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DeCSS裁判、Andrew Bunnerについて

2003/08/29 16:24
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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 さて、パーティーの退屈させられた客のように、みなが私に話題を替えさせたがっているようだ(私が顔文字信奉者ならここにひとつ挿入したいところだが、そうではない)。よろしい、ではあなた方の話したがっている話題にしよう。

 ご存じの通り、カリフォルニア州最高裁は営業秘密に関する予備的差し止め命令は必ずしも憲法修正第1条[言論、出版の自由]に違反しないと判断した。DVDの復号を可能にするdeCSSコードの件だ。法廷の下した判断には読む価値がある。

2点、ひとつはうんざりさせられているもの、もうひとつは重要な点を。

 まずうんざりさせられている方から。Gagglesが「もし“コードは言論”なら、言論の自由は憲法で保証されているのに、なぜコードを規制できるのか」と聞いてきた。これは昔からある議論で、なぜいまだに根強く残っているのか私にはよく分からない。もちろん、コードは言論だ。だが、なぜ言論は規制できないと思うのだろう。ミッキーマウスもまた言論だ。試しにミッキーマウスの映画をディズニーの許可なく配布してみれば、何が起きるかよく分かることだろう。

 真実は、「議会はこれらの法を作ってはならない…」と定めた憲法とは無関係に、議会は(そして州も)つねに言論を規制する法律を制定してきたということだ。だから、これは言論であるというのは分析の第一歩に過ぎない。本当の問いは、規制を正当化するために政府はどのような要件を満たさねばならないのか、だ。

 次に重要な点を。法廷はいくつもの重要な事実認定をおこなった。具体的には、

「第一に、法廷はCSS技術が法の保護を受ける営業秘密であると結論する。なぜなら、その秘密を保つことにより独立した経済的価値が発生すること、またDVD CCA[DVDコピーコントール協会]がその機密性を保つために相応の努力を行ったことが認められるからである。
 第二に、[CSSを解読した]Johansenがこれらの営業秘密を取得した手段はライセンスに違反したリバース・エンジニアリングであり、よって不正な手段による営業秘密の入手であると認められる。
 第三に、Andrew Bunnerを含む被告は、DeCSSをウェブサイト上に掲載した時点で、Johansenが不正な手段により営業秘密を取得したことを知っていた、もしくは知っていたはずであると推定される。
 第四に、法廷は、CSS技術の営業秘密としての要件は、インターネット上に公開されたことによって損なわれてはいないとする主張を支持する。」

 しかし法廷はまた、下級審がこれらの点をただ認めたことは誤りであったとも(全員一致で)述べている。まさしく、これらの点の真偽について独立した判断を行うことは州地裁の義務だった。これらの事実のうちひとつでも真実でないとすれば、営業秘密法[trade secret law]による差し止め命令は認められないことになる。

[オリジナルポスト 8月26日午前10時23分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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