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Grokster判決を受けて

2004/09/01 16:52
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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(Richard Posner判事によるゲストBlog)

司法省はファイル共有ネットワークへの刑事捜査を進めている。この展開はわたしが以前のポストで議論した法と技術の互換という論点(レッシグの主張)を裏付けるものだ。先週のGrokster判決は、今後覆されることがなければ、ファイル共有ソフトウェアの販売者を著作権法の埒外におくことで、ファイル共有による著作権法の回避を助長するだろう。だがファイルを共有している個人の責任には変わりがない。知っての通りすでに数百人がレコード産業によって民事訴訟を起こされているが、著作権法は刑事制裁もまた認めている。司法省はまだ著作権付き音楽ファイルを何の気なしにダウンロードした個人を訴追することに興味を示してはいないが、起訴されるかもしれないというごく微かな恐れが不法行為を抑止することはある。経済学者たちは「期待費用」という便利な概念を持っている。もし100$支払わねばならない可能性が1%あるなら、期待費用は1$だ(100$ x 0.1)。リスクを嫌うなら、それを避けるために1$までを費やすことになる。予見される代償が刑事罰であれば、たとえ可能性がわずかであったとしても期待費用は非常に高くなるだろう:1%の確率で六カ月刑務所に送られると思えば、多くの子供たちは著作権付き音楽ファイルのダウンロードを止める。よって司法省の行動は(好むと好まざるに関わらず)、法が技術を押し戻そうとしているのだと考えることができる。技術による法律の回避を刑事罰のつり上げ――この場合はおそらくRIAAによる民事訴訟よりも重くすること――によって挫こうとする動きだ。

[オリジナルポスト 8月26日午後9時28分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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