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フルブラウザの次の一手

2005/10/19 13:57
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松村太郎

携帯電話の機能進化が進む中、アーリーアダプター層がどのように携帯電話を使いこなし、生活がどう変わっていっているのかについて、携帯電話と社会のあり方について研究するSFC研究所の松村太郎さんが紹介します。
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 株式会社jig.jpの福野泰介さんとの対談の最終回。「フルブラウザは使ってもらえる“インターフェイス”」「フルブラウザはケータイコンテンツのビジネスを壊さない」という2つのトピックを伺ってきた。今回は、jigブラウザが次に何を考えているのか、その前にあるケータイの使われ方はどうなるのか。これについてお話を伺った。「ブラウザを核にする」 福野さんにjigブラウザの次の一手はなんですか?と言う質問をしてみた。するとこんな答えが返ってきた。 「あまり面白くないのだけれど、先ほど言ったように、更にパソコンを開く時間を短くする事。今まではパソコンのブラウザで見るウェブサイトを同じように閲覧するためのインターフェイスとして、その役割を果たしてきたが、今後は“ブラウザを核にする”展開をしていきたいと考えている。そう言う意味で、jigブラウザのインターフェイス性を更に高めていく事を考えている」(福野さん) ケータイ上でパソコンのウェブサイトを閲覧するためのツールのことを「フルブラウザ」と呼んでいたが、jigブラウザは「フルブラウザ」を脱却しようとしている。ブラウザとは様々な情報を見るためのツールであり、閲覧するのはPC向けのウェブサイトに留まらない。そのためにRSSやPCメール機能を取り込んでいるのが現在進化途中のjigブラウザである、と言う位置付けなのだそうだ。 「これまでのパソコンのブラウザの役割は、色々な情報を閲覧して自分のものにするところにあった。しかしブログやソーシャルネットワーキングサービスによって、ブラウザは情報を受け取るだけの役割から、情報を入力して発信するための役割をも持つようになってきた。つまりブラウザの上で情報の読み書きをする、情報のIN/OUTの窓口へと変化したのだ。ケータイのフルブラウザも、情報の閲覧と発信の両方が出来るツールとしてのポジションを獲得したい」 確かにその通りだ。ブラウザは情報を読み取るツールから読み書きのツールへと変化している。ケータイメールではない、パソコン上の電子メールもそういう流れだ。僕はメールソフトや気の利いたエディタが好きだから、メールの読み書きには電子メールソフトを使っている。しかしメールソフトにこだわっているのは僕くらいで、僕の回りの多くの人はブラウザ上でメールを読み書きする、いわゆるウェブメールをメインに使っている。確かにどのパソコンからアクセスしても、サービスによってはケータイからでも同じメールボックスにアクセスできるのは便利だし、AJAXのようなテクニックでブラウザの上でも気の利いたツールになっているかもしれない(が、これはまた別のお話)。「“ウェブブラウザ”以外への興味」 「今現在のjigブラウザはケータイ向けのフルブラウザだが、実はケータイ向けウェブブラウザではないところにも相当興味がある」--福野さんは未来のjigブラウザについて、こんな展望を語ってくれた。 「フルブラウザはあくまでパソコン向けに作られているコンテンツをケータイで見るためのインターフェイスであって、閲覧している情報はもともとケータイ向けに最適化されたコンテンツではない。それを無理矢理見ているのがjigブラウザ、と言う意識は結構ある。更に言えば、現在ケータイ向けに作られているCHTMLやFlash、PDF、MPEG-4のコンテンツが本当にケータイに適しているかと聞かれると、そうも思っていない」(福野さん) ただ僕は、フルブラウザはケータイでパソコン向けのコンテンツを見るための“ゲートウエイ”の役割を果たしていると思う。つまりケータイ向けにパソコンのウェブサイトを翻訳して提供してくれていると見ている。福野さんの考えは、そのノウハウを作ったのであれば、ケータイにキチンと最適化されたコンテンツを提供した方が良いのではないか、と言うことだろう。 「昔、ケータイ用のホームページ制作ソフトを作ったことがあるんです。写真をアップロードして、レイアウトを決めて、テキストを書けば、ケータイ1つでホームページが作れる。面白いかな、と思って作ってみただけで、それ以上は進めていません。ただ、ブラウザが情報発信のツールとしての役割を持ち始めたので、jigブラウザに盛り込んでも良いかな、とも思います。例えば現在のブログが持つXML-RPCやAtomを読み書きするようになれば、メールで送信して投稿する以上にブログの書き込みが楽になるんじゃないかと思います」 ここで、1回目からずいぶん引っ張ってきたけれど、「ケータイの文字入力、不満ありません?」という話題になったのだった。フルブラウザのポジショニングを変えていくときに、だったらケータイの文字入力のスキームを変えなければ、なかなかケータイを情報発信ツールとするのに抵抗があるんじゃないか、という話の流れだったわけだ。ブラウザを核にしてパッケージ化するモノとは? 福野さんの1つのアイデアは、フルブラウザに情報発信ツールとしての役割を持たせるという事だった。昨今のブログはただ情報を見ていくだけではなく、見た情報にその場でコメントやトラックバックというカタチで反応するコミュニケーション形態を持っている。またソーシャルネットワーキングサービスでも、自分が書いたプロフィールや日記、紹介文に対して他の人がコメントをして、またそれに自分がコメントをして、と言う双方向のやりとりがパッケージ化されている。 ケータイ本体に目を向けると、電話帳を核にして通話・メールのコミュニケーションがパッケージ化されている、と見ることができる。とりあえず現状は、この電話帳中心のパッケージは電話をかけるかメールにするか、と言った利用者側のメディア選択の妙によって、上手く機能していると思う。しかし利用者側のノウハウで上手く回っているというのはちょっと問題ですよね。だからこそ、電話帳がもっと進化して欲しい、と切に願っているしアイデアも考えているんだけれども。 福野さんのヴィジョンからすると、ケータイの中に、ブラウザという核を新たに作ることができるか、という挑戦ではないかと考えている。それは身近なんだけれどもエグゼクティブ仕様のスパイっぽい情報インターフェイスではないか、と僕の中ではイメージしている。はっきり言って何の事やら分からないかもしれないけれど、とにかくエージェント的に、情報を見るのも書き込むのも心地よいツールであるべきだと思う。 無理にここで具体的な話をするのはやめて、このブログを通じて考えていく1つのテーマにしても良いかもしれない。

 ちなみに1つのエントリーが長い、というご指摘を受けました。カウントしてみると、このエントリーも本文で2780文字。ブログなんだから多分1つのエントリーの長さを1/3にして3本エントリーすればいいじゃないか。その通りだと思います。次回以降…。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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