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メールするアメリカとBlackBerry

2009/01/27 23:30
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松村太郎

携帯電話の機能進化が進む中、アーリーアダプター層がどのように携帯電話を使いこなし、生活がどう変わっていっているのかについて、携帯電話と社会のあり方について研究するSFC研究所の松村太郎さんが紹介します。
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docomo/Research In Motion BlackBerry Bold press event オバマ大統領やホワイトハウスの「メール」関連のニュースが早速あふれている。オバマ大統領がセキュリティ強化を行って、愛用しているBlackBerryを継続できるようになったり、かと思えばホワイトハウスのメールサーバーが故障したり。

 

 メールサーバーが6時間も停止して、完全復旧の目処が立っていない、というから事態は深刻そうだ。メディア向けの報道発表などを送ることができなくなったり、問題が早速生じたそうだ。大統領令などの文書は通常メールでプレスに配るそうだが、これもプリントした紙で配布されたそうだ。

 

 かつての先代、先々代の大統領は、執務に電子メールを利用してこなかったそうだ。もちろん情報開示の対象になる公的文書として扱われるにもかかわらず、手軽に読み書きができる電子メールというツールをどう活用するか、なかなか難しかったのだろうか。あるいはオバマ大統領が50歳以下という年齢が関係しているのだろうか。

 

 Claude Serge Fischer『電話するアメリカ - テレフォンネットワークの社会史』という本がある。内容はここでは触れないけれど、この本のタイトルに習って言えば、現在のアメリカは「メールするアメリカ」と言ったところなのかもしれない。

 

 2003年頃、アメリカの方と仕事をしたことがある。そのときに感じたことは、メールの使い方が圧倒的に巧みだ、ということ。いや、むしろメール中毒状態で仕事が進んでいくのだ、ということを思い知らされた経験だった。とにかく1行でもレスポンスを返す。

 

 何かが進んでいるときは、半日に1通のメールが飛ばないと不安になってしまう、そういう心理で仕事でメールを使っているのだそうだ。ToやCc、Bcc欄の使い方もまた巧み。ML等作らず、その情報について誰が知るべきで、誰が知るべきでないか(誰が密かに知っているべきか)をコントロールしながら連絡を取り続ける。いや、日本でもそういう業種はあるかもしれないが、大学院生になったばかりの頃でとにかくびっくりした経験がある。

 

 また、アメリカの空港で必ず見かける、ビジネスパーソンがBlackBerryやiPhoneなどのタイピングを嵐のようにしている人たちもまた、2003年に出会ったメール中毒状態を裏付ける光景に用に映った。もちろんエリアやビジネスの種類によって違うのかもしれない。しかし、その光景を見ると、日本と違ったモバイルメールへのニーズがあって、BlackBerryは最新の情報で、すでに全世界で2100万台が使われているそうだ。

 

 オバマ大統領はセキュリティを強化することによってBlackBerryを使って良いことになったが、サーバ側、端末側でこういう事が簡単にできるのが、BlackBerryの魅力の1つでもある。世界中どこにいてもプッシュされてくるメールは、BlackBerryが150ヵ国、425のキャリアと提携して専用線を張っているからだ、とResearch In Motionの小林守人氏(製品部門プロダクトマネジメント&マーケティング部マネージャー)は説明する。

 

 世界中どこにいても、そのメールでのワークグループの中にいるとすれば、確かに頻繁なやりとりが可能になるメールが重要であることも頷ける。もちろんBlackBerryはメールだけでなく、社内の決済の仕組みとして利用することもできるので、紙、調整、判子の世界とは違うのだ。

 

 docomoも、BlackBerryを活用する際に必須となるBlackBerry Internet Service(BIS)、BlackBerry Enterprise Service(BES)を一律1575円に値下げ、またBiz・ホーダイダブル適用でパケット定額料金を用意するなど、料金面で本気度が伝わってくるし、RIMもパートナーとのコミュニケーションで、BlackBerry導入提案がしやすい体制を作るそうだ。

 

 しかし、アメリカのように、とにかくメールで仕事を進める、メールによる仕事の効率化を行う、という「カルチャー」の部分まで輸入できるかどうかがカギになるのではないか、と思う。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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