お使いのブラウザは最新版ではありません。最新のブラウザでご覧ください。

CNET Japan ブログ

2022年FIFAワールドカップ招致の決戦を前に

2010/12/01 15:17
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

プロフィール

クロサカタツヤ / KUROSAKA, Tatsuya

インターネットや通信、放送サービスが大きく変容する中、産業、政策、技術開発等の最新動向や、情報通信サービスと社会の関係性を考える上での「新たな視点」を、さまざまな分野でコンサルティング活動をしているクロサカタツヤ氏がお届けします。
ブログ管理

最近のエントリー

2022年FIFAワールドカップの開催地決定に向けた最終プレゼンテーションが、あと11時間後にはじまるので、一言。
 
以前も書いたが、私はこのプロジェクトのコンセプト作成を、昨年の夏頃からお手伝いしてきた。もちろん、私一人でコンセプトを作りきったということではまったくない。原案としてあった最初の種が骨格として正しいかをチームで吟味し、そこに肉を付けていき、肉の付いた骨を改めて整復する、という仕事を、末席で手伝った。
 
その結果出来上がったコンセプトは、一見するとかなり「テッキー」な印象を与えるかもしれない。フルコート3Dビジョン(等身大の裸眼立体映像配信)、フリービューポイントビジョン(視聴者が自由に視点を切り替えられる映像技術)、FIFAハイパーアプリ(ガジェットによる自動翻訳等のサービスの提供)、等。
 
ただ、最終プレゼンテーションの様子を見て、私たちのチームがこのコンセプトに込めた思いが、きちんと表現できていることを確認した。それは、すべては世界のフットボールの未来(を支える次世代の子どもたち)のために日本として何が貢献できるのか、ということである。
 
他国の招致コンセプトを眺めていると、「2022年大会をどううまく(そつなく)開催するか」という提案に焦点が絞られているようである。2010年南ア大会、2014年ブラジル大会と、新興国でのチャレンジングな開催が続く中、これは確かに重要な視点である。日本ももちろん、2002年大会の開催実績を踏まえ、インフラや社会環境が優れて高いレベルにあることは、今年の夏に行われたインスペクションでも十分アピールしてきた。
 
その上で、21世紀に入って今日現在で10年、2022年では20年以上が経っていることを考えると、21世紀におけるワールドカップの役割や、それに見合ったフォーマットを、そろそろ考えなければいけないのではないか。そしてその時、その大会を享受できる自分たちだけが楽しめればいいのか、むしろそれをレバレッジにして、次の世代、あるいはまだフットボールを知らない世界に、その楽しさを伝えることこそが、この競技の未来、そしてそれを支えるビジネスの発展に、つながるのではないか。
 
そんなことを考えて、技術を含めた様々なピースを、このチームは一つずつ丁寧にはめてきた。そうしたコンセプトと、学界、産業界、そして日本が誇る技術を支えるエンジニアの方々とを結びつけるお手伝いができて、私としてもとても幸せである。末席に過ぎないが、私自身の人生の中でもトップ5に入る重要な仕事となった。
 
最後に、生々しい投票の話に軽く触れておくと、すでに報道されているように、今回の招致を巡り水面下では様々な駆け引きが行われた。しかし日本の招致活動は一貫してクリーンな姿勢を維持してきたことが、ここにきて逆に奏功しているような印象である。油断は禁物なれど、悲観することはまったくないし、私たちチーム一同は、今回の招致活動全般の成果に自信を持っている。
 
結果はまもなく発表される。どうか最後までご支援をいただきたい。いや、もし日本に決まったら、そこからが本番である。実は2022年に向けた準備の時間は、もう10年もないのだ。どうか引き続きご支援をいただければ幸いです。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
運営事務局に問題を報告

最新ブログエントリー