このところ「再掲」が連続してしまいスミマセン。手抜きってわけじゃ…いや手抜きですよね、ハハハ。でもfacebook先生が「あんた2年前にこれ書いてるよ」って教えてくれたもので、つい。
本件も結局お仕事としては拡大気味に続いてしまっておりまして、先日も日本スポーツ振興センター(JSC)から、改めて「がんばりまーす」というお手紙(リンク)を頂戴したところです。
もちろん、混迷を深め続けているのはご案内の通りで、ぼくも一度総括しなければ…と思っていますが、前回の再掲記事(リンク)の前口上にある通り、このところ繁忙が過ぎてしまい、なかなか書く時間を取れずにいます。
でも、ぼく自身の思いや願いは、2年前に書いたこの記事から一ミリも動いていません。2020年東京オリンピック・パラリンピックが成功するといいなと、改めて思っています
そして事ここに及んでは、今回の新国立競技場の騒動を糧に、日本における土木建築をはじめとした「社会インフラの作り方」を根本から考え直す契機にできないものだろうかと、そんなことを考えながら、関係各位とお話をさせていただいています。
文字は一字一句変えておりませんが、オリジナルは、こちら(リンク)をご覧ください。
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2020年のオリンピック・パラリンピックの開催地が、東京に決まりました。おめでとうございます。
実は昨年から、独立行政法人日本スポーツ振興センターが設置した、国立競技場将来構想ワーキンググループ・施設利活用(スポーツ)グループという委員会の、委員を拝命しております。2022年FIFAワールドカップ招致委員会で、ICTコンサルタントとして活動していた経験を評価いただいたのだと思います。
http://www.jpnsport.go.jp/newstadium/
今回の招致活動に尽力された、鈴木寛前参議院議員も、委員のお一人です。東京に決まったのであれば、なおのこと鈴木さんに議員でいていただきたかったと、改めて思います。もちろん新しいお立場でも、引き続きご活躍いただくのは間違いないと思われますが。
そんな事情もあり、様々な影響を考慮して、これまでオリンピック招致関連の物言いはやや遠慮しておりましたが、こうなってしまうとあまり(というかまったく)他人事ではないので、引き続きお手伝いできればと考えています。
新国立競技場を含めた周辺地域では、招致に成功したオリンピックが大きな目玉となることは間違いありませんが、その前にも2019年にはラグビーのワールドカップ等も予定されています。相当大急ぎで、いろいろな準備が必要です。そしてそれは、オリンピック・パラリンピック関連に限った話ではありません。
結果的に東京が選ばれたものの、直前になって「福島第一の汚染水の問題が相当深刻な影響を及ぼしている」というのが、招致活動の実態だったようです。実際に容易ならざる状況でもある以上、この問題が、日本人が考えている以上に、センシティブであり、注目を集め続けていることを、我々自身が思い至らせなければならないでしょう。
そして福島に限らず、被災地の復旧・復興は、進捗にばらつきが出始めるなど、新たな局面を迎えています。忘れたふりをしている(したい)のは我々日本人(特に東京圏に暮らす人たち)だけかもしれません。あと7年の間にどこまでできるかが問われることになった以上、むしろ今回の開催決定は「忘れたふりをするな」と世界から言われているようにも思えます。
また、日本の中で東京だけ開発が加速していいのか、という問題もあります。オリンピック・パラリンピックによってもたらされる様々な恩恵を、日本全体で享受できるような、新たな知恵が必要です。そうでなければ、オリンピック・パラリンピックが、「日本社会の地域格差を決定的なものにした」ということになってしまいます。
それでも、2020年という「近すぎず、遠すぎず」という目標を、社会全体で共有できることには、大きな意義があります。私がこの分野をお手伝いするのは、IT/ICTがスポーツをどうサポートできるのか、という課題への回答を期待されてのことですが、通信技術や映像技術はもちろん、様々な分野にとってみても「いいゴール」です。
あとはこれをきっかけに、東アジアの安定が進めばいいんですが…。なにしろ総会直前に韓国政府が「福島周辺8県の水産物輸入の全面禁止」を打ち出すような、そんな状況です。こればかりは難しいかとは思いますが、それでも何か前向きなチャレンジができるといいなと、思っております。
さておき、招致活動に関わられた皆様、まずはおつかれさまでした。いいオリンピック・パラリンピックにしたいですね。