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スティーブ・ジョブズからの贈り物

2011/10/09 22:35
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プロフィール

寺本由美子

本名とタイトルのペンネームが異なっているのはご愛敬(話せば長~い物語あり)。IT系の話題からゲームのレビューまで、自由気ままに発信します。iPadやiPhoneなど、大好きな電脳小物についても熱く語りたいですね。Twitterにも出没中。ブログへのコメントも、@kirifue へどうぞ。
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Steve Jobsがこの世を去りました。

……本当に淋しくてたまりません。心にポッカリと穴が空いてしまったようです。この悲しみを乗り越えられたとしても、人生の楽しみの半分以上が失われてしまった気がします。
Steve JobsなきAppleは、私達にあのドキドキやワクワクを与え続けてくれるのでしょうか……。

MacBook pro, iPad, iPhone4

 

Macintoshとの出会い

Appleの信者となったきっかけは会社の同僚(と言っても、先月会社が倒産したので、もう会う機会は無いかもしれません)。同い歳である彼(心の中では「師匠」と呼ぶ)は、Macとはどんなマシンなのか、Macで何ができるのか、実に熱く語ってくれました。初めてMacに触れたときの感動は今も忘れません。会社で購入したMacintosh SE/30だったと思います。マウスをクリクリ動かすだけで胸が高鳴りました。いかにも事務的なMS-DOSマシンには無い「遊び心」を至る所に感じたからです。愛くるしいハッピーマックのアイコンは私の心を鷲づかみにしたのです。

一時期、経営難で登場した「Macintosh互換機」は当時こそ選択肢が増えてありがたいという気持ちが強かったのですが、これはあるまじき姿であったと言わざるを得ません。Appleの哲学と美学はまさにハードとソフトの融合から生まれていたと悟ったのは、Jobs復帰後のことです。すべての条件が揃ってこそ、望みうる最高の製品が生まれ得るのだと。そして、そこにクラウドが加わるのは当然の成り行きでした。

LC630, Power Macintosh7300満を持して購入したMacintoshはLC630。TVチューナーを搭載し、お得感があるコンシューマ向けのMacでした。まだ幼かった娘は『キッドピクス』や『ThinkinThings』で夢中になって遊びました。現在使用しているMacBook Proには余計なアプリはあまり入れてないのですが、昔はいろいろなフリーソフトを探してきてはインストールしていたものです。専門誌「MACPOWER」「Mac Fan」、今はもう無き「MacUser」は初心者の私にとって、良き指導者でした。

1996年に「Foggy Magazine」というささやかな個人ホームページを開き、「マック・カルト・クラブ」というコーナーを作りました。名古屋発の隔月刊誌『まっくふれんど』という雑誌にコラムを連載していたのもこの頃です(どちらも今はもうありませんが)。身も心もすっかり「Apple信者」になりきっていました。仕事では、WindowsやUNIXをメインマシンとして駆使していたにもかかわらずです。

それから15年あまり、途中やむを得ずWindowsマシンを購入したこともあったけれど、心はいつもAppleの、いえ、Steve Jobsの虜でした。iPod、iPhone、iPadと、次から次へと心惹かれるガジェットが登場し、その思いはますます強まる一方です。Jobsを失った今でも、その「魂」を受け継ぐAppleが存在する限りは。

 

Steve Jobsからの贈り物

AppleはSteve Jobsの類い希な情熱と信念によって導かれてきました。それは決して儲けるためではなく、人々の生活をより豊かにするべく全身全霊をかけて行われたことです。もちろん、幾度か資金難に陥り、職を追われて敗北を喫した経験は「ひどく苦い薬」としてビジネス面に活かされているのだろうとは思います。ですが、金儲けを優先すると大きな目標を見失うのです。イノベーションはお金で起こせるものではないのですから。

彼はただ人が欲するものを作っていたわけではありません。それではWindowsマシンやネットブックと同じになってしまいます。この機能が足りない、こんな見方ができると便利というような継ぎはぎの技術の集合体ではなく、実際に目にして手に取らなければ理解できないような全く新しい概念をデザインすることに成功したのです。iPhoneを初めて見たとき、これこそが私達が望んでいたスマートフォンだと感じた方も多いのではないでしょうか。そんな魔法のような製品を私達に与えてくれました。

Jobsの思想と業績は、あらゆる所に影響を及ぼしています。もし彼がいなかったら、Androidやタブレットは今の形にはならず、音楽配信システムはどれも鳴かず飛ばずだったでしょう。もちろんMacも無いのだから、PCがどのように進化していたのか想像すらつきませんし、想像したくもありません。

もし彼が今後10年生き続けたなら、もっと多くの奇跡が起こっていたかもしれません。けれども、既に私達はSteve Jobs自身の人となりや彼が成した多くのことを見聞きし学んできました。その考え方や生き方そのものが私達に与えた衝撃や感動をもはや忘れることはできないのです。そう、彼は私達の心の中に永遠に生き続けています。

Jobsの死が伝えられた翌日、たまたま前会社の片付けがあって出かけました。我が師匠の落ち込みようは凄まじく、起きがけにiPadでその事実を知った彼は、iPadに保存してあるSteve Jobsの「キーノートスピーチ」を見返したのだそうです(全部のスピーチを入れているとのこと)。「プレゼンでの、あのジョブズの絶妙な間の取り方は、製品を知り尽くしているからこそできることだな」としみじみ語っていました。自信を持って送り出したすべての製品を、Jobsはこよなく愛していたのでしょう。でも、決してそれで満足することなく、日々もっと良いものを、出来うる限りの最高のものを目指していたのです。

ハングリーであれ、愚かであれ

この有名なスタンフォード大学卒業式での祝辞の結びの言葉を、私は今噛みしめています。一時的にでもフリーな身分となり、これまでの道のりを振り返りつつこれからの生き方を模索している時期に、再びこの言葉に巡り会えたことは偶然ではないように感じるのです。

ありがとう、ジョブズ。
これからもAppleと共に、そして、あなたと共に生きていくよ。

 

スティーブ・ジョブス 伝説のスピーチ 1/2
スティーブ・ジョブス 伝説のスピーチ 2/2

 

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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