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「まちエネ大学」➊ : 「反転授業」で地域に新たな繋がりを (導入編)

2013/11/23 23:00
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プロフィール

村上敬亮

長年、官の立場からIT業界に携わり、政策の立案、実行をしてきた経済産業省 資源エネルギー庁の村上敬亮氏が、ITやエネルギー、様々な角度から、日本の発展のための課題や可能性について語ります。
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 今取り組みを進めている、「まちエネ大学」

 最近、地域と接ながら感じている思いは、自分でも意外なほど、非常に多くの面で、ITベンチャーの分野で取り上げてきた課題とオーバーラップしているような気がしてきています。


 「まちエネ大学」➊は、まずその導入編ですが、とりあえず❷まで続けてしまいました。再エネとIT。意外な共通点を一緒に探していただけたら幸いです。


1.反転授業とは


 再生可能エネルギーとその事業化について、必要な知識とスキルをプレイベント含む5回の講座で習得することを目指す「まちエネ大学」。まずはそのプレイベントを、全国5か所で始めました。 


今回のプロジェクトでは、「反転授業」という方式を採用しています。これまでの「授業本番」が「予習」に、これまでの「予習・復習」が「授業本番」に「反転」する、リバース・テーチング。自分も、今回のプロジェクトで久しぶりに「反転授業」というキーワードに接しましたが、早速、受講生の皆さんがなじんでこられているので、かなーり、ビックリでした。


~~~【ご参考:反転授業とは】~~~~~~~~~~~~~~


「現在学校で展開されている授業では「講義を受けること」が主流だが、反転授業では「講義を受けること」は“宿題”となる。教師は説明型の講義を動画として用意し(授業ビデオ)、それを生徒が宿題として家庭などで閲覧しておく。学校での授業時間は、生徒たちが予習で得た知識を応用して問題を解いたり、議論を行ったりする。」http://www.huffingtonpost.jp/2013/09/26/flipped-class_n_3993388.html からの引用


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 


受講生の皆さん、すごい予習率。むしろ、授業本番の一部にVideo Lectureと繰り返しに相当する部分が出たら、「その部分は不要では?」という声がすぐ上がるくらい、みなさん真剣です。ある受講生の方に「Video教材のせいで、村上さんが夢に出る」と言われたのには、自分でもビックリしました。

授業中に知識を伝えているのは、本気で学びたい人には全く無駄。「反転授業」は日本でもすぐに定着できるんだと、感動です。

ちなみに、以下のサイトで、一般にも、その教材の一部を公開していますので、お時間があればご笑覧ください。自分で申し上げるのも何ですが、枝廣さんに助けていただいたおかげで、案外見やすくなってますよw。

再生可能エネルギー政策総論

基礎的な映像学習事例集


 


2.エネルギー問題を自分事化する



最初のプレイベントで70名以上お集まりいただいた際は、老若男女様々な方がいらっしゃっていただきました。本講座に移行する2回目からは、学習成果を担保するため、人数を30人前後に絞り込ませていただく予定です。


お集まりいただいた方ですが、バックグランド的には、既に太陽光や風力発電にかかわっている方、これからゼロから再エネの事業化を勉強化してみようと思う個人事業主の方、再エネ活動を支援しようとしているNPOや自治体の方、そういう活動のネットワークにかかわっていくこと自体に関心のある個人・会社員の方まで、様々なバックグランドの方がいらっしゃいます。「再生可能エネルギー」、若しくは、「エネルギー問題」という切り口には、実に様々な人の気持ちを捉える強力な言葉なんだと言うことを改めて実感しています。


他方、若干残念だったのは、プレイベントまでは多かった女性参加率が、本番の講座に移行した段階で多くの会場でぐっと落ちてしまったこと。これまでの組織的な柵にとらわれることなく、横につながっていく上では、女性の存在は鍵だと思っているのですが、なかなか、難しいようです。


実は、この「まちエネ大学」。研修自体もさることながら、研修を通じて、地域に新たなコア人材の横の繋がりを作ることを大きな目的にしています。研修の仕上がり具合へのこだわりも、もちろんありますが、月一回*5回での習熟度ばかりでなく、5回のチャンスを通じて、新しい人の輪を作っていくことにも、強い目的を置いています。


そのためには、とにかく、講座本番では左脳ではなく右脳を使っていただこうと。左脳は予習で使っていただくことにして、本番では、知識を得ることよりも、それを道具として使いながら、エネルギーと地域や暮らしの繋がり方を、いろいろな側面から感じてもらいたい。そう考えています。



実際、既にプレイベントの段階で、エネルギー屋台、エネ銭湯、エネ庭など、様々な面白いIdeaが受講生の皆さんから紹介されました。そう、「エネルギー自給率から安全保障で考え、エネルギー源を多様化し・・・」っていうだけではない、様々なエネルギーと暮らしにまつわる切り口がある。それをそれぞれの方に感じていただいた時。素直な感性から、暮らしとエネルギーを繋げる何かを見つけていただいた時、エネルギー問題が、はじめて自分事化するのかなと考えています。


 


3.反転授業で、「感じる授業」を実践する



だから、まちエネ大学に来たときだけでも良いので、本番では、地域社会での自分の仮面を取って、互いに素で接してもらうことを大切にしたい。まずは、仮面を外して自分を語る雰囲気作りを大切にしたいと考えています。



 このため、最初に研修の空気感が堅くなることのないよう、繋がり自体がこの講座の大きな目的であることを実感してもらうため、初回プレイベントでは、プロフェッショナル・コネクターの勝屋久氏にも、大活躍してもらいました。これは大当たり。勝屋さん、通称カッチャマンが入った瞬間、場の空気感が変わります。参加者の多くの方が、彼の作り出す空気感に驚かれたのではな以下と思います。実は、このC-netでは、西田編集長時代からの有名人なのですが・・・。よければ、最後にリンクを添付しましたので、プレイベント会場の写真の雰囲気だけでも、見てみてください。


さて、さきほど、女性の参加率が落ちてしまったというお話をしましたが、男同士って、結構、変な風に見栄を張る傾向があるんですよね。その点、グループワークするときに女性が混じっているかどうかで、雰囲気も成果も大きく変わる。男女もバックグランドも、やや違う人たちが、エネルギー問題を一緒に考えなきゃ、という局面を作って始めて、理屈ではなく感性で語るエネルギー問題が出てくるのかなと。だから、期待してたんですよね。

 

 しかし、エネルギー問題の、やや入り込んだ局面にまで女性の関心を引くことは、なかなか難しいですね。生活の中で本当にエネルギーを使っているのは、実は女性のはず。エネルギー問題も、産業需要や運輸需要は別ですが、民生分野ではもっともっと女性の意見が前に出てきて良いはずだと思うし、また、産業分野の意向が制度全体の議論を引っ張られすぎるから、電力市場自体も、自由化しても多様化しないのかなと、思ったりもするのですが・・・。


 反転授業を活用した、「知識を得る授業」ではなく、「感じる授業」。学びの新しい形として、あと4回。しっかり実践していきたいと考えています。まずは、第一回本講座で自分からお話ししている問題意識を、次の「まちエネ大学❷」の方で、ご紹介していただければと思います。


【ご参考(開催順)】

 それぞれのプレイベントの様子に、参加者のInterviewの様子なども交えたダイジェスト映像もアップしています。もし取材のご希望等あれば、お問い合わせのフォームまで、宜しくお願い申し上げます。


 東京スクールのプレイベントの様子

 北海道スクールのプレイベントの様子

 和歌山スクールのプレイベントの様子

 山陰スクールのプレイベントの様子

 滋賀スクールのプレイベントの様子


※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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