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CCの喪失

2005/05/20 05:59
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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事実からずっと目を背けてきたが、そろそろ向き合うころだ。Glenn Brownクリエイティブ・コモンズを離れ、Google (tftlt)(リンクするまでもない)で働くことになった。Glennにとっては素晴らしいニュースだが、われわれにとってはもちろん大きな損失だ。予測できなかったことではない――人がひとつの非営利団体のなかで成長できる範囲には(そして身を捧げられる範囲にも)限りがあるものだ。だが予期していたこととはいえ、われわれCCの全員がこれからも長い長いあいだGlennの不在を感じつづけるだろう。

Glennはクリエイティブ・コモンズの二代目Executive Directorだった。かれの前にはMolly Shaffer Van Houwelingがスタンフォードのフェローとして、生まれて間もないCCの世話を見ていたのだが、彼女はミシガン大ロースクールの教授に就任することになった。Mollyの後任を引きうけてくれるようGlennを説得できたことをわたしは誇りに思っている。Glennは(今も)若く、ロースクールの後すぐに就いた法廷書記の期間を終えたばかりだった。ハーバードでの私の学生のひとりだったが、わたしにはそのときから、若さにも関わらず、彼こそクリエイティブ・コモンズを軌道に乗せることができる理想のExecutive Directorだと分かっていた。

Glennは骨の髄からの法律家だ。それは無償のライセンス群を提供する組織にとって欠かせない。だがもっと大きかったのは、かれがメッセージとデザインの感覚を備えていたことだ。そうした資質がCCにとって決定的に重要となることは分かっていた。Glennは流麗な書き手であり、物事を伝え表現するすべてにおいて完璧主義者だった。クリエイティブ・コモンズを率いてわれわれのミームを伝えるために誰にも負けないほどの激務をこなした。教授たちによって始められた組織に対する完璧な解毒剤であり、チームの全員からおどろくべき忠誠と献身を引きだした。かれの元でCCというブランドが生まれ、ライセンスの採用はゼロから12,000,000にまで達した。他の誰よりも、かれこそクリエイティブ・コモンズを築いたといえる。

かれがいないのは残念だ(とはいえ、わたしがへまをやらかしたときはいつでも叱りつけてくれるのだが)。このスタートアップ期のCEOがなし遂げてくれた素晴らしい仕事にわたしはいつまでも感謝し続けるだろう。

前のポストで触れたとおり、NeeruがCulture Commonsプロジェクトの責任者を引き継ぎ、Glennの法務顧問としての役割はMiaが果たすことになる。そして残るCCチームから献身とインスピレーションを引き出す役はわたしということになるだろう――だが、およそわたしにできるどんなことも、Glennの驚くべき成功には及びもつかない。

CCの目指す自由な世界に生きる人、その世界を目指して努力する人は、どうかわたしと共に、それぞれできるやり方でこの素晴らしい指導者に感謝の意を示してもらいたい。

[オリジナルポスト 5月17日午後11時54分]

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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