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ケリーについての懸念

2004/03/31 12:59
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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知人たちから、Kerry候補のキャンペーンに協力するようにという要請をちょうど30通受けとっている。これはキャンペーンの組織について何かしら良いことを意味しているに違いないとは思うものの、Kerry上院議員が国民へのメッセージを喚起してゆくことができるのかどうか、わたしはまだ疑念を抱いたままだ。

言うまでもない断り:わたしは選挙の勝ち方について何一つ知らないし、驚くほど強力な相手陣営を破る戦略を策定するためにKerryは最高の人材を集めていると信じている。

だが、Kerryがこの選挙戦における争点を定義するさまを観察しつづけていると(わたしとMoveOnなどとの相違点だ)、かれはいまだに「中央政界人の鈍感さ」を感じさせる。ひとつまたひとつと「新イニシアティブ」が、Kerryが大統領になったときに実行することのクリスマスツリーのようにきらびやかなリストが発表される。まるでClintonが一般教書演説で新しいプレゼントのリストを(何時間も何時間も)並べ続けたように。どのイニシアティブも一時の注目と一部の称賛、一部の批判を受け、そして消えてしまう。結果はせいぜい思いつきの勝利か、むしろ引き分けに近い。それでも、とプロの政治屋たちは言う。人々が気にかけるのは経済や雇用、税金、教育であり、選挙キャンペーンはそれらの問題を扱うことに専念しなければならないのだと。

そうかもしれない。そしてもちろん、Clintonが勝てた主な理由は嘘をつかなかったからだ(経済の話だよ、ばか)。

だが、この何も知らない書き手にとっては、今回の大統領選はなにか別のものに思える。Clinton/Goreの時代はひどく遠く感じられる。当時はNaderが、BushとGoreのあいだには「何の違いもない」と言えた頃だ。もちろん多くの問題について、本当の違いが明らかだったわけではない。

だがそれでも、今回の大統領選に関して、政策イニシアティブのリストで奮起させられるものがいるとは思えないのだ。わたしはいくつもの政策について意見を持っているが、だれに投票するか決めるためのチェックリストなどは持っていない。そうではなく、Deanを一時のトップに吹き上げた情熱と怒りは、もっと根本的なものに向けられていた。政府の基本的な腐敗に対してだ。バナナ・リパブリック的な、政治家へのカネという意味の腐敗ではない。基本的な誠実さについての腐敗だ。戦争に関する欺瞞であり、政権への影響力(例えばCheney副大統領と石油会社)に関する情報へのアクセス妨害であり、企業犯罪者への不当に軽い扱いであり、批判者への絶え間ないニクソン的攻撃だ。

これこそ基本的な、アップルパイ・メッセージであり、わたしが勝利に賭けたいと思うものだ。かつて信じていた――あるいは信じていたと思っていた――基本的なアメリカの価値観をわれわれは捨て去ってしまったということだ。「真実、正義、そしてアメリカ的生き方」という言葉は、「アメリカ的生き方」と「真実、正義」を区別するという意味ではない。そしてわたしは、絶えることなく繰り返されるひとつの問い――われわれは何者になってしまったのか――が、現大統領を再選しようというどんな意欲も少しずつ浸食してゆくと思っている。

あるいはまた、子供たちに焦点をあわせることだ。Bush-in-30-seconds広告キャンペーンに入賞した上位3つの作品を見てみよう。現政権の「コンサバティブな」政策の数々は、あるひとつの結果をもたらす:われわれの子供たちへの重荷だ。借金によって――ブッシュが空前の財政赤字へとわれわれを導くことで。また危険によって――「アメリカ人を殺せ」というただひとつの考えに憑かれたもう一世代の狂信者たちを作り出すことで。またわれわれの基本的な価値観の腐敗によって――日々明らかになってゆく、ふたつの断絶したアメリカという現実によって。

このようなことがDeanのメッセージだったはずだ。かれの場合はそれが他の理由で弱められていたとはいえ。これはまたEdwardsが定義した明瞭なメッセージにも近いはずだ。だが、これはいまだにKerryから伝わってくるメッセージではない。

[オリジナルポスト 3月27日午前9時41分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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