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元ライブドア社長に聞いた、女性活用において、アメリカ企業にあって日本企業に欠けているものとは?

2015/01/15 03:30
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村井亮

エンタプライズソーシャルからLINEやアップルウォッチなどのウェアラブルまであらゆるテクノロジーは表舞台の裏側、『楽屋』から始まっている。楽屋では色々な情報が飛び交い、その楽屋でしか体験できない物語がある。IT業界の日常にある出来事を、自由に感覚的に書き綴っていきたい。
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ヤフーニュースのメディアにも一部取り上げられていますが、元ライブドアの平松庚三(ひらまつ こうぞう)社長にインタビューをし女性の活用について意見を伺いました。平松様、インタビューにご協力頂きまして誠に有難うございました。


■アベノミクスの女性の活躍支援に欠ける"視点" - ビートコミュニケーション
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150114-00000060-mycomj-sci
http://news.mynavi.jp/news/2015/01/14/120/


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平松庚三氏は、アメリカンエキスプレス副社長、IDGコミュニケーションズ社長、AOLジャパン社長、IntuitジャパンのCEOを歴任します。
2002年にMBOにて米国親会社から独立し、社名を弥生株式会社に変更同社の代表取締役社長に就任します。
その後、2004年全株式を売却してライブドアグループ入り、2006年1月(株)ライブドア社長就任し、2008年からは小僧com株式会社代表取締役会長に就任しています。
長年に渡り、アメリカと日本の様々な企業を見てきた平松氏に「女性活用における日本企業とアメリカ企業の違い」についてお話を伺いました。


能力と実力があれば、女性でも、男性でも、同性愛者でも評価される


Connectブログ編集部
これまで国内外の企業で経営トップを歴任されてきましたが、それぞれの企業ではどのように女性を活用していましたか?


平松氏:
アメリカン・エキスプレスやAOLでは、本部長やバイスプレジデントが女性で、秘書が男性というケースがよくありました。女性だろうと、男性だろうと、同性愛者だろうと能力と実力があれば誰でも評価されます。仕事ができれば一目も二目も置かれるんです。仕事の結果が全てです。それ以外はもう個人の個性の問題だと捉えられます。アメリカだとリンゴが好きか、オレンジが好きかと同じような感覚です。彼女らは仕事では優秀で一目置かれていても、周りの男たちからはレディーファースト、要は女性として丁重に扱われます。


小僧com株式会社代表取締役会長兼社長・平松庚三氏に「女性活用における日本企業とアメリカ企業の違い」についてお話を伺いました
AOLにいた女性のバイスプレジデントは子持ちで、出張で日本に来る時も娘とベビーシッターもファーストクラスで連れてきます。飛行機に乗っている間に彼女は仕事をするでしょうし、赤ん坊が泣きだすこともあるでしょう。そんな時ベビーシッターの席が離れているわけにはいきませんから。もちろん二人分の料金は彼女が個人で支払います。
アメリカにもコールセンターのように定時から定時で働く女性もいましたが、自分で余分に経費を払ってでも世界を飛び回って大きな仕事も子育ても両立してやっていくんだ!という女性もたくさんいます。
そういう後者の女性にはアメリカで何人にも会いました。しかし日本ではまだ会ったことがありません。


久しぶりに日本の会社に戻ってきたのは弥生株式会社の社長に就任した時ですが、当時は幹部に女性が全然いませんでした。その後在任中の8年間に数名女性で部長になった人もいましたが、アメリカに比べるとかなり少なかったのを覚えています。


優秀な女性をどんどん引き上げていくためには、公平かつ不公平な状態をつくる


Connectブログ編集部
女性の活用において、日本とアメリカでは違いがあるように感じます。このような違いはどうして生まれるのでしょうか?


平松氏:
アメリカでは個人の能力を基準にポジションを判断しているから公平な制度や人事体系ができていて女性の登用もスムーズにいきます。それに対して日本企業は年功序列や過去の慣習に縛られてしまっているという面が見えます。
「オポチュニティ(機会)」の公平、つまり年齢や学歴に関係ない、能力と実力がある人は誰でもチャレンジできる。そんな当たり前のシステムができていないように思います。


小僧com株式会社代表取締役会長兼社長・平松庚三氏に「女性活用における日本企業とアメリカ企業の違い」についてお話を伺いました
私が「公平の不公平」の重要性を一番学んだのはアメリカン・エキスプレスにいたときです。アメックスにはハーバードやスタンフォードのビジネススクール出身者が多かったですが、田舎大学出身で出世した人もいたし、人種に関係なく出世した人も大勢いました。
「機会」はみんなに平等に与えられるわけです。「こんな仕事ありますけど、チャレンジしますか」みたいな感じで人事が全社員に通達を出します。そこに不公平感はありませんでした。チャレンジするしないは個人の問題ですから。
日本では年齢とか、社歴とか出身大学とかで判断する風習が特に大企業でまだ根強く残っていると感じます。


男性と女性は絶対イコール(公平)にはなりえません。能力のことを言っているんじゃないんです。「役割」という点で絶対に同一に扱うことはできませんという意味なんですが。どう頑張っても私たち男性は子供を産めないですし、授乳もできません。
出産と育児において、男性は女性の役割を「補助」をすることはできても、その役割を担うことはできません。女性の代わりをするなんで絶対にできないです。


小僧com株式会社代表取締役会長兼社長・平松庚三氏に「女性活用における日本企業とアメリカ企業の違い」についてお話を伺いました
優秀な女性をどんどん引き上げていくためには、公平かつ不公平な体制を作り、女性をサポートしていかないといけません。時短勤務ですとか、週4日勤務ですとか方法はいろいろあると思うのですが、企業が女性をサポートしフォローする仕組みを作らないと女性の活躍は増えていきません。企業が女性に投資することによって、女性のパワーが会社に貢献する効果が生まれます。


機会は全社員に公平に与え、たとえ、えこひいきと言われようが、優秀な女性には彼女たちが働きやすい制度を整える。その仕組みを考えるのが経営層や幹部の仕事です。安倍総理も女性の活用支援に力を入れると言っていますが、そういった政府の動きを待っているだけではこれまで同様女性の活用が遅れていくでしょう。監督官庁から言われた、組合から言われたからやるのではなく、企業が能動的・戦略的に考えて実行することが重要で。それを実現させるのが経営者の責務です。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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