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「禁じられたゲーム」環境で子供はマトモに育つか?

2007/12/09 02:29
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プロフィール

寺本由美子

本名とタイトルのペンネームが異なっているのはご愛敬(話せば長~い物語あり)。IT系の話題からゲームのレビューまで、自由気ままに発信します。iPadやiPhoneなど、大好きな電脳小物についても熱く語りたいですね。Twitterにも出没中。ブログへのコメントも、@kirifue へどうぞ。
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YOMIURI ONLINEの「発言小町」というコーナーで「ゲーム禁止の家庭の子、その後は?」というトピが上がっています。

親戚にテレビを見せない、テレビゲームをさせない、お菓子を与えないという方針の家庭があります。
子どもは小学生の男の子です。
その子は、よその家では夢中になってテレビを見て、ゲームをやって、お菓子も食べています。
そういう方針でお子さんを育てた方にお聞きしてみたいのですが、
親に反発などをしだす、小学校高学年や中学生くらいになっても
そういうのを親も子どもも守ってましたか?
また、その年頃にはどういう遊びをしていたのですか?
やっぱり想像力が豊かな子に育ちましたか?
その家庭のやり方に口出しをする気は一切ないのですが、
大きくなったとき、懐かしのアニメの話しやお菓子などの話しに入れないだろうなあと思いました。

ものすごい反響で、特に子供の頃にファミコンが流行っていた世代の方のレスが多いようです。ご自身の体験とか家族や知人を見ての意見は、大きく2つに分かれていました。

代表的な肯定的意見

・特にテレビが観たいとかゲームをしたいと思わなかった。
・お菓子がそれほど好きではなかった。
・友達と話が合わないということはない。
 あるいは、そんな機会は少ない、気にならない。
・本や音楽に親しんだり、スポーツをする時間が持てた。
 得意になった、あるいは、趣味になった。
・ゲーム以外の室内遊びや外遊びができた。
・親と一緒に様々なことを体験し、コミュニケーションがとれた。
・勉強する習慣がつき(または努力しなくても)成績が良かった。
・想像力が豊か、センスがいい、レベルが高い大人になった。
・親に感謝している。

代表的な否定的意見

・友達の家庭と違うので、悲しかった。
・友達と話が合わなくて、つまらなかった。
・隠れて(よその家で)がっついてお菓子を食べた。
・隠れて(よその家で)夢中になってゲームをした。
・大人になって、反動で依存症、オタクになった。
・執着心がすごく、大人買いするようになった。
・大きくなって親に反抗した、親と断絶した。
・親を恨んでいる。
・協調性がなくなった、心の病気になった。

どちらのご意見も実際の体験や経験に基づいているので、間違っているわけではありません。意見が分かれる要因は、そのお子さんの性格とか生活環境によります。そして、最も大事なのが、子供に接する親のあり方だと思います。

子供の性格や性質

テレビ・ゲーム・お菓子といったものにあまり興味がないようなら、禁止しても大丈夫です。逆に、そういったものに執着があり、隠れてやったり食べたりするようなら、絶対に禁止してはいけないと思います。後で反動が来てかえって本人のためにならなかったり、その事実を知った家族が傷ついたりします。憧れや妬みといった思いやモノに対する執着はいつまでも澱のように心に溜まり、親さえも憎む原因となり得ます。

生活環境

元々テレビを観ない、ゲームをしない家庭で、周りの人や友達も興味がないようなら、自然とその環境に馴染むかもしれません。しかし、親しい友達が皆ゲームをやっているとか、テレビの話題が多かったりすると、疎外感を感じたり羨ましく思うこともあるでしょう。今は昔と違い、ほとんどの子供にとってゲームは日常生活の一部となっています。こんな時代ですから、全くの禁止という行為に無理があるのは確かです。

禁止/制限する対象

教育の妨げになると思い込み、何もかも禁止するのは間違いです。人間はいろいろな体験を通して多くのことを学んでいきます。良くも悪くもそういったカルチャーに触れる機会をみすみす逃しているのですから。もし、猥雑なものに子供を晒すのが不安なら、テレビ番組やゲームを選別して与えることもできます。アニメやバラエティにも教育に配慮した番組がありますし、ゲームをきっかけに歴史に興味を持ったり、IT機器に違和感なく接する土台ができるといった効用があるでしょう。パズルゲームは頭の体操になりますし、それこそNINTENDO DSでは学習ソフトやそれに準ずるものもたくさん出ています。

2006年の夏、私は「18禁ゲームの波紋」の最終話で、CESAのサイト「ゲーム研究データインデックス」を紹介しました。今でもこのときの考え方と変わっていません。

中でも、「テレビゲームのちょっといいおはなし」(PDF)の「テレビゲームと子どもたちの今、未来への提言」は、とても分かりやすくまとめられている。ゲームが子供に悪影響ばかり与えているのではないかと悩んでいるお母さんにこそ、読んでほしいと思う。

また、お菓子に至っては、禁止する意味がよく分かりません。体質的な問題なら仕方ありませんが、何となく体に悪そうとか自然派志向だからとかいった理由は親の都合でしかありません。一度覚えた味、「おいしい」という感覚は忘れがたいものです(もちろん、おいしくなければ与える必要もありませんが)。回数や量を取り決めることで、無理な我慢を強いることなく制限できると思います。

親と子の信頼関係

親はただやみくもにテレビやゲームを禁止するのではなく、何故だめなのかを納得させることが肝要です。それでもテレビを観たい、ゲームをやりたいと言うのなら、時間を決めればよいと思います。子供の人権を無視した押し付けがましい教育は逆効果です。

また、禁止した場合は、その分の時間を親と子のコミュニケーションの時間に当てたり、共同作業や共通体験に費やすのがいいようです。それによって信頼関係が強まり、親に感謝する気持ちが芽生えます。他に興味が持てそうなことを一緒に探したり、学習や趣味を応援するというのもいい感じです(強制はほどほどに)。禁止はするわ、楽しみは無いわ、親は厳しすぎるわでは子供がかわいそうです。いつも親のご機嫌を伺い、その場を取り繕うようなみみっちい性格に育ってしまうかもしれません。

我が家では..

さて、我が家を振り返ってみましょう。禁止事項はほとんどないので、実にノビノビと育っております。オタクなのは親の影響もあるのでしかたないでしょう。というか、私自身に「オタクは悪い」という考え方が皆無ですし。何かにこだわるってそんなにいけないことでしょうか。興味の対象が見つけられないよりはよっぽどマシです。人間、生きていく上で「楽しみ」は必須栄養素。それは何もテレビやゲームやマンガだけじゃなくて、読書や勉強やスポーツといった目標でもいいわけです。

子供はまるで海綿のようで、良いものも悪いものもどんどん吸収していきます。しかし、そういった中から本当に大事なもの、必要なものを自分で見極める力をつけてほしいのです。滅菌室で育つと、邪悪なものへの耐性が身につきません。万が一、悪い方向に行きそうになったら、道を修正してあげるのが親の義務でしょう。でも、なるべくなら私は本人に任せたいと思うのです。

ゆえに、私の結論。ゲーム禁止でも禁止じゃなくても、子供は「立派」に育つ可能性を秘めています。それが本当に子供が望んでいることでありさえすれば。

YOMIURI ONLINE「発言小町」 2007/12/04
ゲーム禁止の家庭の子、その後は?

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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