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ワンセグケータイ効能 - 浅草のそば屋で、満員電車で

2006/04/26 00:23
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松村太郎

携帯電話の機能進化が進む中、アーリーアダプター層がどのように携帯電話を使いこなし、生活がどう変わっていっているのかについて、携帯電話と社会のあり方について研究するSFC研究所の松村太郎さんが紹介します。
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 ワンセグケータイへの再評価をする経験を、なんと地上波デジタルテレビから授かったという前回のストーリーをご紹介した。ところが僕とワンセグとのコンタクトには奇妙な経験が続いていた。ワンセグケータイについてさらに強烈な体験をすることになるとは思ってもいなかった。その場所は秋葉原や新宿ではなく、浅草、しかも名物の天ぷらそばを食べようと並んでいたそば屋の店先での出来事だった。 時は2006年3月末。日本中がワールド・ベースボール・クラシックスでの日本代表の活躍に熱狂している頃と聞くと記憶に新しいところではないか。浅草のそば屋で並んでいる最中に、まさにその野球の試合を覗き見ることが出来た。見ていたのは、そば屋にありがちな天井に近い棚に備え付けてあるテレビではなく、隣のおばあちゃんがもっていたワンセグケータイである。 その光景に出くわした瞬間は、決定的な勝利を中継の映像で知ることが出来て良かった、という程度の話だと思っていたが、今から思い返すとなかなか面白い経験だったと気づいた。そもそもケータイは普段あれだけマナーにうるさいツールであるにもかかわらず、音を出していても周りの人が迷惑をしていないということだ。もちろんシチュエーションを選ぶかもしれないが、みんながほしがる情報が公共空間に流れても、さほど迷惑をしないということが分かる。裏を返せば普段の通話だとか着メロは「迷惑」ということなのですね。 隣のおばあちゃんは赤の他人だったけれど、僕も含めて周りの人たちで1台のワンセグケータイをシェアして、点が入ったりアウトになったりで一喜一憂していたのだ。ワンセグケータイ(を持っているおばあちゃん)を中心とした緩やかでホットな情報空間が、そば屋の店先に出来上がっていたのだ。マスメディアたるテレビの特性がケータイに入ったという面白い状況だった。それにしても周りからのぞき込んでも漏れ聞こえる音を聞いても、クリアだということも、迷惑音にならない理由だったかもしれない。 先日友人と渋谷でご飯を食べたときに見たら、彼もauのワンセグケータイを使っていた。W41Hはワンセグ、LISMO、おサイフケータイなどに対応した全部入りの端末。彼は通勤の行き帰りにワンセグでテレビを見る事が出来るようになって、朝はニュースをゆっくり見ることが出来るようになり、帰りはバラエティ番組を眺めて帰れるようになったことをとても喜んでいた。生活の中にテレビが加わったという効能があったそうだ。 特に朝は大変重宝するという。ケータイEdyを使ってコンビニで野菜ジュースを買い、モバイルSuicaで改札を通り、ワンセグケータイでニュース番組を見て、モバイルSuicaで改札を出る。急いでいる朝、身動きが取れない満員電車の中でも、ケータイがポケットに1つ入っていれば全て事足りる状態になったのだそうだ。そう言われると「そんなものか」と思うけれど、使っている本人の快適さに感動を覚えているくらいだという。 いままでSuicaもワンセグも入っていないケータイを使っていて、小銭は採譜の中、定期券はパスケースの中、電車の中では片手に新聞、耳にはミュージックプレーヤーから伸びるイヤホンという状態だったという。それに比べると、圧倒的にシンプルでスマートな通勤を実現できているのではないだろうか。 これはワンセグの効能と言うよりはケータイがいろいろなモノを飲み込んでいることに寄る効能かもしれないけれど、飲み込んだモノの中に高画質のテレビがラインアップされている事は、また1つ新たな価値を生んでいる事は間違いない。ここまで良いと、と言われたら、僕も実際に使ってみなければなりませんね。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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