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SNSにおける中年男性たちの諍いから老害に思いをはせる雑記

2017/02/15 09:30
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プロフィール

クロサカタツヤ / KUROSAKA, Tatsuya

インターネットや通信、放送サービスが大きく変容する中、産業、政策、技術開発等の最新動向や、情報通信サービスと社会の関係性を考える上での「新たな視点」を、さまざまな分野でコンサルティング活動をしているクロサカタツヤ氏がお届けします。
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SNSでは、いわゆるアルファな方々による「内紛」が起きているようですね。

主戦場はツイッターのようですが、facebookでも「シンパ工作」のようなことが起きています。なのでネットの世事に疎い私の視界にも、否応なしに入ってきます。

当事者たちには存じ上げる方も多く、同世代でもあるので、多少気にはなります。ただ、個人的にはほとんど心配していません。もともといがみ合っていた同士なので、ある意味で「ケンカするほど仲良し」なのでしょう。

また、皆さんいずれもネット芸人なので、耳目を集めて商機につなげるという回路を持っている。それが、世間からの広い支持を得る方向なのか、広い支持は失いつつも一部の「信徒」がカルト化していく方向なのかは、人それぞれですが、何にせよ「諍いをメシウマにする」方法を知っている方々です。

論争そのものについては、断片的に拝読する限りですが、昔のテレビ番組になぞらえるなら、「ドキッ!男だらけの水掛け論」という印象です。一方は以前の経歴や物言いについて攻撃し、それを受ける側は守秘義務で委細を開示できないという。

前者の気持ちも分かりますが、しかしそれは以前から指摘されていたことでもあり、少なくとも私個人は「何をいまさら」感があります。一方後者も「そもそも委細を言えないならそれをほのめかした方が負け」というあたりで、抗弁に無理がある。そしておそらくは、互いが互いの手の内を分かっている。

だからこそ「水掛け論」であり「内紛」であって、つまり付き合うだけ馬鹿馬鹿しく思えるわけです。ニッポンのインターネットは本日も晴天なり。

一方、こうした「過飽和状態からの分裂」は、たとえば論壇誌が辿った末路と似通っているように思えます。舞台がSNS、役者が個人に変わっただけで、歴史が繰り返されているのではないでしょうか。

そして仮にそうであるならば、末路は「みんな老害になっていく」ということでしょうか。不惑を過ぎてなお惑いまくっているオッサンたちが、罵り合い、陰口を叩き、相手を腐する。そんな醜態さえも可視化するSNSとは、なんと残酷な装置なのでしょう。

あまつさえ、そうした醜態さえも商材にしつつ、最近流行っている言葉を借りれば「みんなで平等に貧しくなっていった」論壇誌と、これまた何ら変わらないなと、そんな印象が拭えません。

ただ、読み手の側からすれば、こうした諍いは、もう食傷もいいところでしょう。ならば、そもそも「論壇誌」が自分たちにとって必要なのかを考え直す、いい機会になりそうです。

アルファな方々の物言いに限らず、あらゆるものは、自分の生活に必要がないと思えば捨て去ればいいし、何か役に立つことがあればそれだけ拾えばいい。読者には読者の生活があって、論壇誌と共に衰退する必要はない。

ある意味でそれだけのことですが、じゃあなんでこんな雑文をしたためたのかといえば、結局ぼくらの世代はニッポンのインターネットをかつての論壇誌みたいなものにしかできなかったのかなと、自分も含めてちょっと情けなく思ったからです。

まあ、現実をぶっちゃけてしまうと、実はそんなネット論壇みたいなものは、それこそ雑誌業界における論壇誌くらい、ネットの中では小さな存在に過ぎないんですよね。フォロワーやRTやいいねの数という意味では、タレントさんや芸人さんが「ウェーイ」ってやってるのに比べると、鼻糞みたいなものです。だからすべては過剰な自意識に基づく滑稽な杞憂なのかもしれません。

ただ一つ、今回の諍いから私が教訓を得るとしたら、せめて老害と石を投げられないよう、お互いいい年の取り方をしたいものだと、そんなふうに感じました。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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