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いまだに20世紀(あるいは、私をコミュニスト呼ばわりするやつ最新版)

2006/11/15 00:13
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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Nick Carrが、「文化革命」を立ち上げたといってわたしを非難している。共産主義の悪に関する言及で溢れたCarrの文章は、高らかにこう結ばれている:「文化革命は終わった。始まるまえから終わっていたのだ。勝利したのは反革命の側だ。かれらの16億5000万ドルがそれを証明している。」

なんとまあ。

Web 2.0記事でのわたしの主張は、営利・共有・ハイブリッドというインターネットの三種の経済について読んだ人にはより分かりやすいだろう。わたしの考えでは、Web 2.0の価値観に従うものこそ、もっとも大きな利益を得られる可能性が高い。だからこそ、David Bowieが自分の曲を使ったリミックスを募り、マッシュアップ/リミックスの世界に飛びこもうとしながら、リミックス作品の権利をすべて要求してしまったとき、かれはWeb 2.0の原則に背き、結果として自分の挑戦が持っていた大いなる可能性を弱めてしまった。別の言い方をすれば、小作人の上前をはねるのは、バーチャル世界でも現実世界とおなじく良い戦略ではない。

とはいえ、もし異なる種類の経済が存在していることに気付いていないなら、より緩いコントロールを支持するいかなる主張も共産主義のように聞こえるだろう(もちろん厳密には違うのだが。なぜなら共産主義下のコントロールは、根絶されたわけではなく国家にその主体を移したからだ。とはいえ、これは他人をアカ呼ばわりして叩くものたちが見落としがちな細かい点だ)。もし営利の経済しか存在しないのならば、コンテンツへの管理を緩めようという提案はもちろんばかげているだろう。GMに対して、自動車5台のうち一台は無料でプレゼントすべきであると主張するようなものだ。

だが異なる種類の経済があることをほんとうに理解できないというなら、インターネットで起きている現象に関する最良の研究に目を通してみるとよい。BenklerWebervon Hippelがわたしのおすすめだ。直接この点について論じているわけではないが、Chris AndersonのThe Long Tailも多くの部分でおなじ方向を指している。

もしその時間さえないといういうのなら、ひとつの簡単な問いを考えてみるとよい:Jimmy Walesはコミュニストか? (Walesと面識があればこの問いがどれだけバカげているか分かるが、なくても想像はできるだろう)。共有経済について、これ以上にふさわしく理解を得やすい擁護者はいない。かれが世話をするプロジェクトWikipediaはおそらく共有経済の最良の宝だろう。だがWalesが企業や団体に対して、インターネットの価値観をもっとも良く利用するにはどうすべきか助言するとき、かれは毛主席のようなことしているのだろうか?

わたしはYouTubeが大成功を納めることを願っている――これまでよりもはるかに大きな成功を(Carrいわく、YouTubeはわたしの「敵」らしい。きっとわたしは頭がどうかしていたのだろう。同じ週、YouTubeをヒーローと呼んでいるのだから)。ハイブリッド経済のルールにそって行動するなら、それが実現するに違いないとわたしは信じている。ハイブリッドとはすべてを手放すわけでもなく、すべてを抑えるわけでもない。20世紀のアカ叩きを忘れれば、われわれもその黄金の中庸をもっと速く見いだすことができると思うのだが。

[オリジナルポスト 10月23日午前2時55分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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