元日の深夜0:45からフジテレビで放送された「カワズ君の検索生活」、ご覧になった方もいらっしゃると思います。私はブログを書きながら観てました。内容はずばり「『カワズ君の検索生活』で始まった2008年」。特番の内容は、「ネットで話題の動画」「ネット上の(秘)ウワサを検証!」「番組スタッフの片想いを何とかしたい!」「泣ける2ちゃんねる」の4本立て。
なかでも印象的だったのは「ネット上の(秘)ウワサを検証!」で「鈴木史朗はバイオハザードが上手い」の噂を、実際にご本人に確かめる企画。元TBSアナウンサーの鈴木史朗氏と言えばかなりお堅いイメージですが、トヨタ アルテッツァ ジータを乗り回すところなど、かなりアクティブな方とお見受けしました。以前テレビで「ハンドルを握ると性格が変わる」というような発言をなさっていたような覚えがあります(間違っていたらご指摘ください)。しかしながら、コアなゲーマーだとは知りませんでした。
GAME CUBEの「バイオハザード」、ゲーマーでない私は購入したはいいものの、コントローラの操作が難しく(体の方向を変えてから前に進む)、早々と挫折しました。「バイオハザード4」ではコントローラの操作性は改善されましたが、難易度の高さは変わらず。上級者向けゲームとされているのも当然でしょう。結局「バイオハザード4」は買わずじまいでした。
その「バイオハザード4」の「プロフェッショナル」を5回クリアされているとのこと。プロフェッショナルと言えば3回殴られたら死んでしまう程のシビアさ。まさにピリオドの向こう側の世界です。
放送では、クリアするとできるようになる最高難易度のオプションゲームに挑戦されました。そのプレイには娘も私も興味津々(息子はダウンしてました)。3分の間にいかに多くの敵を倒すかが目標となっています。鈴木氏はクリア時間内に、6万点〜9万点もの得点を叩き出されるそうです。フツーの人が2000点〜3000点くらいらしいので、そのすごさが点数でもお分かり頂けると思います。
ウェスカーを自在に操る鈴木氏。冷静に戦況を分析しつつ、プレイしていきます。
「まず、ここで襲ってくる連中を焼きます」
「焼いたあと手榴弾で一応ぶっ殺しときます」
ゲームがゲームなので、発言内容が過激なのは仕方ないかも。
ラストシーンではさすがに興奮なさっているご様子で、見ている側もいやが上にも緊張感が高まります。
「あぁ! 来た!」
「くっそー、この野郎!」
「なんだ? ちきしょう」
「これでも食らえ!えぇい!」
ウェスカー(鈴木氏)、かっこよす!
ラスボスに相対する鈴木氏。
「こんなの相手にしてられないな」
「あと(弾が)3発しかないのに、これどうすんだ?」
とぼやきつつも、焼夷弾を使い弱ったところをライフルで狙撃。見事に脊髄を射抜きます。
「おりゃ! やった!」
点数は驚異の93,150点。この瞬間の生き生きとした表情がたまりませんって。
「人生っていうのは1つの出来事を小さい事を達成していく事によって、人間って成長するわけですよね」
「ですから僕はゲームを悪く言う人もいますけれども、辛抱する心、恐怖に耐える心、苦痛に耐える心をゲームが与えてくれる」
ゲームを心から愛す熱き魂の持ち主である鈴木氏は「ゲーム悪者説」をきっぱりと否定されました。溜飲が下がる思いです。
「あなたにとって『バイオ』とは?」の問いに、
「私の定年後の素晴らしいプレジャー(楽しみ)、宝物でありプレゼントですね」
よくぞおっしゃいました。仕事から開放される定年後こそ、ゲームを始める格好のチャンスです。何もやる事が無くなることほど怖ろしいことはありませんから。老後の選択肢の一つとして、ゲームはもっと認知されるべきだと思います。
老人ホームでリハビリのためにWiiを使ったり、脳梗塞患者の回復にも役立っているという話もちらほらと聞きますが、それは人から与えられたゲーム機です。まあ、そういう機会があってゲームを始める方も中にはいらっしゃると思いますし、日本の施設でもどんどん活用されるべきではありますが、自ら進んでゲームにのめり込む年配の方が増えているというのも確かなようです。元々ありとあらゆる楽しみ方が考えられているゲームですから、当り前の話かもしれません。
世代交代が進むにつれ、多種多様な趣味が生まれそう..いえ、生まれるのではなく、ゲームなんてものは老人の娯楽の一つに過ぎない、という時代が必ず訪れるでしょう(ここで言う「過ぎない」はそれ程普及しているという意味)。同じく、シルバーゲーマーである加山雄三氏の、Wii「バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ」ハードモード完全クリア達成という噂(2ch)も小耳に挟みました。古くからのゲーマーでいらっしゃいますが、そのゲームに対する情熱は今も変わらないようです。加山氏にとって「バイオハザード」は、数ある他の趣味(船舶、鉄道模型、スポーツなど)に決して引けを取らないものだと思います。
老人の人口は増え続けてますから、ユーザーにおける老人の比率も大きくなってきます。老人向けゲームなんてのも今後考案され発売されるに違いありません。しかし「難易度の高いゲームや難解なゲームこそ、人生経験を積んだシルバー世代が真摯に取り組む価値があるゲームだ」という理論も同時に成立する気がします。
その先駆者である鈴木史朗氏、加山雄三氏に、謹んで敬意を表したいと思います。
「若さ」の秘訣は「ゲーム」にあり。
INSIDE FOR NINTENDO 2007/11/06
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ITmedia News 2007/12/10
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