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原子力発電施設はどこまでの地震に耐えられるのか

2007/07/18 03:56
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寺本由美子

本名とタイトルのペンネームが異なっているのはご愛敬(話せば長~い物語あり)。IT系の話題からゲームのレビューまで、自由気ままに発信します。iPadやiPhoneなど、大好きな電脳小物についても熱く語りたいですね。Twitterにも出没中。ブログへのコメントも、@kirifue へどうぞ。
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7月16日、新潟県中越沖地震が発生した。9人の方が亡くなられ、けがをされた人の数も1000人を越しているという。このような大規模な災害が起こるたびに、自然に対して人はいかに無力か、ということを嫌と言うほど思い知らされる。

そんな中でも、地元の医療機関や災害派遣医療チーム(DMAT)に従事する方々、消防署や自衛隊などに所属し救助活動をされる方々、ボランティア活動に参加される方々が、災害に真剣に立ち向かい、被災者を支えようとする姿には人間の強さや優しさや暖かさが感じられ、それによって人々は大いに勇気づけられたのではないだろうか。ご近所同士のつながりもまたしかり。天災を避けるため、被害や影響を最小限に留めるため、そして何より、多くの人の命を救うため、できる限りのことをしたいと思うのは人間として当たり前のことだろう。

東京電力の柏崎刈羽原子力発電所では、稼動中および起動準備中の原子炉が緊急停止した。それはいい。問題はその後だ。「放射能漏れはない」と明言しておきながらの前言撤回。放射能がふくまれた水が海に流出したという。しかも、午後1時前に水漏れを発見しながら、所外に流れ出た確認が午後8時で、午後10時に発表というのろまさ。またしても、危機管理の甘さと対応の遅さが露呈してしまった。

そもそも、原発の安全性は担保されているのか。M6.5、設計値273ガルの揺れを想定していたのだそうだが、今回の地震はその2倍を上回る680ガルだったらしい。耐震設計の基準である「限界地震」の数値の引き上げについては再計画中であったというが、さすがに2倍もの規模の地震など、はなから考えに入ってはいない。17日、政府は耐震性強化に取り組むという方針を打ち出したが、どこまでやってくれるのだろうか。

また、原発は断層上になければ大丈夫というものでもないらしい。早稲田大学の濱田政則教授によると、潜在断層があれば、十分脅威となり得るという。人類の叡智など、たかが知れたもの。今後どんな天災や人災が降りかかるかなど、誰にも分かりはしないのだ。したがって、「原子力発電施設はどこまでの地震に耐えられるのか」という問いに答えられる人はいるかもしれないが、「原子力発電施設はどの程度安全なのか」という問いに明確に答えられる人など、存在しないことになる(ただし「安全ではない」と答える人は大勢いる)。

原発を目のかたきにするわけではない。ただ、安全性は絶対的なものではないと言いたいだけだ。実際、仕事で(ピンチヒッターで1回きりだが)東海発電所へ行ったこともある。小心者なので内心ビクビクしていたのだが、近隣に住む方たちはいつもこんな気持ちなのかと思うと、やりきれない気がした。設備を見た限りでは(平常運転時には)頑丈で安全性の高い施設なのだと頭では理解できたのだが..

筆者は先日、eco検定(環境社会検定)を受験してきたばかりだ。将来世代が安心して暮らせるような「持続可能な社会」を構築するために、エネルギーの問題は避けては通れない課題である。2003年末の時点においての化石燃料の可採年数は、石油で41年、天然ガスで67年、石炭で192年、とテキストに記載されていた。どうやら、私達の子供や孫の世代が、資源消費のツケを払うことになりそうだ。原子力はそれを補うためのエネルギー源ではあるが、しょせん、ウランやプルトニウムという資源に頼っていることに変わりはない。また、放射性廃棄物の処理の問題もある。

安全で環境にやさしいエネルギー源を開発、普及することが、今、一番に求められていることなのではないだろうか。日本の新エネルギー技術は最先端らしい。自然エネルギーを利用した太陽光発電や風力発電、バイオマス発電、リサイクルエネルギーとしての廃棄物発電や温度差発電など。もっともっと力を入れるべきである。人類の明るい未来は、そこから拓けるのだから。

AFP BB News 2007/07/17
政府、新潟県中越沖地震を受け原発の耐震性評価見直しへ

JCAST テレビウォッチ 2007/07/17
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asahi.com 2004/10/15
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※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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