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麗しのWi-Fi

2009/11/10 11:13
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プロフィール

クロサカタツヤ / KUROSAKA, Tatsuya

インターネットや通信、放送サービスが大きく変容する中、産業、政策、技術開発等の最新動向や、情報通信サービスと社会の関係性を考える上での「新たな視点」を、さまざまな分野でコンサルティング活動をしているクロサカタツヤ氏がお届けします。
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我らが愛すべきソフトバンクモバイル(以下SBM)が、ワールドシリーズのヒデキ・マツイにも比肩するくらいの大ホームランを、久々にかっ飛ばしてくれた。普段は脊髄反射を強く戒めている私だが、これは速攻でツッコミを入れざるを得ない。
 
まず事実関係から。SBM公式twitterによると、今朝開催された(というかまだやってるのかな)新製品発表会で、孫正義社長が、

次の進化は「ケータイWi-Fi」ですっ!

力強く宣言したそうである。ちなみにtweetの引用は、著作権上の引用ルール上なかなか取扱いが難しいのだが、この場合は落としようがないので全文引用。
 
この霊験あらたかな孫正義社長による有難いお告げをもう少し説明すると、これからSBMの端末やサービスは、3G回線ではなくWi-Fi(公衆無線LAN等)を使ってほしい、というのが論旨のようである。すでにWi-Fiに対応した端末ラインナップも取り揃えているとのこと。
 
このご神託を聞いた瞬間、桂三枝師匠のように力強く椅子から転げ落ちた人は、おそらく溜池山王、飯田橋、虎ノ門近辺に、それぞれ多数存在するはずだ。実際、すでに何人かからは同様の報告を受けており、おそらく松代の地震計は各方面で異変を感じ取っているであろう。なんたる破壊力。サーヤもびっくり。
 
もちろん、真面目に考えれば、これはこれで一つの見識ではある。フェムトセル、マイクロセル、コグニティブ無線等、技術面だけでもいろいろなキーワードが想起される。通信キャリアの事業戦略としては、どれも看過できない動向ばかりである。
 
またWi-Fi(特に802.11b)がデファクトスタンダード化した通信インターフェースであり、これをどう位置づけるかが通信サービスの観点からも重要なのは間違いない。実際、こうした経済合理性があったからこそ、端末ベンダー各社は大したコスト負担や技術開発を要せずにWi-Fi対応が可能になったのは間違いなかろう。じゃなかったら、あれだけiPhoneの販売テコ入れでSBMにコケにされたシャープが、対応してくれるわけないし。
 
しかし、そうした理性的な議論をすべて吹っ飛ばし、情報通信セクターに携わるほとんどの人(同社と利害が一致している一部の金融機関や事業者やジャーナリストを除く)を、桂三枝状態にしてしまう。正しく孫正義社長およびSBMの高い人徳の成せる技といえよう。いや人じゃないから社徳か。まあでも法人というくらいだから人徳でいいのか。とかとか。
 
一方、この思し召しを「あーやっぱSBMは、次世代インフラはおろか、現業である3G増強の投資余力も、完全にゼロなのね」と受け取ってしまう金融やテレコムの関係者、あるいは「おいお前、電波免許を何と心得る、そもそもお前あれだけ周波数欲しがってたじゃねえか」と受け取ってしまう霞ヶ関関係者は、私を筆頭に猛省すべきである。何を猛省すべきかはよく分かんないけど。
 
そんなわけで、スタバでもようやくWiFi整備が進みつつあるようだし、ジャパンはこれからWi-Fiネーションになるわけで、SBM先生の次回作にどうぞご期待ください…あ、スタバのWi-FiはSBグループじゃなくてNTTが提供するんだった、これは失礼。

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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