(Rick Boucher議員によるゲストBlog)
ラリー・レッシグ教授の業績には非常な敬意を抱いており、今週このBlogのホストを依頼されたことを光栄に思う。これからの5日間、皆さんと刺激的な対話ができればと願っている。議会でいま扱われている、あるいは来年取り上げられるであろうさまざまな問題を考えてゆく上で、あなたの意見と提案は得がたい助けになることだろう。
今日はもっともホットな話題、いわゆるInduce Actから始めよう。
上院は法案S. 2560、通称Induce Actの審議を進めている。著作権侵害の「意図的な誘発」を違法とするものだ。この法案は主観的な基準による訴因をあらたに創りだすことで、最高裁がベータマックスで示した客観的な基準(「実質的な非侵害用途の可能性があるか否か」)を覆すか、少なくとも無効にしてしまう。コンピュータも含めたデバイスのメーカに与える効果は自明だろう:致命的な訴訟を起こされるリスクなしには、新しい多目的デバイス(ソフトウェアも含む)を市場に送りだすことができなくなってしまう。かれらは有用な新技術の市場投入を諦めるか、あらかじめ機能を制限せざるを得なくなる。コンテンツ企業が要求する特定の技術的義務付けを呑まされることさえあるかもしれない。
今年中に上院を通過して下院で審議されることになるかは疑わしいと思うものの、独立した法案あるいは修正案として、わたしが所属する下院司法委員会で取り扱うことは可能だ。このイノベーションと技術発展への重大な脅威に対する戦術を考える参考として、Induce Actは本当にベータマックス判決を骨抜きにしてしまうのか、種々のデバイスにどんな影響を与えるのか、また言論を萎縮させる(例:製品のレビュー)可能性は憲法修正一条に関わる問題となるかといった点について、皆さんの考えを聞かせてもらいたい。