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2007年はどうあるべき?(2)-次世代DVD戦争

2007/01/10 01:22
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プロフィール

寺本由美子

本名とタイトルのペンネームが異なっているのはご愛敬(話せば長~い物語あり)。IT系の話題からゲームのレビューまで、自由気ままに発信します。iPadやiPhoneなど、大好きな電脳小物についても熱く語りたいですね。Twitterにも出没中。ブログへのコメントも、@kirifue へどうぞ。
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(前回の話はこちら

次世代DVDの現状

2007年、ハイビジョン映像に対応したメディア、HD DVDBlu-ray Discのシェア争いはどうなるだろう。まずは、現在の状況を見てみよう。

HD DVD

現地時間1月7日、米国で開催中の「2007 International CES」の記者説明会において、東芝は同社が第2世代と呼ぶHD DVDプレーヤーのうち、エントリーモデル『HD-A2』を機能アップした『HD-A20』を発表した。スペックはHD-A2とほぼ同じであるが、映像出力の最高フォーマットである1080pにも対応している。ハイエンドモデルである『HD-XA2』は、1080p出力に加え、HDMIバージョン1.3規格のディープカラー出力もできる。この規格対応のテレビでは、よりきめ細かい階調の色が表現できるという。また、第1世代機は日米のみの販売だったが、第2世代機は日米欧およびオーストラリアと、そのターゲットを世界規模にまで広げてきた。

『Xbox 360』は米国ではトップを行くゲーム機であり、外付けの『Xbox360 HD DVDプレーヤー』を買い足すことでHD DVDを観ることができるようになる。

東芝第2世代 HD DVDプレーヤー
『HD-XA2』999.99ドル 約118,000円(2007年1月下旬発売予定)
『HD-A20』599.99ドル 約70,800円(2007年春発売、日本未定)
『HD-A2』499.99ドル 約59,000円(日本では『HD-XF2』約5万円)
マイクロソフト
『Xbox 360』+『HD DVDプレーヤー』本体価格+19,800円

北米において、HD DVD規格は軌道に乗っているらしい。映画好きという国民性なのかもしれないが、大型テレビを所有している世帯が多く、次世代DVDが普及する土壌ができていたと言える。『PS3』より早くHD DVDプレーヤーが発売されたことも大きい。

レコーダーには、1080pハイビジョン出力に対応した東芝『RD-A1』がある。片面2層30GBディスクに対応しているため、大容量の記録が可能となっている。現時点ではまだ高価ではあるが、それに見合う機能を搭載している。また、初の記録型HD DVDドライブ『SD-H903A』が、東芝から1月中にサンプル出荷される予定。

東芝 HD DVDレコーダーVARDIA
『RD-A1』1TB HD搭載、希望小売価格379,048円

Blu-ray Disc

対するBlu-ray Disc陣営には、ソニーや松下電器など多数の企業が名を連ねている。現在、プレーヤーは『PS3』だけだが、その20GBモデルの値段は破格とも言える49,980円である。

ソニー
『PS3 20GBモデル』希望小売価格49,980円
『PS3 60GBモデル』約6万円

レコーダーは、1080pハイビジョン出力に対応した機種が発売されている。ソニー『BDZ』は片面1層25GBディスクのみ、Panasonic『DMR』は片面2層50GBディスクに対応している。また、ドライブ搭載パソコンやパソコン用のBDドライブは各メーカーから発売されている。

ソニー
『BDZ-V9』500GB HD搭載、約25〜30万円
『BDZ-V7』250GB HD搭載、約20〜25万円
Panasonic ブルーレイDIGA
『DMR-BW200』500GB HD搭載、約25〜30万円
『DMR-BR100』200GB HD搭載、約15〜20万円

Blu-ray/HD DVD両対応プレーヤー

LG Electronicsは現地時間7日「CES」において、両フォーマットに対応したプレーヤー『Super Multi Blue Player(BH100)』を発表した。2月より出荷を開始する予定とのこと。次世代DVDを自動認識してくれる。1080p出力に対応しているが、ディープカラー出力はない。

LG Super Multi Blue Player
『BH100』市場想定価格 1,199ドル 約141,600円

今後の動向

前述したように、北米では HD DVD市場が先行しているが、日本では、まずフルHD対応のテレビが普及するのが前提となる。その上で、HD DVDBlu-ray Discかという選択になると思う。レコーダーに関しては、高価格なことと規格に対する懸念から、多くの家庭では買い控えている状態だろう。

『PS3』は次世代DVDプレーヤーとしては驚くほどの低価格だが、ゲーム機としては高い。それが、どちらのターゲットにもうまく作用していないように感じる。一部のゲーマーは、高画質で高品質のゲームができる点に惹かれて購入する。一部のユーザーは超お得な BDプレーヤーとして購入する。両方が目当ての人もいるだろう。しかし、一般的な客層はどうか。ゲームを全くしない人にとっては、ゲーム機能は無駄のように感じてしまうのである。それでもPS2ぐらいの価格なら、許せるかもしれない。実際、PS2によってDVDが普及した実績がある。だが、今でもメインのDVDプレーヤーとしてPS2を使用している人はそう多くはないと思う。結局、安価なプレーヤーやちょっと高価なレコーダーを買うことになるのなら、家電として使い勝手の良いものを購入したいという気持ちが根底にある。それほど日本人の家電への信頼は厚い。もっとも、『PS3』が次世代DVDプレーヤーのけん引役となりうる可能性は完全には否定できない。何らかのキラーコンテンツによって『PS3』の売り上げが飛躍的に伸びるかもしれないからだ。そのタイミングが、フルHDテレビの家庭への浸透に間に合えばの話ではあるが。

『Xbox 360』は、去年辺りからじわじわとユーザーを増やしている。買いたいときに買える供給体制、比較的低価格なこと、「ブルードラゴン」など魅力的なコンテンツが登場したことが幸いしている。しかし、オプションの『HD DVDプレーヤー』はそれほど売れていないのではないだろうか。現地時間8日、米Microsoftからは『Xbox 360』でインターネット経由で配信されたテレビが観られるという『IPTV on Xbox 360』の構想が発表された。米国では話題を呼びそうだが、日本では専用のコンテンツが用意されるかどうかすら分からない。いずれにせよ『Xbox 360』には、日本でのHD DVD市場を引っ張るほどの力はないと思われる。

規格の優劣については諸説あるだろうが、それ自体と売れ行きには相関関係はあまりなさそうだ。世論はかなり流動的であり、マーケッティングに成功しさえすれば客を呼び込むことができる。また、レコーダーの機能に関しては、当初の製品では使い勝手が悪いところもあったようだが、今後は改良するだろう。この辺りは既存のスキルを活かしつつ、メーカー同士でしのぎを削り合うと予想される。

規格統一の話が立ち消えた現在、一番ホットなニュースは両フォーマットに対応したコンボプレーヤーの登場である。東芝やソニーはともかく、他のメーカーも年内に参入すべきだろう。値段がこなれてくれば、消費者が飛びつく製品となる可能性大。どちらのコンテンツが多いか少ないかといったことを、当面気にしないで済むからだ。規格対立には皆うんざりしている。今さらといった感があるが、初めにユーザーありきということをメーカー側は学んでほしいものである。

コンテンツを提供する側にも新しい波が来そうだ。現地時間4日に米Time Warnerが発表した「Total HD」ディスクは、両方のプレーヤーで再生できるという。これは映画会社にとってもユーザーにとっても朗報であろう。 ディスクの大容量化も着実に進んでいる。東芝は、3層構造で最大51GBのデータを記録できる再生専用のHD DVDディスクを開発したと発表した。年内の規格化を目指すという。かたやBD-ROMディスクも将来的には8層構造200GB超までいきそうだ。メディアのこういった傾向(融合や進化)を見ていると、両規格はうまく共存していくような気がしてくる

いずれの機種を購入するにしても、レコーダーとプレーヤー、また、それらとテレビとの互換性や相性問題には気をつけた方がいい。例えば、一口にHDMI規格といっても、バージョンの違いで実現できる機能とできない機能がある。メーカーサイトやレビューを注意深く見ていく必要があるだろう。

さて、我が家の今年の予定は..まずはPS3。そして、フルHDテレビの購入といったところか。テレビを購入するまで DVDコンテンツを買うことはないので、どちら側につくかは決めていない(ただし、限定発売のタイトルにはメチャメチャ弱いため、不安もある)。もし、プレーヤーを買うなら、両フォーマットの互換性のあるものを選ぶだろう。レコーダーは市場の動向を見て選択する。高画質はもはや当たり前、我が家におけるキーワードは「使い勝手」と「ネットワーク対応」となりそうだ。(このキーワードって、今使っているDVDレコーダーとあまり変わり映えしないのでは..)

2007/01/14 追記
坂本多聞氏のブログ記事によると、米国のアダルトビデオ業界はHD DVDを支持しているのだそうです。

CES 2007のアダルトコーナーではPink VisualとBangbrosを含む10数社がHD DVDを採用と一つの方向に固まっていたそうだ。BDは高くつくため中小規模の製作会社では採用できない。また、Xbox 360が普及し、HD DVDなら再生できる人も多いというのだ。

ごく限られた業界ではありますが、注目すべきかもしれません。なお、映画業界の動向については、コメントを頂戴しています。こちらもご覧ください。
次回につづく)

ASCII24 2007/01/07
【2007 CES Vol.4】米東芝、液晶TV“REGZA”のハイエンドシリーズや1080p対応の低価格HD DVDプレーヤーなどを発表

CNET Japan 2007/01/09
LG、初のBlu-ray/HD DVD対応コンボプレーヤーを公開

ITmedia News 2007/01/09
MS、「IPTV on Xbox 360」と「Windows Home Server」を発表

ITmedia News 2007/01/05
Time Warner、Blu-rayとHD DVD両対応のディスク発表へ

ASCII24 2007/01/08
【2007 CES Vol.6】片面3層のHD DVDディスクやノート用のHD DVDライターが登場

CNET Japan 2007/01/18
BD陣営がシェア94.7%で圧勝、3社8機種で戦った次世代DVD最初の年末商戦

※このエントリは CNET Japan ブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および CNET Japan 編集部の見解・意向を示すものではありません。
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