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ソーシャル・ネットワーキング

2009/11/29 04:15
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51歳になって、初めて転職を経験しました。私は10月末日に26年間勤めた日本アイ・ビー・エムを退職し、11月からは国内の大手メーカーで研究開発の仕事をしています。IBMでは、東京基礎研究所所長の職を退いて、しばらくはスマーター・プラネット技術推進担当という、いわばビジネス開発の仕事をしていたわけですが、また研究開発の仕事ができるようになったことを嬉しく思っています。

ソーシャル・ネットワーキング

26年間勤めていた会社を離れてしまうと、それまでの人間関係が薄れてしまうかというと、必ずしもそうではないようです。最近では良いソーシャルネットワーキングの仕組みがあるからです。私は3年半前からMixiのユーザーですが、私にとってMixiは大変居心地のよいソーシャルネットワーキングメディアです。Mixiが大変素晴らしい点の一つは、自分の日記を誰が見に来たかがわかることです。これによって、お互いにメールや日記上でのやりとりが無かったとしても、「つながっている」という感じを得ることができます。

最近では、Mixi上にいくつかアプリケーションがあり、これらのアプリケーションでも、「つながっている」感を醸成することができます。私が最近はまっているのは、「サンシャイン牧場」というアプリです。これは昔の「たまごっち」のように植物や動物を育てるゲームですが、「たまごっち」と違うのは、Mixi上の友人が自分の牧場にやってきては、植物や動物の世話をしてくれることです。もちろん、私も友人の牧場を巡回して水遣りをしたりしています。このアプリのよくできているところは、このような友人の行動の記録が残っていて、それを見ることができることです。これによって、しばらく会っていない友人でも、「ああ元気でやっているのだな」ということがわかります。

この手のアプリケーションでは、(たとえば牧場という)共通のデータを複数の人が触るわけですから、厳密に言えば排他的制御を含む、トランザクション処理が必要になるはずです。つまり、誰かが私の畑に水遣りをしたら、その「水遣りをし,その結果畑の状態が変化した」という情報は、ACID特性を満たさなければなりません。しかし、このアプリはそこまで厳密な実装はしていないようです。二人の人が同時に水遣りをしても、エラーは生じません。本来データベースのアプリケーションとして設計するとすれば、このあたりの制御が面倒になり、きちんとやろうとすると性能上とても不利になることがあるのですが、これはゲームだと割り切って厳密さを犠牲にすれば、気持ちよく動くシステムができる、ということなのかもしれません。この手の「割り切り」は、たとえばAmazon.comのDynamoというストレージシステムにも見ることができます。コンピュータ・サイエンスを真面目に勉強した人にはなかなかできない発想なのではないかと思います。

Mixiのほかにも、私はTwitterやらFacebookやらにIDを持っていて、時々顔を出します。以前同じ職場にいて、今は別々の道を歩んでいる人の多くがこのような形でつながっています。それは素晴らしいことだと思います。

Skype

4月から娘が地方の大学に通うようになって、最近はSkypeで会話するようになりました。双方のパソコンにカメラがついていて、ビデオ会議になります。最近はWindows Live! Messengerにもビデオ会議の仕組みがついていますが、残念ながらMacintosh版ではまだサポートされていないようです。その点、SkypeはWindowsでもMacintoshでも動くし、音声も動画もなかなかスムーズです。

先日は、情報処理学会の会議があり、Skype上で4者間をつないで行いましたが、これもまったく問題ありませんでした。公衆回線上の電話会議サービスを使うと1回線あたり\1,200/時間くらいかかるようですので、4人で1時間の会議をすればそれだけで5,000円近くのお金がかかります。全員がSkypeを使える環境であれば、無料でできますから、これは大きな違いです。

Skypeを使っていて思うのは、よいマイクロホンの重要性です。以前はヤマハのUSB接続の会議用電話機を使っていて、これはとても秀逸でした。スピーカーから出た音をマイクロホンアレイで測定しながら周囲の音響モデルを学習し、それに基づいて最適な信号処理を行うのだそうです。部屋の中のどこで話しても、クリアに音声を拾ってくれていました。事情があって今はパソコンのマイク端子につなげる安物のマイクロホンを使っているのですが、これだとマイクロホンの前を離れるわけには行きません。そういえば、IBMの米国の会議室の中には、天井にマイクロホンアレイが埋め込んであるものがあり、これだとマイクロホンを意識することなく電話会議ができていたのを思い出しました。

よいマイクロホンは高価かもしれませんが、電話会議が普及すれば、会議のための移動のコストを抑えることができます。出張を減らすことができれば、二酸化炭素排出削減にも大きく貢献することでしょう。

おわりに

前回のブログで紹介した私の著書ですが、出版から1ヶ月たった今、アマゾンでは「通常1ヶ月ー2ヶ月以内に発送」だそうです。もしご注文されようとした方がいらっしゃったら、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。しばらくお待ちください。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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