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出口調査データの公開を

2004/11/10 18:33
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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一週間前の選挙に際して、左側の六つの報道機関は、右側の二つの調査会社と出口調査情報の提供を受ける契約を結んでいた。提供されたデータは実際の開票結果と食い違った――それも顕著に。Dick Morrisは「これは単なる失敗ではない。今回のように、出口調査が全国的にこれほど外れることなどありえない。不正の疑いがある。」と語っている。Morrisの判断では、不正の狙いはBush票を抑えることだという――明らかにそうなってはいないが。だが同じデータは反対側の懐疑派たちが示唆するところの、票の集計に影響を及ぼせる何者か――とくにオハイオ州をBush大統領に獲得させると約束した人間が社長を務める電子投票機会社――が、出口調査と食い違うように票を操作したという疑惑にも使われている。

わたしはどちらの主張も馬鹿馬鹿しいと考えている――Bush票を抑えるための陰謀があったとは思わないし、Diebold社が今回の選挙を操作してBushを勝たせたとも思わない。とはいえ、明らかに不可解な点は存在しているし、それは解明されなければならない。まずMorrisの指摘した点がある――出口調査はここまで不正確ではありえない。そして次に、フロリダ州で光学読み取り機が使われた郡のうち、民主党支持の強い地域のいくつかで、異様に逆転した開票結果が出ている(読みとられた票はDiebold社製を含む集票機で集計されている)。出口調査はなぜそれほど間違ったのか? 特異な結果の出た郡の民主党員たちはなぜ、同日投票の別の選挙では「リベラル」なまま、大統領だけは逆の選択をしたのか?

これらは事実に関する問いであり、関連する事実が明らかになれば、すくなくともどのようにしてそうなったのか理解できる問題だ。出口調査コンソーシアムはそのための事実を開示すべきだ。疑惑の集票機が使われた郡や選挙区に出口調査の結果をマッピングするのは比較的単純な作業だろう。それ以上に、疑いが向けられるべき場所は(もしあるとして)どこなのかを特定することは容易であるはずだ。

出口調査は今回の選挙に十分に害を及ぼしている。わたしの予想はEdison/Mitofsky社の無能というものだが、両社は国民に対してデータを完全に開示し、広範囲の有能な統計学者たちが果たして問題はあったのか、あったとすればどこだったのか評価できるようにする義務があるはずだ。

そしてBlog界にとってもっと重要なことは、もしBlogがジャーナリズムのCB無線以上の何かになろうとしているなら、われわれにはこうした問題を真摯に扱うための倫理が必要だということだ。投票機がちゃんと機能しないと聞いて驚くのは過去百年を火星で暮らしていたものだけだろう。投(集)票機は常に、どの選挙でも間違いを起こす。この事実が、われわれに投票機のための賢明なアーキテクチャを導入させてきた。だが電子投票機に対しては、われわれは今のところそうした仕組みを手にしていない。しかしその事実は、それだけでは今回の選挙が「盗まれた」とする証拠にはならない。

裏付けとなるデータがない限り、誰もそのような主張はできないし、すべきでもない。代わりにわれわれは、この状況では当然の権利であるはずのこと、つまりデータへのアクセスを要求すべきだ。どこかに無責任な行為があった。われわれがさらに追加することのないようにしよう。

[オリジナルポスト 11月9日午前9時06分]

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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