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SVGの夜明け(3)-国土地理院のSVG地図データ公開、Googleマップではダメなのか?

2007/07/31 00:49
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プロフィール

寺本由美子

本名とタイトルのペンネームが異なっているのはご愛敬(話せば長~い物語あり)。IT系の話題からゲームのレビューまで、自由気ままに発信します。iPadやiPhoneなど、大好きな電脳小物についても熱く語りたいですね。Twitterにも出没中。ブログへのコメントも、@kirifue へどうぞ。
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前回の記事から少し時間が経ってしまったが、この間にSVGの周辺ではかなり活発な動きが見られた。

5月22日には、KDDIの新製品発表会で、auの携帯電話にSVG地図データを導入したサービスが発表された。この件については、8月後半に開催されるSVGマップコンソーシアムSVG MAP Lab)の会議に参加させて頂く予定なので、その後でまとめてみたいと思う。SVGの第一線におられる方々から直接お話を伺うことができる、またとない良い機会となりそうだ。
7月19日には、国土地理院においてSVG地図データ公開の発表があった。今回は、この辺りの現状について述べたい。

国土地理院のSVG地図データ公開

国土地理院では、SVG形式の地図データを公開した。これは、国土地理院・インディゴ株式会社・株式会社カイソフトウェア・株式会社セック・株式会社横須賀テレコムリサーチパークによる公募型官民共同研究「SVGコンテンツを利用した電子国土の実用的な普及戦略に関する研究」の研究成果である。電子地図情報の、商業利用を含む社会でのニーズを検証するために、2008年3月31日までの間、社会実験を行う。この間、SVG地図データを利用したコンテンツやサービスのビジネス展開を検討をすることが可能だ。

今回公開されたSVG形式の地図データは、関東から中部にかけての電子国土の背景地図(基盤地図)であり、25,000分の1地形図の約50面分と限られてはいるが、携帯電話でも使用可能な軽量データとなっている。このような簡略化されたSVGデータを採用したことで、モバイルでの利用を想定した、より幅広い環境で実験することができる

SVG Map ⇒ HTMLゲートウェイによる表示例
Svgmap

実際にSVG地図データを表示するには、ツールが必要である。詳しくは、「SVG地図利用の手引」を参照のこと。

国土地理院ホームページ 記者発表
社会実験のためのSVG形式による電子国土データの配信について
公募型官民共同研究「SVGコンテンツを利用した電子国土の実用的な普及戦略に関する研究」における公開社会実験の開始について

Googleマップではダメなのか?

地図だったらGoogleマップ(Google Maps)があるじゃないか、と思われる方も多いだろう。確かに、Google Mapsは素晴らしいアイデアと技術であり、そのデータ量は膨大である。簡単に様々なデータやサービスとマッシュアップできる機能も提供している。「マイマップ(My Maps)」という自分用にカスタマイズできるマップに、公開されているインタラクティブな地図やツールを追加できるサービスも始まった。これらのコンテンツはマップレットと呼ばれる
Googlemaplet

しかしながら、一企業が提供するサービスであるから、制約がないわけではない。以下に、留意点をまとめてみた。

1.グーグルが提供するインタフェースを通じる以外の手段により、サービスのいずれにもアクセスできない。
2.サービスの複製、複写、コピー、販売、売買または再販売は行えない(契約した場合を除く)。
3.グーグルが提供するサービスの形式および種類が、事前に通知されることなく随時変更、中止される場合がある。

例えば、Google Mapsのデータに専用のサービスやAPIを通じてアクセスしたり、画像をコンテンツ作成時の下絵として個人で利用することは可能だが、画像のコピーをインターネット上で公開することはできない。

詳しくは、下記のGoogleの規約へ。
サービス利用規約
Google マップの利用規約

国土地理院のSVG地図データの利点

電子国土ラボの「SVG利用のメリット」のページから、国土地理院が提供するSVG地図データが優れている点を抜き出してみよう。切り口が違うので、Google Mapsと対比した場合の利点にはなっていないが、その可能性はお分かり頂けると思う。

1.SVGは、W3CやOMA等のグローバルな標準化団体において国際標準化が行われている「オープン・スタンダード」なフォーマットである。
2.デバイスやプラットフォームに依存しないサービスの実現や、データの継続的な利用が担保される。
3.SVGは「意味情報を持ったXMLデータ」であり、コンテンツの組合わせに際し、利用者側のコンテクストに即しクライアント側で表示内容の動的制御が可能である。
4.SVGはベクター形式の画像フォーマットであり、地図画像の高品質な拡大/縮小/回転が可能である。

もっとも、Google Mapsは、マップデータに国土地理院発行の地形図を使用しているという。経路情報などでSVGを使用している箇所もあるようだ。

一般ユーザーにとっては、初めにサービスありき。そのサービスもますます充実してきているので、Google Mapsを使用するメリットは十分あると思う。(2007/10/13 :一部改訂)

しかし、SVGのキーワードは「オープン・スタンダード」にある。電子国土ラボのSVG地図データが、様々なデバイスにおいて、さらなるサービスを生み出す基盤となることを期待したい

さて、「SVGの夜明け」は不定期長期連載である。何か目ぼしいネタがあるときに思い出したように続きを書く、というスタイルとなっている。これからますます活発になっていくであろう、SVGデータを取り巻く世界とその動向について(国や企業の思惑を含めて)、追いかけ続けていくつもりだ。

連載『SVGの夜明け』
SVGの夜明け(1)-Adobe SVG Viewerサポート終了〜IE7対応驚速SVGビューワー登場への期待
SVGの夜明け(2)-SVGマップコンソーシアムで驚速SVGビューアーを見た

INTERNET Watch 2007/07/20
国土地理院、SVG形式の地図データを公開

CNET Japan 2007/07/11
マッシュアップ機能がさらに追加された「Google Maps」

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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