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己を見失ったPFF

2004/09/14 10:14
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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PFF(The Progress & Freedom Foundation)がそのルーツからどれほど離れてしまったかには驚かされ続けている。かれらはGrokster事件の最高裁による審査を求めたプレスリリースを公表し、Bill AdkinsonのBlog記事と、法廷がある技術を合法か否か判断する際の基準となる六つの要素(そう、確かに6つ、いくつかはイタリック入り)を並べたSolveig Singletonによる「グリッド」表を援用している。

ニューディーラーたちがイノベーションを規制しようといくつもの要素からなる基準を作りたがることならよく理解できる。だが(経済的な)保守運動のそもそもの眼目は、そうした規制がイノベーションと経済成長に対してどれほど有害か示すことだったはずだ。略式裁判の範囲を超えるいかなる基準も、どのイノベーションが許されるべきか決定する複雑なバランスの問題を連邦判事たちに押しつけることになる。すなわち、競争にさらされるあらゆる業界は、潜在的な競争相手がそもそも市場に参加することを許される前に、法廷を利用して支払いを強要することができてしまう。これこそ映画協会のValentiが語るVTR裁判そのものだ。VTRを禁止したかったわけではない、と彼はいった。かれはただ、VTRの製造者からビデオデッキを売る権利について金を取りたかったのだ。

シリコンバレーはもう十分に長いあいだ法廷と法律屋に支配されてきた。Grokster判決のもたらした大きな希望は、企業家が(現大統領に倣って)連邦裁判所からお許しを得ることに腐心せずとも、新しいものを作りだすことができた時代に戻れるかもしれない可能性だ。PFFが今や、連邦判事たちによって産業政策が規制されていた時代への回帰を呼びかけるようになったとは奇怪としか言いようがない。この方針がPFFの支援者の多くにどれほどの負担を強いるか考えてみればなおさらだ。支援者の多数(たとえばアップル、マイクロソフト、インテル)だが、しかし全てではない(EMI、ビベンディ、BMG)。信条を競りに出す危険がこれだ。

[オリジナルポスト 9月9日午前8時53分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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