(ちなみに、今回は明らかに「書きたい」と思ってビデオを探したが、これは例外である)、少なくともネットで公開していなくては同じ土俵に立てない。

 そこでソニーのマーケティング部門の人に提案である。次にこの手の基調講演を依頼された時には、「ネットで無料で公開する」ことをショーの開催者に要求していただきたい。相手側がどうしても拒否するのであれば、基調講演は断り、Appleや任天堂のようにプライベートショーを別に開き、そのビデオを自社のサイトで公開した方が良いと思う。東京ゲームショーの基調講演に何千人が集まろうとも、ネットで公開してブロガーがそれについて語り始めた時に見る人たちの人数には絶対にかなわない。

 ということで、今回はソニーのリビングルーム戦略についての論評は断念せざるを得ない。参考までに、最近のジョブズと岩田氏の講演のビデオへのリンクを下に張っておく。ここに久夛良木氏の講演へのリンクを貼ることができない、ということがマーケティング上どのくらいソニーにとって不利なのかを良く考えて今後の参考にしていただきたい。

"It's Showtime" by Steve Jobs, Apple CEO 
"Wii Preview" by 任天堂岩田聡社長

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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