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CNET Japan ブログ

使用許諾とフェアユース

2004/08/26 00:20
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lessig

「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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(Richard Posner判事によるゲストBlog)

著作権やその他のIP財産化への伝統的な経済学的反論は、アクセス(利用)が制限されること、それによってリソース割り当ての失敗が発生するというものだ:ソフトウェアを複製し配布することに費用はかからない(まあ事実上はかからない)としても、著作権者が例えば$100を課金すれば、そのソフトウェアの価値を100ドル未満と見積もる人々は代替ソフトウェアに流れることになる。代替品は価格性能比がなお悪いか、品質が劣っていることも考えられる。これは非効率的だ。もちろん、アクセスの制限はIPの生産にインセンティブを作り出す上でもっとも反論の少ないやり方かもしれない(し、そうでないかもしれない)が、しかしEldred判決やソニー・ボノ法の批判者が正当に指摘するように、すでに充分長い著作権期間の終わりになってから数十年を付け足すことは、そもそも作品を作り出すことへのインセンティブにはほとんど影響を与えない。自分の死後50年が過ぎてもなお相続人が収入を得られると期待できない限り創作を拒否する者がいるだろうか?

だが一見した印象とは裏腹に、作品を限界費用(もうひとつ複製するためにかかる費用)以上で売るためのアクセス制限はソニー・ボノ法の主要な弊害ではない。アート、文芸、あるいはエンタテインメント作品のうち、作者の死後50年や70年を過ぎてもさしたる商業的価値を保ち続けるものはごくわずかだ。レッシグが最高裁での弁論で指摘したように、期間延長法がなければパブリックドメインとなっていたはずの古い作品を公開しようというエルドレッドのような人々にとって、問題はトランザクション費用であってライセンス料ではない。つまり、現在の著作権保有者を探し出し交渉するためのコストだ。そうした費用はパブリックドメイン作品の出版による妥当な商業的見返りを容易に上回るだろう(出版されたものは誰にでも複製できる)。以前の著作権制度(〜1976年)の美点は、比較的短い最初の保護期間、たとえば28年間を超えたものについては更新手続きを義務づけることで、最初の期間が終了した時点で商業的価値を失っているほとんどの著作権は更新されず、作品はパブリックドメイン入りしていたことだ。よってライセンス費用はゼロとなる。

かつてのシステムは失われた‐もしかしたら永遠に。ではどうすべきだろう?フェアユースを救出に向かわせるのだ(次回へ)。

[オリジナルポスト 8月23日午前7時45分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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