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CNETのDeclanに分かっていないこと(ようやく再開)

2003/07/03 22:15
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「CODE」「コモンズ」等の著書や「クリエイティブ・コモンズ」などで知られるスタンフォード大学ロースクール教授ローレンス・レッシグ氏のBlogの日本語版。著作権や特許などの知的所有権の問題やオンラインカルチャー関連のトピックスを紹介します。
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再びCNET News.comのDeclanと意見が対立するようになって安心している。規制と無規制の2つしかない単純な世界に住む彼は、マイクロソフトの行動は首尾一貫していないと考えている。マイクロソフトはさまざまな種類の規制に反対してきた――私からすれば、彼らの議論は正しいこともあり間違っていることもあった。だが、マイクロソフトが今度は別の種類の規制を求めてFCC(連邦通信委員会)にロビー活動をつづけていることを知ったDeclanは仰天している。さあ大変だ。

問題はマイクロソフトではなくDeclanに、彼の頭の中を支配している単純主義にある。本気ですべての規制に反対するものなど誰もいない。本気ですべての規制を支持するものも誰もいない。本気で議論する価値のある唯一の問題は、個々の規制それぞれに意義があるかどうかだ。

私の見方からすれば、いまマイクロソフトが支持している種類の規制には大きな意義がある。マイクロソフトがFCCの公聴会で説明したように、ケーブルテレビ企業は彼らの所有するネットワーク上でどんなアプリケーションが使用可能か決める権利を主張し始めている。マイクロソフトはXbox Live!を展開しようとしてこの問題に直面した。Tim Wuはこの種のコントロールについて他の例を示している。

Declanは「心配無用。あきらかな差別が行われてる十分な証拠はどこにもないんだから――(いまのところは)。」という声をいくつも引用する。

しかし議論のこの部分で、私はこう確信させられた。Declanはワシントンで長い時間を過ごしすぎていて、コンピュータサイエンスという彼のルーツに立ち返るべきだと。ここでの問題は“規制か無規制か”ではない:問題は、エンド・ツー・エンドのアーキテクチャがインターネットで生き残ることができるかどうかだ。

もしネットワークの所有者たちがどの利用方法またはコンテンツがインターネットを利用できるか決定できるとすれば、われわれの知るインターネットは消滅する。
もちろん、ネットワークそのものは残るだろう。それをケーブルネットワークと呼ぶにしろ何と呼ぶにしろ、それは既にSaltzer、Clark、Reedが構想した意味の「インターネット」ではない。

もっと重要な、そして現在ワシントンを支配している無思考を完全に否定する事実がある:インターネットの未来がそうなるかもしれないという可能性そのものが、今この瞬間に行われる投資に影響を及ぼすのだ。

問題は明らかだ(D.C.の空気を呼吸しているものたち以外には):インターネット技術に対する投資は、3から5年先の予測に基づいて今日行われる。もしケーブル会社がどんなアプリケーションとコンテンツがそのネットワークを利用できるか決定することを許されれば、イノベーションを起こすコストはたった今増加するのだ。もしXboxのような技術を所有する誰もが、インターネットを利用するために許可をとる必要があるとしたら、誰もが認識すべき事はこうだ。マイクロソフト――そして同様の資金と権力をもつ企業――のみがネットを利用する許可を得ることができるようになる。

もしかすると、DeclanやCatoのようなタイプにはこれでも問題ないのかもしれない。結局、彼らが追求しているのは“あらゆる規制の撤廃”なのだから。そう、“あらゆる規制”の。

こいつら一体どこの星から来たんだろう?

[オリジナルポスト 7月02日午前10時12分]
※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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