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電子メールのミライ

2008/03/04 20:33
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松村太郎

携帯電話の機能進化が進む中、アーリーアダプター層がどのように携帯電話を使いこなし、生活がどう変わっていっているのかについて、携帯電話と社会のあり方について研究するSFC研究所の松村太郎さんが紹介します。
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 「電子メールにミライはない」

 最近死の宣告をされることが多い電子メールだが、その代替手段がなかなか現れない、もしくは現れても全く電子メールを超える気配がないのが悩みどころだ。確かに電子メールだって手紙や電話に比べれば日が浅いコミュニケーション手段なので、もうちょっと何とかなるんじゃないか、と思ったりしているんだけれども。

 知らない会社から広告の郵便が実にたくさん届くし、郵便でなくても郵便ポストに折り込みのチラシが無差別にたくさん入ってくる昨今だ。かねてより個人情報の流出が問題となっているいて、何が漏れるか、と言う部分で深刻度は変わるのだが、彼らがミスしようがしまいが、チラシで埋まるポストの問題には残念ながら何ら影響がない。

 そして我々は、ただただ「捨てる」という解決策をとっている。 電子メールでスパムに悩まされているとはいえ、ただ「捨てるだけ」という解決方法で片付く問題でもある。それをインテリジェンスにこなしてくれるのがGmailなどの優秀なスパムフィルタだったりするわけで。もちろんときどきスパムフォルダの中をクロールして、スパムという烙印を押されてしまった必要なメールを救いあげる必要はあるんだけれども。

 さらに言ってしまえば、mixiやGREEのアカウントにも、YouTubeのアカウントにだって、各SNSやサービスのメッセージ機能を使ってスパムメールが届くんだから、OpenIDのような技術が広まったところで、スパムの問題はおそらく解決されないだろう。

 もちろん知らないIDからのメッセージはブロックする、という手段も執れるだろうが、それってインターネットを使ったコミュニケーションの可能性を損なっていないだろうか。

 ところで、日本のケータイメールもスパムの嵐だった。

 オペレーターが迷惑メール防止フィルタやドメイン指定受信などのサービスを提供しているが、これを使うことはケータイメールが持っている、常に手元に新鮮な情報が入ってくる間隔を損なうことにもなる。そこでユーザーは電子メールアドレスの複雑化、という手法である種のスパム除けに成功している。

 さらにケータイメールのアドレスを気軽に変えながら生活するワカモノの例もあったほどだ。もちろんメールのやりとりがひっきりなしに続いていて、接頭語が固定されているからこそ可能なわけで、だんだんコミュニケーションの人数が増えるに従って、このやり方は破綻することになる。

 メールアドレスではないけれど、自分の状況に応じて表示される名前が変化するのはインスタントメッセンジャーではあまり珍しいことではない。いきなり芸能人の名前がサインインしてきて、誰かと思って話しかけてみる、なんていうおふざけがあるくらいだ。もちろん実用的ではないんだけれども。

 このステイタスによる受信の可否の制御には、ちょっとミライがあると思う。

 ステイタスはヒマ、取り込み中、不在といった自分の状況(決して全てがリアルを表明しているわけではない)、自分がいる場所などがありえる。それに応じてメッセージの扱いをどうするかをコントロールできるメールの仕組みはなかなか良い。

 仕事を邪魔されたくないときにはメールは後からまとめて受信する。メールが届いたら、即座に返信できる状況を作ってくれる、というのもメールでディスカッションするようなシチュエーションでは便利そうだ。また、自分がいる場所に応じた情報を送る、という位置情報を絡めた情報サービスにも素直に対応する。

 けれども、送信オプションが付けられるという機能付加が導入される程度で、やっぱりメールという形態はメールという形態で残っていくような感覚である。ただ、誰が自分にメールを送ってくるか、という部分は必ずしも知っている人や企業に限らないかもしれない。

 例えば駅とか、街とか。もちろんその人がコミュニケーションを取りたいと思うかどうか、が出発点ではあるけれど、コンテクストの共有という意味では相手は人に限らなくても良いのかもしれない。もっとも、ゴミを捨てたら街から「拾ってきなさい」と怒られたりすると、ちょっと怖い感覚がありますけれども。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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