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カレログとプライバシー

2011/08/31 22:30
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プロフィール

クロサカタツヤ / KUROSAKA, Tatsuya

インターネットや通信、放送サービスが大きく変容する中、産業、政策、技術開発等の最新動向や、情報通信サービスと社会の関係性を考える上での「新たな視点」を、さまざまな分野でコンサルティング活動をしているクロサカタツヤ氏がお届けします。
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カレログについて一言。説明はこのあたりを参考に。引用するとこんな感じ。

「彼氏追跡アプリ「カレログ」にネットで賛否 対策アプリまで登場」
http://news.nicovideo.jp/watch/nw107994

カレログとは、公式サイトによると「(彼氏のスマートフォンに)インストールしておけば、彼氏の現在のGPS位置情報を常にチェックすることが可能」というサービスだ。また、居場所だけでなく、「電源が切れちゃった(から連絡できなかった)」と言い訳されないように「バッテリー残量もわかる」という。さらに、プラチナ会員(有料)になると、「彼氏の携帯電話の通話記録まで、リアルタイムに入手可能」や「インストールしたアプリも丸わかり」といったオプションも付く。「サービス利用はバックグランド操作で行うから、どのタイミングで情報取得しているかは彼氏の端末では一切わかりません」という徹底ぶりだ。


まだ試しておらず、あくまで報道されている限りの判断だが、プライバシー侵害として民事訴訟の対象となる可能性が高い。過去の係争でも、物理的な位置を追いかける「追尾」はプライバシー侵害を認定される判例が少なくない。おそらくこれだけでアウトといえるので、同サービスを利用しようとする人は注意が必要だろう。
 
一方で我が国の法制度にはプライバシーという概念が規定されていない。先に述べた判例も、民法第709条(不法行為)に関する係争がその中心である。そして同法はプライバシーを規定したものではなく、他のどの法律を探しても、プライバシー権を規定したものはない。憲法上も、第13条によって保障されると解釈されるが、あくまで法解釈に過ぎない。ゆえの民事訴訟でもある。
 
このあたり、スマートフォンという〈ケータイの姿をしたネットPC〉の爆発的な普及によって、私たちが看過してきた様々な問題に、半ば強制的に光が当てられる可能性があると感じている。本件はあくまでその一例に過ぎず、今後こうした問題はPCネットの世界を巻き込みながら、大きな問題となっていくだろう。
 
折しも国民IDの議論が進む中、プロ筋はそうした目線で、本件を眺めておくべきだと思う次第である。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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