(Timothy Wu教授によるゲストBlog)
Who Controls the Internet?の主題のひとつは進むインターネットのバルカン化だ。原因は消費者の嗜好によるものが多い。ウェブにおける英語使用率の驚くべき低下が良い例だ。
三章より:
1996年、Economistは高らかにこう宣言した。「英語はいまや世界の標準言語として不動の地位を築いたようだ。すなわちグローバルな通信革命の不可分な要素としてである。」 同じ年に書かれたNew York Timesの記事“World Wide Web:三つの英単語”は、「インターネットを存分に活用する道はひとつしかない:英語を学ぶことだ」と言い切っている。
これらは結局誤りということになった。最初のうちこそ支配的だったが凋落も早く、英語で書かれたウェブページは2002年末の時点で半数を切っており、英語離れはさらに続いている。バルカン化、あるいはバベル化だ。
今日、David SifryやEthan Zuckermanはこう書いている「(Sifryの調査は)ブログ圏における支配的言語としての英語の地位を日本語が奪ったかもしれない驚くべき可能性に触れている」。Sifryの非常に興味深い調査によれば、
(少なくとも英語圏にとって)驚きかもしれないのは、英語がブログ圏最大の言語ではないことだ。それどころか、Technoratiが追跡する全記事の三分の一すら占めていない。」
調査結果を見てみれば他の奇妙な点にも気づくだろう。たとえばフランス語は世界で最も広く使われる言語なのに、Technoratiが把握するBlogのわずか2%でしかない。
フランス語のレッスンに費やした10年を思えばまったく残念なことだ(しかし運のいいことに、わたしは日本語も三カ月ほど習ったことがある。kamon)。