☆お知らせ☆
【受験レポート】シリーズが増えてきたので、新しく自己紹介ジャンルの中に「LPI-Japanが主催する世界共通のLinux国際認定制度。2007年9月には日本国内での累計受験者数が83,000人を突破した。また、ここ数年は国内の受験者数が年間約2万人のペースで増えているという。Linuxの人気はとどまることを知らないようだ。
試験はレベル1(初級)レベル2(中級)レベル3(上級)の3段階。レベル1は101試験と102試験の両試験、レベル2は201試験と202試験の両試験の合格をもって認定される。もちろん試験は同時に受ける必要はないので、102試験から受験するといったことも可能だ。
レベル3は2007年1月にリリースされたばかりだ。基本試験である301試験に合格すると「Core」認定を受けられる。「Specialty」と呼ばれる専門試験が302〜306となっているが、303以降の試験はまだ発表されていない。302試験に合格すると「Mixed Environment」認定を受けられる。
LPI認定(LPIC)レベル1
101試験 102試験
LPI認定(LPIC)レベル2
201試験 202試験
LPI認定(LPIC)レベル3
301試験「Core」
302試験「Mixed Environment(Specialty)」
詳しくは「レベルと試験範囲の詳細」へ。
内容と結果
問題は「選択問題」が大半で、複数選択の場合はいくつ選べばよいか書いてある。ただし、問題の1割程度は「記述式」。コマンドのオプション指定など、かなり細かい内容の出題もあった。
時間的には1試験58(〜60〜)題で90分と余裕がある。おかげで、じっくり見直すことができた。ただし、問題数は変動するらしいので、あくまで目安と考えてほしい。また、得点/合格点の範囲は200-800点となっている。
試験の結果は以下の通り。なんとか無事合格できた。
101試験
得点:560 必修合格点:500
セクション | 正解率 |
---|---|
Hardware & Architecture | 14% |
Linux Installation & Package Management | 66% |
GNU & Unix Commands | 66% |
Devices, Linux Filesystems, FHS | 81% |
The X Window System | 57% |
102試験
得点:540 必修合格点:500
セクション | 正解率 |
---|---|
Kernel | 50% |
Boot, Initialization, Shutdown and Runlevels | 100% |
Printing | 33% |
Documentaion | 40% |
Shells, Scripting, Programming and Compiling | 60% |
Administrative Tasks | 100% |
Networking Fundamentals | 37% |
Networking Services | 53% |
Security | 100% |
勉強方法
受験を決めて2週間程しか時間がなかったので、「LPICレベル1 《101/102》リリース2【最短合格】テキスト&問題集」の1冊に絞り込んで学習した。101と102の模擬試験が各6回分載っているので、これを2周り以上こなすと相当な力がつく。惜しむらくは全体を通して誤りが非常に多いので、秀和システムのサイトにある「正誤表」を照らし合わせて修正しておく必要がある(それでもまだ微妙に間違っていた)。
秀和システム・サポート「正誤表」
また、定番のテキストとしては、Linux教科書 LPICレベル1 第3版が10月18日に発売になったばかりである。初学者でも勉強がしやすいような、解説の内容や紙面構成にしているという。付録CD-ROMには、模擬試験ソフトウェア「iStudy LE(Windows 2000/XP)」とLinux実習環境(CentOS 4.3、Debian GNU/Linux 3.1)が収録されている。
問題集なら、徹底攻略 LPI問題集 Level1/Release2 対応がオススメだ。問題量をこなすことが自信につながってくる。
その他の教材については「LPI認定教材のページ」へ。
ぶっちゃけ追い込みは3日間ぐらいだったが、これはある程度UNIXの知識があったからできたことだと思う。OSが違いこそすれ、SUNのSolaris9の認定資格(310-014/310-015)も取得しているし、日常の業務でもSolarisのシステム管理をやっているので(ただし、細かい仕様については異なる点も多々あるので、かえって混乱するかも)。
全くUNIXやLinuxを使ったことのない方にとっては、かなり難しい試験であると思う。基本的にはLinuxの設定ファイルやコマンドの使用方法を丸暗記しておけばよいのではあるが、たまに「これはやったことがないと分からないよね」と感じる問題が出ていた。例えば「ファイルシステムがいっぱいになったときに、構成を変えずに問題を回避する方法は?」(出題された原文とは異なります)とか。まあ、選択肢から選べばよいので、普段からそういう目に逢っている方(汗)なら解答を見つけ出すのはたやすいと思う。でも、机上で勉強しただけでは分からないかもしれない。少なくとも、いじり倒せるLinuxマシンが1台ほしいところだ。インストールから自分でできればなおいい。
また、私は面倒なので2つの試験を同時に受けたが、どちらか一方に的を絞った方が集中して勉強できると思う(正直、量が多くて後悔した)。
公式サイトにも学習の参考となるページがあるので、一通り目を通しておくといいだろう。
受験申込手順
1.LPI-IDを取得する
公式サイトの登録ページから申込み「LPI-ID」を取得する。
2.チケットを購入する
事前にバウチャーチケットを購入しておく。私は楽天市場の「IT試験ドットコム」を利用した。
ただし、手順3.のアール・プロメトリックでは、後払い(請求書)、クレジットカードの利用も可能。また、ピアソンVUEでは、現金、クレジットカード、プロモーションコード(特別割引コード)の利用も可能である。
3.試験代行会社に申込む
下記いずれかの試験代行会社に申込み、受験を予約する。
・アール・プロメトリック(初回「プロメトリックID登録」が必要)
・ピアソンVUE(初回「受験者登録」が必要)
詳しくは「受験申込み」へ。
LinuxはMac OS X Leopardと同じく、自宅でも導入してみたいOSの一つである(Windows Vistaは見送りだが)。というわけで、いずれレベル2にも挑戦しようと思う。
LPI JAPAN(エルピーアイジャパン)
http://www.lpi.or.jp/