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著作権ギャップ

2004/08/03 09:00
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lessig

「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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(Timothy Wu教授によるゲストBlog)

ひとつの仮説:現代の電気通信法と著作権法はしばしば同じような対象を規制するが、その規制には大きな差がある。通信規制がやや新規参入者に寛容であるのに対して、著作権法は既存のプレーヤを優遇する。この結果が、日々拡大しつつある「著作権ギャップ」だ。

あなたが情報伝達の新しい方法を武器にして市場に参入しようとするスタートアップだと仮定しよう。著作権法と通信法のどちらで規制された市場に参加したいだろうか?

米国の通信規制法の下では、新規参入者は既存の競争相手よりも比較的規制を受けることが少ない。これがIP電話サービスのVonageを成功させた――通信大手のVerizonを規制するルールはVonageには適用されない。1990年代にAOLを、2000年代にWiFiを成功させたのも同じ要因だ。心配しなければならない唯一のことは既存の通信網を所有する競争相手からのネットワーク差別の可能性だが、これもネットの中立性を求める運動とFCCのMichael Powellの警告によって監視の下におかれている。

だが、もし不運にも著作権法で規制されることになれば――著作権のあるマテリアルを流通させるより良い方法を提供したら――著作権法の構造は、通常のビジネスを続けたければ市場を占有している既存のプレイヤーからあらかじめ許しを得ることを必要にしている。インターネットラジオ、KaZaA、iTunesやその他のことを考えてみよう。

その結果が「著作権ギャップ」だ。有望で競争力のあるVoIP(インターネット電話)や電子メールの市場が生み出された一方で、インターネットテレビ、ビデオ・オン・デマンド、あるいはかつて約束されていた壮大なインターネット図書館といったものはいまだに大した進展を見せていない。この規制の格差を正当化する理由はもちろんいくつか考えられるだろう。だがわたしには、そのどれも特に説得力があるとは思えない。

[オリジナルポスト 8月1日午後1時18分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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